2014年08月31日

●和文露訳指南第23回

命令法と言うのは時制で判断すると、早くて一瞬後とはいえ、これからの動作だから、未来の時制ということになる。そういう意味では未来の時制との関わりが強いと言えるし、未来の時制の体の用法が参考になる。『和文露訳指南』の5-2-4項などその典型だろう。

出題)「お前は嘘をついている。目で分かる」をロシア語にせよ。

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2014年08月30日

●和文露訳指南第22回

поставщик Двораを帝室(皇室)御用達(「ごようたつ」だが俗に「ごようたし」とも言う)と訳したいという気持ちは分からないわけではないが、この言葉は革命前のロシアにおいては、モスクワやペテルブルグの商工会議所の展覧会、後にはロンドンやパリの展示会に参加すれば使ってよいとされた。ロシアの帝室や、公爵などに実際にものを納めているかどうかとは全く無関係であり、称号とすら呼べないものである。

出題)「試しにどこか床に一発撃つというのも意味のあることだ」をロシア語にせよ。

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2014年08月29日

●和文露訳指南第21回

『和文露訳指南』第3-1-4-3項に下記追記願います。

(おめでとうございます)Шлю вам поздравления. <= Примите мои поздравления.>

このように具体的な1回の動作でも完了体動詞命令形の代わりに、一人称の遂行動詞(不完了体動詞現在形)が同義で使われる場合があり、こういう互換性と言うのは、遂行動詞に動作の遂行という完了体的要素があるからだと言える。現在の時制では結果の存続(これも動作が終了した後の状態と言える)を除き、完了体は使えないので、発話の開始から終了までの過程の動作をも示す遂行動詞が、完了体と不完了体の中間的というか、互いの要素を部分的に担った役割を果たしていると言える。

出題)「野良犬(野犬)は警察によって殺処分の対象となった」をロシア語にせよ。

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2014年08月25日

●和文露訳指南第20回

よい例文探しは今も続いており、死ぬまで終わることはないだろう。集めたものを『和文露訳指南』に書きこんでいる。ロシア語の参考書にふさわしい、よい例文と言うのは、何度か書いたが、その用法の限界を示すような例文である。

Тетрадь стоит рубль.(ノートは1ルーブルする)<この動詞が価格を意味する時は対格を取る>
Этот вопрос стоит внимания.(この問題は注意に値する)<それ以外は生格を取る>

出題)「彼は血を見ると気持ちが悪くなるたちだった」をロシア語にせよ。4日ほど都合でコメントできません。悪しからず。

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2014年08月24日

●和文露訳指南第19回

ロシアンぴろしきの管理人の方々がスパム処理について対策およびチェックをしていたために、昨日は特に午前中に投稿エラーが出た方がいたかと思います。スパムも少なくなってきたように思いますが、もし投稿できなければ、私のホームページ「ランポポー」のメールから投稿ください。

出題)「キエフ行きの列車は今朝から運休している」をロシア語にせよ。

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2014年08月23日

●和文露訳指南第18回

двое, трое, четвероなどの複合数詞は男性か、モノであれば複数しかない名詞(двое ножницハサミ2丁など)に使われ、女性に対しては用いられない。文法書でなぜそうなるのかは書いておらず、丸暗記せよということらしい。今、『Письмовник(文法文例集)』, Курганов Н.Г.という1794年版の、江戸時代でいう往来物を読んでいるが、その中で複合数詞は、двое беглых(二人の逃亡者), трое мещани(3人の町人)と使い、3人の大貴族трое Боярとするのは品がなく、три Бояринаと個数詞を用いる必要があると書いてあった。つまり複合数詞は下層の民に用いられるとある。またモノであって複数しかない名詞は現代語とは違って-еではなく、-иが語尾に付き、двои сани(2台のソリ、現代語ではдвое саней)、трои часы(3個の時計、現代語ではтрое часов)と双数扱いである。つまり複合数詞というのは複数を意識した名詞に使われ、庶民も当時は烏合の衆であり、個人としての意識がないために、個人として人格が感じられる貴人には用いるのは畏れ多いといったところだろう。女性に複合数詞を用いないというのも、女性の人格を認めたというよりは、貴族の女性が頭にあるからであり、庶民の女性は夫や父を立てて、表に立つものではないので、数の内に入いっていなかったからではないかと思われる。

出題)「彼は隣人とのチェスの1勝負に負けて、カンカンだ」をロシア語にせよ。この1勝負というのは三番勝負などのという意味です。

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2014年08月22日

●和文露訳指南第17回

サイトの管理人の方々のおかげで、スパム防止ソフトを導入したので、スパムの数が激減しました。ただ英数字のみ、また改行のみや空白行があると投稿エラーになるということなので、投稿の際はこの点に留意願います。

 露文和訳をする時は直訳を避け、できるだけ自然な日本語が望ましい。しかしながら、日本語とロシア語は全く別な言語であり、意訳は勧めないものの、ある程度は自然な日本語にするためにテクニックを使わねばならない時がある。ロシアソ連文学の翻訳をしたらという声は全くかからないが、技術関係の翻訳は細々ながら30年近くやっている。そこで培ったテクニックについて紹介したい。

1) 前の文全体を受ける関係代名詞что(『和文露訳指南』9-9-2項)
2) 動名詞は無理に名詞で訳さずに動詞で訳してみる。
Она грозила убийством.(彼女は殺すと脅した)<彼女は殺害によって脅迫したという日本語は直訳過ぎておかしい>
место встреч(会う場所)
места скопления публики 大衆の集まる場所
средство наживы(儲ける手段)
3) 形容詞 + 名詞の組み合わせで、訳が不自然になるものは名詞を形容詞として、形容詞を名詞のように訳してみる。калейдоскоп событий(目まぐるしく変わる出来事)、несметное количество цветов(無数の花々)
4) 「~は可能とさせた」は「~のおかげで~できた」のように自然な日本語に代える。
Это позволяет полагать, что (これは~と仮定することを可能にする)という人工的な日本語ではなく、「このおかげで~と仮定することができる」とする。

出題)父親が妊娠した娘に「誰の子なんだ?」をロシア語にせよ。

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2014年08月21日

●和文露訳指南第16回

『和文露訳指南』の時制において、現在は二通りに解釈されている。基本は今この瞬間を現在とするものであり、もう一つは広い意味での近接過去や近接未来を含む現在である。第3章の現在の時制の完了体の用法は後者の意味で説明されているが、それ以外は基本的に前者の考え方で書かれている。現在のロシア語学者では私の使っている完了体未来形を完了体現在形という用語で使う人が多いようだ。これも現在の時制を広くとらえてということと、完了体未来形(現在形)は近接未来の完遂の用法が多く、それに則したものと考えられる。ただそうなると、近接過去には当然のことながらこの「完了体現在形」は使えないはずだ。

(たった今彼と電話で話したばかりだ)Я сейчас говорил с ним по телефону.

 こういうことから私個人としては完了体未来形という用語を使っている。それは完遂の用法は一瞬後以降とはいえ、厳密に言って未来の時制の動作だからだ。それと完遂の用法には近接未来の用法が多いような気がするのは確かだが、それ以外の1年後とかの遠い未来にも動作が終了するという意識があれば使える。現在の時制で完了体未来形を扱っているのは、和文露訳の参考書である以上、日本語の時制に合わせたからである。

出題)「左のフックに気をつけろ」をロシア語にせよ。

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2014年08月20日

●和文露訳指南第15回

革命前のロシアでは子供の折檻は当たり前で、木の枝や棒のようなものをрозгиと言い、それで聞き分けのない子供を叩いた。これよりもひどいものとして、膝を折って立たせ、すねのところに一粒の乾いたエンドウマメを入れるというもので、血が出ても、泣け叫んでも、罰は続くというものがあった。良くも悪くも人間の創意工夫は限りない。

出題)「奴のバックにいるのが誰か知っているか?」をロシア語にせよ。

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2014年08月19日

●和文露訳指南第14回

出版したばかりで恐縮だが、『和文露訳指南』の6-1-8項に下記追記願う。いい例文があれば自分のために『和文露訳指南』に常に追加しているという事であり、またそれを他のみなさんにも紹介しているだけのことで他意はない。特に遂行動詞や複合動詞などは増えている。しかし、続編を出すかどうかは、量的な問題や質的な問題などがあり、先の話だ。

(時計が動かなくなった)Часы отказались служить.
(彼のいうことは理解しかねる)Отказываюсь понимать его слова.
(彼は彼らの報告を聞こうともしなかった)Он отказался выслушать их доклад. <выслушатьと完了体不定形が来ているのは、この動詞の語義「最後まで聞く」による例示的用法のため>
(喜んで紅茶1杯いただきます)Не откажусь выпить чашечку чаю. <не откажусь = мне охотно бы сделать что-либоということで、語義に否定的な意味のある動詞が否定されると、二重否定で肯定的なニュアンスに変わり、そのため接続する不定形が完了体となる説明になる>

出題)「ミシュートカはどこにでも兄貴のあとをついて行く。まるで金魚のフンだ」をロシア語にせよ。

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2014年08月18日

●和文露訳指南第13回

30年来探し求めていた本の半分が手に入った。Письмовник, Курганов Н.Г.という1794年に出た、日本でいう往来物みたいな、文法と文例集を併せたものである。2巻本の第1巻を手に入れたので読んでいるが、18世紀の終わりに、ほとんど現在の文法と用語面でも遜色のない説明には感心する。時制は10に分け、不完了体未来形を未来において動作が完遂するかは不明と書いてあり、完了体未来形は未来において動作が完遂するとの説明と対比されている。これなども当時の一流の語学者が動詞の体をどうとらえていたかが分かるし、現在にも通じる考え方だと思う。他にも形容詞の最上級を作るнаи-(наилучшийなど)はポーランド語由来で耳への響きが悪いと書いてあるのは、当時のポーランド人に対するロシア人の偏見があるのかもしれない。еслиはестьлиから派生したと思われるが、18世紀末ではеслиではなく、естьлиと書けとクルガーノフは書いている。その他にも、кончитьсяが不完了体で用いられていたり、ロシア文字としてのiの説明など、読み始めたばかりだが、結構面白いことも書いてある。べリンスキー(全集第1巻)も本書については書いてあるが、文学ではないからか、ほめてはいない。私としては第2巻にロシアのアネクドートの元になったと言われる文章がいくつかあると聞いているので、確かめるのが悲願である。私の買ったのは1794年版のファクシミリ版のオンデマンド製本で1万4千円もする高いものだったが、一生に一度の買い物だからやむを得ないと思っている。とかくロシア語の資料集めには金がかかる。

出題)「彼は煙にまかれ窒息死した」をロシア語にせよ。

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2014年08月17日

●和文露訳指南第12回

8月16日22時30分から午前1時の間に投稿されたゴさん、はりねずみさん(多分2回)他の方、何人かいらっしゃると思いますが、削除解除がうまく利かなかったようで、誤って削除されたようです。恐縮ですが、再度投稿願います。休みの日だからか普通の倍ぐらい(2,000ぐらい)スパムが来ており、朝昼晩とその処理にくたくたです。

出題)「不眠症にお悩みじゃないですか?」をロシア語にせよ。

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2014年08月16日

●『和文露訳指南』製本版発売

『和文露訳指南』(上下2巻)のオンデマンド製本版 + 電子書籍各巻2,800円(税込、送料込)がDLmarketから本日から発売となった。製本版はA5判(A4の半分の大きさ、活字の大きさは新書版で、横2ミリ、縦2.5ミリ)、製本価格を抑えるため最低限の製本にしたため、表紙も白黒だし、まったく見栄えもしない。500部とか1,000部くらい売れる見込みがあれば、もっと安くできるのだが、その見込みは全くないのでオンデマンド版として出版せざるを得なかった。まあ表紙のデザインやイラストで買う本ではないことは確かだから読者からもその点では文句は来ないと思う。仮に製本版だけにしたら安くなるかというとそうはならない。オンデマンド版なので、電子書籍のファイルから1冊ごとに印刷するからだと思う。電子書籍としてスマホやタブレットで『和文露訳入門』(新訂版、三訂版含む)を読んでいらっしゃるという方の話も聞くが、活字が小さすぎて、あるいは画面に丸々1ページいっぺんに入らないので読みづらいらしい。電子書籍の『和文露訳指南』は上下2巻なので、検索も別々にせざるを得ず、そういう意味で製本版の方が読みやすいと思う。電子書籍ファイルから三訂版をB4判でコピーして、自ら製本なさった読者もいらっしゃるが、個人でそれをやるのは大変であり、オンデマンド製本版の製本代はほぼ原価なので、本で読みたいという方にはいいかもしれない。いずれにせよ、何百部、何千部売れる本でもないので、会話における和文露訳に興味ある方が、動詞の体の用法、単数複数他の使い分けの参考として買ってもらえばよいかなと思う。A5判ではなく、B5判の方が活字は東洋書店で出た『ビジネスロシア語』他のと同じくらいのサイズで縦横3ミリであり、この方がよいという人が多いのなら、本のサイズを変えることは可能だが、どちらか一つなので、圧倒的にB5判の要望が多いのなら別だが、そうでもない限り変えるつもりはない。製本版が届くのに1週間から10日ほどかかる。製本版は繰り返すが、税込、送料込の値段なので、大きな本屋のある地域に行く電車代を考えればそれほど高くはないと思う。

 今後ロシア語の個人レッスンをやろうと考えているので、自分用に製本版を注文したから出来栄えの方はよく分かる。紙の本は出版すると出版社から著者に出版した本が贈呈版として何部か届くのだが、オンデマンド版は自分の書いた本を自分の金を出して買うというのが凄い。電子書籍のPDF化やしおり機能、製本代と2冊で8,000円くらいかかっている。1冊4,000円くらいのロシア語の本はよくあるので、あまり驚かないが、コンピューターでいつでも呼び出せるファイルを、製本するためだけに8,000円出して買ったというのは、金がないからか奇妙な、無駄なぜいたくという感じがする。

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●和文露訳指南第11回

動詞の体の用法はある程度集中的にやった方がよい。もっとも1週間というレベルではなく、1年ぐらいのスパンという意味である。このコーナーの出題に毎日投稿しても1年で365回であり、100回ぐらいやれば、和文露訳自体怖くなくなるだろうと思う。こういう短文の出題形式というのは自分の若い頃はなかったので、回答者とか投稿者の立場では何も言えないのだが、投稿の答えを見ていると、間違いは間違いでも体の用法ではそれほど正解からぶれなくなってくると思えるのは、毎日投稿する人で3ヶ月ぐらいからではないかと思うからである。このコーナーの出題はあらゆる分野(政治経済、スポーツ、医学、技術、犯罪、観光、社会、ビジネス他)から、毎回毎回体系無視(面倒だから次回のことは何も考えずに)で出しているが、これが実戦(実践)に近い形式だと自負している。1100回以上も出題しているのでこれくらい言っても罰は当たらないだろう。それに結果の存続で問題を出すと予告して、その出題に投稿が正解だったとしても、実戦では使えないだろう。体の使い分けについての体系的なものとしては『和文露訳指南』を書いたので、それを見てもらえばよい。世の中やってみないと分からないことが結構あり、和文露訳もそうである。このコーナーはタダだし、匿名でも構わないし、辞書を使っても、極端に言えばロシア人に聞いてもかまわない(それで正解が得られるなら結構なことだが)。give-and-takeで出題者のロシア語の勉強にもなっているので、タダだからと気に病むこともない。おかげで本も出せた。

 このコーナーはロシア文字を覚えたばかりの初級者でも、中級者でも上級者でもだれでも大歓迎だが、一番いいのは語彙や文法をある程度やって、ロシア語の実力はあるのにロシア人の前に立つと、満足なロシア語が出て来ないという人たちである。つまり文法もよく分かっていないのに日常会話だけはペラペラしゃべる人たちに、悔しい思いを抱いている人たちである。基本ができているのだから、少し動詞の体の用法について見方を変えるだけで、すぐ見違えるように会話がうまくなると思う。もっともリスニングは自分で千時間ぐらい歌詞の多い音楽とか、ニュースを聞いてもらう必要はある。聞きとれなければ会話にならないからだ。通勤通学で聞き流せばいいので、そのために特に時間を取る必要はない。

出題)「右を見ても、左を見ても山ばかり」をロシア語にせよ。

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2014年08月15日

●和文露訳指南第10回

ベロヴィンスキーによると、19世紀農奴制がまだ存在していた時に、犬猟好きな地主が飼っていた犬を誤って農奴の子供が怪我をさせてしまい、その犬はびっこを引くようになってしまった。地主はこれに腹を立て、その少年を裸にむいて、野に放ち、何匹かのボルゾイ犬に追わせた。八つ裂きにさせようとしたのである。犬は少年を見つけて、側には寄ったが、それ以上何もしようとはしない。これを知った少年の母親がその場に駆け付け、我が身で少年をかばったが、地主に引き離された。その母親は三日後に発狂したという。これを知った時の皇帝アレクサンドル1世は地主を裁判にかけようと召喚したが、地主はもうこれまでと思って自殺したという。これは非常に極端な例だが、獣とはいえより犬の方がよほどましということになる。

出題)「18世紀末には田舎にも劇場が出現している」をロシア語にせよ。

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2014年08月14日

●和文露訳指南第9回

自分は学校でロシア語を教えているわけではないので、このコーナーで唯一体の用法について他の学習者がどのようにとらえているのか、その一端を知ることができる。これは感謝しても感謝しきれない。かといって大学の先生はと言えば、第二外国語でロシア語を選択した学生のみならず、ロシア語の専攻の学生にでさえ、いかにロシア語の授業に興味を持たせるか、授業に集中させるかに心を砕き、そのほうが大変だという話である。語学は、特に入門過程では丸暗記の連続なのだからというような、学生の方にも言い分はあるだろう。確かにこれでは大学の勉強とは言えない。ロシア語は文字は読めなければいけないし、代表的な名詞の格変化や動詞の活用を丸暗記せざるをえないというのは事実である。しかし、丸暗記するのはそれらのいくつかであって、初級の段階で何十も何百も丸暗記する必要はない。いくつか覚えれば応用して芋づる式に覚えられるのである。そういうコツを教えるのが先生の役割のはずだ。一般的に大学生以降の大人の勉強というのは頭を使うことであって、一つ覚えたことをいかに応用するか、応用するための基礎を自分が納得するまで突き詰めて考えるということだと思う。最初に覚える名詞だって、学校школаよりは車машинаを、学生студентよりтелефонを覚えた方が日常生活では必要な単語である。このように現代社会で頻度の高い単語や動詞を優先的に覚えさせ、それで作文を作らせるようにすればよいと思う。それを使ってロシアのメル友とやり取りするようにすれば、ロシア語の興味はすぐ湧いてくると思う。こういうメール用の作文の指導ができる先生がいないというのが問題なのだろう。

 このコーナーに投稿するような人はモチベーションが高い人ばかりである。さもなければタダとは言っても、自分の貴重な時間を割くような投稿者はいないはずだ。腕試しか、面白いか、役に立つと考えるから投稿するのだろう。だから私は興味を持たせるとかというようなことを特にしなくてもいいし、数は少なくとも、自分のロシア語力を向上させたいというやる気のある人ばかりが相手である。そういう面ではロシア語だけに集中できるのだから、学校の先生の授業よりははるかに楽だし、得るものも多いと思う。学校の先生は給料をもらっている分雑用も多いのだろうから、ロシア語だけに集中できないということはあるのだろう。

出題)「深淵を見て、ある人は死を思い、ある人はどうやって橋を懸けるかを考える」をロシア語にせよ。

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2014年08月13日

●和文露訳指南第8回

研究社の露和辞典を見ても、не стоитの後は必ず不完了体不定形だとある。不必要という意味では確かにその通りなのだが、完了体不定形が来る場合もある。それはничего не стоить(~するのは朝飯前だ)の後である。これは「もし~するにしても、それは朝飯前だ」ということで、例示的用法と考えられる。

(急ぐ必要はない)Не стоит спешить.
(彼らを追いだす事なんか造作もなかった)Согнать их с места ничего не стоило.
(奴は人を侮辱することなどなんとも思っていない)Ему ничего не стоит оскорбить человека.

出題)「信じるか信じないかはあなた次第」をロシア語にせよ。

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2014年08月12日

●和文露訳指南第7回

教科書や参考書というものはあくまで学習の手段であり、知らず知らずのうちに学習者の進度(進み具合)ではなく、教科書や参考書1冊上げることが究極の目的になったりする。そうではなくて、少しでもロシア語の会話ができるようなりたい、それももっと具体的に若い(同じ年代の)ロシアの女(男)の子と話をしてみたいというのでもいいのである。目標や目的が具体的であればあるほど、ロシア語の上達は早い。

出題)「考えすぎだよ」をロシア語にせよ。

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2014年08月11日

●和文露訳指南第6回

最近仕事が閑なのでミステリーを読むことが多い、堂場舜一などもストーリーは面白いが、登場人物の描きわけがよくできていないので、だれがだれなのか途中で混乱することがままある。主人公の肉付けがそれなりになされているのは、検事城戸南ぐらいであろう。そういう中でお勧めするのは日本のディーヴァーと呼んでもいいかもしれない富樫倫太郎のSROである。登場人物の設定もいいし連続殺人犯の近藤房子(中年のおばさん)というのも斬新だ。彼には箱館もの3部作があるが、その中の会話で使われるロシア語の発音表記が実際のロシア語に近い。ロシア語でも学んだのだろうか?女流作家で密室ものを得意とする今邑彩の貴島刑事シリーズも面白かったが、作者が2013年病死したのは残念だった。彼女の作品では『ルームメイト』がベストだろう。この他には誉田哲也の『ジウ』三部作や首藤瓜於の『脳男』『指し手の顔』(上下)という脳男シリーズ、香納諒一の『贄の夜会』、『虚国』は大いに楽しませてもらった。ヴォール・ヴ・ザコーニェというロシアの犯罪エリートを登場させたのが月村了衛の『機龍警察暗黒市場』(機龍警察シリーズ第3作)で、近未来の警察小説という触れ込みであり、使った資料も日本で手に入るものばかりとはいえ、それなりにヴォールの実態を伝えている。この作家の他の作品にもロシア語の会話がロシア文字で出てくるが、基本的なミスも散見される。ただ意欲は高く評価したい。日本のミステリーもなかなか捨てたものではない。海外では、オーストリアの新進女流ミステリー作家レーナ・アヴァンツィーニの『インスブルックの葬送曲』(扶桑社ミステリー文庫、2013年)が出色である。その他にはメタボで、いつも不機嫌で、愚痴をよくこぼし、孤独癖があって、癇癪を起こすが、部下には慕われるというヴァランダー刑事もので有名なスウェーデンのへニング・マンケルも面白いが、話の展開がスローなので、人間が丁寧に描かれているとも言えるし、私は好きだが、まだるっこしいと感じる人もいるかもしれない。

出題)「残りの点については御想像にお任せします」をロシア語にせよ。

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2014年08月10日

●和文露訳指南第5回

革命前にロシアの地主が行った犬猟псовая охотаでは銃は用いず、ハウンド犬гончиеが獲物(ウサギ、キツネ、オオカミ)を森から追いたて、ボルゾイ犬борзые(単数はборзаяで力点はа、борзыйは足が速いという意味であり、борзойは犯罪者の隠語で大胆な、態度のでかいという意味)が仕留めるというものである。オオカミは生け捕りにする時は猟師自身が馬上からオオカミに襲い掛かり、オオカミの口にかぶっていた帽子を押し込みはがいじめにするという勇壮なものであり、とらえたオオカミの口をしばり、口と両脚を棒で通して持ち帰ったという。オオカミやオオカミの子供を生け捕りにするのは、ボルゾイ犬の訓練のために使うからである。猟銃を使った猟にはлегавыеポインターが使われ、これは誰でもできるので紳士の猟とはみなされなかったという。

出題)「子供部屋は要らないものの倉庫と化した」をロシア語にせよ。

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2014年08月09日

●和文露訳指南第4回

 会話における和文露訳を上達したいと考えているが、語彙や構文の暗記だけでは何となくもの足りない、また外人ロシア語ではなく、ロシア人のようなロシア語を話したいという人は、『和文露訳指南』を一読されることを勧める。ただ読んで分かった気になっても、それだけでは理解したことにはならない。実際に試してみる必要がある。例えばこのコーナーの出題をやってみることである。しかしそれでも自分のどこがよくてどこが悪いのかは分からない。毎回幾人かの投稿者が回答を寄せてくれているが、その投稿文とまったく同じものを、間違っているものも正解のものも含めて書けるはずがない。匿名で構わないのだから投稿すべきである。毎回投稿する必要はないが、百回も投稿すれば自分の長所や短所が見えてくる。

 『和文露訳指南』を読んで、その中の結果の存続は理解しやすい。しかし、アオリスト的用法は理解が難しいし、遂行動詞、結果存続評価型動詞となると、この本だけでは無理かもしれない。結果の存続や定動詞・不定動詞の使い分けも否定がからむとよく理解できないのではないかと危惧している。投稿すれば理解が深まることは確実だが、投稿を見る限り、ちょっとしたことでボタンの掛け違いというか、正しく理解できていないのではないかと思えることが多々ある。結局のところ学習者それぞれのレベルに従って、個人的に教えるということが一番の早道かもしれない。『和文露訳指南』に書いてないことを教えるというのではなく、書いてあることを分かりやすくその学習者に合わせて説明するということである。学習の早い段階で、動詞の体の用法をマスターすれば、後は語彙と構文だけだから暗記だけで済むから楽だ。

出題)「いつパスポートを返してもらえますか?」をロシア語にせよ。

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2014年08月08日

●和文露訳指南第3回

語彙や構文に頼らない体系的な、会話のための和文露訳に使える参考書を書くつもりで、先日『和文露訳指南』を上梓した。実質的には『和文露訳入門』の4訂版である。この3年間はこのコーナーの投稿者のみなさんのおかげと、めぐり合ったロシア語のよい参考書のおかげで、自分の中で本当にロシア語の勉強が集中してできたし、ロシア語文法の全般の理解も深まったと思う。ただ今にして思うと『和文露訳入門』は百点満点の60点の出来であり、新訂版は80点、三訂版は90点、そして『和文露訳指南』は95点ぐらいの出来であろう。まだまだ収録する例文に改善の余地はあると思うが、基本的な動詞の体の使い方についてはほぼ書き終えたと思う。ただ面白そうな文例、より分かりやすい説明、記入漏れの遂行動詞などは、『和文露訳指南』出版後も少し書き留めたりしている。こういう参考書と言うのは例文が命であり、自説を証明するために使用の限界を示す事ができるような例文をいくつかバリエーションを変えて紹介できればよい。一例を挙げれば、『和文露訳指南』8-2-1項の次の文である。

(いつも朝は大学へは歩きで、夜帰宅するのはバスです)Утром я обычно иду пешком в университет, вечером еду домой на автобусе.

このような例文がまとまったら改訂版として出版するかどうかは今のところ不明である。ただ主なものはこのコーナーで説明することにする。

出題)「地方の党官僚の組織力には何の幻想も私は抱いていない」をロシア語にせよ。

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2014年08月07日

●和文露訳指南第2回

学習者がロシア語の先生についてよいと思われるのは、正しい発音とイントネーションを学べるからだが、母語としてロシア語を話す人が、外国人にロシア語の発音を教えることができるのかどうかは疑わしい。それなりの発音に関する教育を受ける必要があるし、もっというと、日本人向けの発音やイントネーション教授というのは、日本語をきちんと理解していないと無理だと思う。私はロシア人のような発音はできないが、一応ロシア語で相手に意思を伝えることができる。日本語には音素фонема(言語において意味の相違をもたらす音の最小単位)が英語やロシア語の10倍少ないらしい。母音一つとっても英語の発音記号を見れば分かるように、アだけでもいくつもある。ロシア語を苦労してマスターした人なら、ロシア語の発音はロシア人にかなわないにせよ、ロシア語として通用するような発音はどのようにすればよいか分かりやすく説明できることは間違いない。生まれつきなんとなく覚えたというのとは違い、意識して、恥をかいて覚えたものだからだ。そういう意味で、本当にロシア語をマスターするつもりなら、別にロシア人について学ぶ必要はない。もっとも絶対音感を持っているような、耳で聞いた音をすぐまねられるような音楽家のような耳を持っている人は、ロシア人に学ぶ価値はあるかもしれない。

出題)「この資金のうち27%が交通機関、照明、水道、電話の維持に向けられた」をロシア語にせよ。

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2014年08月06日

●和文露訳指南第1回

続和文解釈入門の更新に時間がかかる過ぎるため、別のコーナーを立ち上げることにした。これがうまく行くとよいのだが。これがだめなら、ロシアンぴろしきの管理者のみなさんに新しいコーナーを作ってもらうしかない。

出題)「勘定はいいから、俺につけておいてくれ」をロシア語にせよ。

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2014年08月05日

●続和文解釈入門第530回

今日も画面が出ず、しかも投稿も出ない始末。それでも一度コンピューターをオフにしたら、うまく行った。根気よく続けるしかない。
出題)「ホームチームがラフプレーをしている。今にペナルティーキックを課されるぞ」をロシア語にせよ。

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2014年08月04日

●『和文露訳指南』(上下2巻)

 このたび電子書籍として『和文露訳指南』(上下2巻)Dlmarketより各巻1,080円(税込)で上梓した。すぐに製本版(電子書籍との抱き合わせで、製本版だけでは購入できないとのこと)予価各巻(2,800円)も出す予定だが、今問合わせ中であり、一応自分で手に入れてから連絡する。
『三訂和文露訳入門』は元々自分の手引き用として書いたものである。体の使い分けを例文で確認するときに、まとめて書いたものあれば便利だと考えたからである。ただ個人用となると、だらけて書きそうなので、正式に本として出せば、間違いは許されないし、結局は自分のためになると考えたわけである。引き受けてくれそうな出版社も見あたらず電子書籍という形でしか出せなかったので、閲覧用にスマホでも買おうかとも思ったが、画面が小さすぎて読みにくそうだ。やはり個人的には紙の本の方が見やすいということは言える。個人レッスンを始めてから手元にそういう手引きがあった方が教えるのに便利だなと考えるようになった。しかし電子書籍から単にコピーを取って自分で製本するというのも面倒である。そこで最近電子書籍の販売元であるDLmarketでも電子書籍を紙で売るサービスを始めたと聞いたので、四訂版を『和文露訳指南』という形で電子書籍、紙の本と二つの形式で出版することにした。電子書籍の売り上げを見てもまったく売れる本ではないので、まったく私の個人的な利用のためのものである。ところがDlmarketによるとページ数が多すぎて1冊では製本できないという。そこでやむなく上下2巻とした。電子書籍版と電子書籍版 + 製本版の販売で、製本版だけの販売は今のところやっていないとのことである。製本版だけにしたとしても価格は電子書籍版 + 製本版と変わらず、要は電子書籍がおまけについてくるという考え方らしい。
『三訂和文露訳入門』を出してから、変更、追加なども入れると60ぺージぐらい増えて、原稿の段階で総ページが530ページになった。ある程度否定の用法についても目処がたったし、第300回から第524回までの変更分や追加文が『和文露訳指南』の方に反映されている。これまでの変更や追加については、このコーナーの第300回以降の本文などに記載してきたが、細かい訂正などもあり、小間切れで学習者にしても読むのが大変だろうと思う。まとめて整理された形で読みたいという人にはよいかもしれない。興味のある方は御注文を。いくらなんでも私が書く和文露訳関係の本はこれで最後だろう。
目 次
はじめに                     15頁
<本書の特長と使い方>              22頁
<体の使い分けの簡単な目安16ヶ条>        27頁
第1章 動詞の体(アスペクト)の本質と規範     30頁
第2章 過去の時制
2-1 過去の時制における不完了体の用法       47頁
2-1-1 過去の出来事や動作の有無の確認 → 不完了体動詞過去形
2-1-1-1 過去の時制における動作の有無の確認とは何か?
2-1-1-2 動作の有無の確認の用法の種類
2-1-2 述語に文の焦点が来ない場合 → 不完了体動詞過去形
2-1-2-1 述語に文の焦点が来ない場合とは何か?
2-1-2-2 動作の否定(否定文一般)         55頁
2-1-3 動作の往復
2-1-3-1 動作の往復の動詞群
2-1-4 過去の過程(進行形) → 不完了体動詞過去形
2-1-5 慣用 → 不完体動詞過去形
2-1-6 反復 → 不完了体動詞過去形
2-1-6-1 みなし反復(見立て反復)         68頁
2-1-7 大過去(過去完了の継続) → 不完了体動詞過去形
2-1-8 歴史的現在 → 不完了体動詞現在形     73頁
2-1-8-1 歴史的現在とアオリスト的用法の関係
2-1-8-2 動作の順次性
2-1-8-3 歴史的現在と完了体動詞未来形
2-1-8-4 劇的現在
2-1-8-5 動詞を使わない歴史的現在
2-1-8-6 日本語の歴史的現在との違い
2-1-8-7 記録の現在
2-1-8-8 歴史的現在とアオリスト的用法の違い
2-1-8-9 歴史的現在が使えない動詞や場合
2-1-8-10 結果存続の無効             90頁
2-1-9 意志の欠如 → не стал(а,о, и) + 不完了体動詞
2-1-10 過去の予定 → 不完了体動詞過去形
2-1-11 過去の経験 → 不完了体動詞過去形
2-1-12 動作の同時性

2-2 過去の時制における完了体の用法
2-2-1 アオリスト的用法 → 完了体動詞過去形   95頁
2-2-1-1 アオリスト的用法とは何か?
2-2-1-2 アオリスト的用法と結果の存続の違い
2-2-1-3 創作者としての資格 → 完了体動詞過去形
2-2-1-4 順次的用法 → 完了体動詞過去形     104頁
2-2-1-5 動作の一括化 → 完了体動詞過去形
2-2-1-6 否定の強調
2-2-2 結果の達成への期待 → 完了体動詞過去形(疑問文・否定文)
2-2-3 いったん開始された行為の中断、中止 → 小詞было + 完了体動詞過去形
2-2-4 結果の評価 → 完了体動詞過去形     113頁
2-2-5 回想・過去の偶発的反復動作(~したものだ) → 小詞бывало + 完了体動詞未来形(不完了体動詞過去形、不完了体動詞現在形〔歴史的現在〕)
2-2-6 疑問詞 + 主語 + 完了体動詞過去形
2-2-7 完了体が使える継続

第3章 現在の時制
3-1 現在の時制における不完了体の用法
3-1-1 過程 → 不完了体動詞現在形        122頁
3-1-1-1 過程の意味
3-1-1-2 過程を示すことができない動詞群
3-1-1-3 過程の意味における日本語との表記の違い
3-1-1-4 ся動詞による非情の受け身と過程の用法   127頁
3-1-1-5 その他の過程の用法
3-1-2 反復・習慣・慣用 → 不完了体動詞現在形
3-1-2-1 反復・習慣と不完了体
3-1-2-2 過程を示せず、反復のみを示す動詞
3-1-3 過去から現在及び未来に至る継続ないしは反復
3-1-3-1 過去から現在に至る継続 and/or 反復 → 不完了体動詞現在形                        132頁
3-1-3-2 過去から現在に至る動作の未遂行 → 不完了体動詞現在形
3-1-3-3 動詞を使わない用法
3-1-3-4 про-の接頭辞を持つ完了体動詞過去形
3-1-3-5 現在から未来への動作 → 完了体動詞過去形、不完了体動詞現在形
3-1-4 遂行動詞 → 不完了体動詞現在形     139頁
3-1-4-1 遂行動詞を分別する理由
3-1-4-2 過程や状態の動詞との違い
3-1-4-3 遂行動詞の種類
3-1-4-4 結果の存続の用法との違い
3-1-4-5 語義による区別の仕方
3-1-4-6 проситьとпопроситьの一人称での使い分け
3-1-4-7 動詞以外の遂行動詞的用法
3-1-4-8 遂行動詞と否定
3-1-4-9 従属節中の遂行動詞
3-1-5 結果存続兼評価型動詞 → 不完了体動詞現在形   161頁
3-1-5-1 結果存続兼評価型動詞とは何か
3-1-5-2 結果存続兼評価型動詞群
3-1-5-3 начинать の現在形の特殊用法
3-1-6 状態の動詞                167頁
3-1-6-1 状態の動詞とは
3-1-6-2 状態の動詞と結果の存続
3-1-7 経験(~したことがある)          173頁
3-1-7-1 経験の用法と不完了体動詞過去形
3-1-7-2 経験の否定
3-1-7-3 事実の有無の確認
3-1-7-4 現在を含む経験
3-1-8 動作の否定 → 不完了体動詞現在形の否定
3-1-9 多回動詞の用法 → 不完了体動詞
3-1-10 真理の提示 → 不完了体動詞現在形
3-1-11 動作の様態 → 不完了体動詞現在形    187頁

3-2 現在の時制における完了体の用法
3-2-1 結果の存続(現存)            189頁
3-2-1-1 結果の存続〔結果の達成と残存〕 → 完了体動詞過去形
3-2-1-2 結果の存続の否定
3-2-1-3 被動形動詞過去短語尾の結果の存続〔現存〕)の用法 → 現在の時制
3-2-1-4 結果の存続とアオリスト的用法の違い
3-2-1-5 сейчас, теперь, только чтоの違い
3-2-1-6 動詞を使わない用法
3-2-2 否定の強調 → 完了体動詞未来形の否定  204頁
3-2-3 不可能 → 完了体動詞未来形の否定
3-2-4 偶発的反復

第4章 未来の時制
4-1 未来の時制における不完了体の用法
4-1-1 単一動作 → 不完了体動詞未来形     213頁
4-1-1-1 未来における動作の有無の確認
4-1-1-2 述語に文の焦点(中心的意味や役割)が来ない場合
4-1-1-3 動作の有無の確認に使える不完了体動詞(動詞の語義による)
4-1-1-4 動作の有無の確認の意味で概ね使えない不完了体動詞
4-1-1-5 運動の動詞と不完了体動詞未来形
4-1-1-6 意識的否定 → 不完了体未来形(не + бытьの未来形(не + статьの未来形) + 不完了体動詞不定形)     224頁
4-1-1-7 両方の体がほぼ同じ意味で使える場合
4-1-1-8 動作の促し(意志)
4-1-1-9 если, когдаと未来の時制
4-1-1-10 完了体動詞未来形、不完了体動詞現在形、不完了体動詞未来形の使い分け
4-1-2 予定の用法 → 不完了体動詞現在形    236頁
4-1-2-1 予定の用法の特性
4-1-2-2 予定の用法が使える動詞
4-1-2-3 近接未来における予定の用法
4-1-2-4 例外的用法
4-1-2-5 現在の時制の動詞бытьと予定の用法
4-1-2-6 予想を示す動詞(無人称動詞)
4-1-3 意向 → 不完了体動詞現在形 + 動詞の不定形 246頁
4-1-3-1 「~するつもりです、~します」の内訳
4-1-3-2 意向の動詞の使い分け
4-1-3-3 願望の意味の動詞群
4-1-4 未来の反復 → 不完了体動詞未来形
4-1-5 呼応的用法 → 不完了体動詞現在形
4-1-6 未来の時制の不定人称文

4-2 未来の時制における完了体の用法
4-2-1 完遂的用法 → 完了体動詞未来形     256頁
4-2-1-1 完遂的用法が用いられる動詞
4-2-1-2 完遂的用法と疑問詞
4-2-1-3 完遂的用法の特徴
4-2-1-4 完遂的用法と否定
4-2-2 順次的用法 → 完了体動詞未来形
4-2-3 例示的用法 → 完了体動詞未来形     263頁
4-2-4 未来の時制における往復(行って来る)
4-2-5 未来の時制における被動形動詞過去短語尾  268頁
4-2-5-1 未来の時制における被動形動詞過去短語尾の用法
4-2-5-2 ся動詞の不完了体動詞未来形の用法
4-2-5-3 補足事項の説明や挿入
4-2-6 接続詞抜きでの条件法や仮定法への転用 → 完了体動詞未来形
4-2-7 譲歩

(下巻の目次)

第5章 命令法
5-1 命令法における不完了体の用法
5-1-1 促し(着手、切迫感、焦燥感) → 不完了体動詞命令形
5-1-2 勧誘 → 不完了体動詞命令形
5-1-3 動作の様態 → 不完了体動詞命令形
5-1-4 禁止 → 否定詞 + 不完了体動詞命令形
5-1-5 反語的用法
5-1-6 反復
5-1-7 感情的ニュアンス(願い事、説得、主張、反抗的態度、脅し)
5-1-8 過程

5-2 命令法における完了体の用法
5-2-1 要請 → 完了体動詞命令形
5-2-2 例示的意味 → 完了体動詞命令形
5-2-3 丁寧な依頼 → 完了体動詞未来形の否定疑問形
5-2-4 警告・危惧(うっかり~しないで) → 否定詞 + 完了体動詞命令形
5-2-5 同じような状況で使える完了体・不完了体の用法の違い
5-2-6 被動形動詞過去短語尾を使って命令の意味を示す用法
5-2-7 憤激と反抗のニュアンス
5-2-8 条件法的・仮定法的用法
5-2-9 間接話法
5-2-10 完了体動詞未来形による命令法

第6章 不定法
6-1 不定法における不完了体の用法
6-1-1 切迫感(促し) → 不完了体動詞不定形
6-1-2 不必要 → 不完了体動詞不定形
6-1-3 動作の持続性 → 不完了体動詞不定形
6-1-3-1 пробовать, пытаться, стремиться, стараться
6-1-4 動作の開始(促し)・継続・終了
6-1-5 禁止および不許可 → 不完了体動詞不定形
6-1-6 動作の有無の確認 → 不完了体動詞不定形
6-1-7 命令 → 不完了体動詞不定形
6-1-8 嫌気(やめたい)・不適切
6-1-9 愛好
6-1-10 反復

6-2 不定法における完了体の用法
6-2-1 目的(具体的な1回の動作の実現) → 完了体動詞不定形
6-2-1-1 долженの用法(義務)
6-2-2 「~しましょうか?」構文 → 完了体動詞不定形
6-2-3 必要性 → 完了体動詞不定形
6-2-4 命令 → 完了体動詞不定形
6-2-5 不可能
6-2-5-1 → не + 完了体動詞不定形
6-2-5-2 не мочь/не смочь, нельзяの用法
6-2-6 例示的用法 → 完了体動詞不定形
6-2-6-1 完了体動詞不定形を好む動詞・名詞などとの組み合わせ
6-2-6-2 例示的意味の不定形を取る熟語
6-2-6-3 遺憾・不本意 → не + хотеть + 完了体動詞不定形
6-2-7 不可避・必然
6-2-8 疑問詞 + 完了体動詞不定形(不完了体動詞不定形)

第7章 特異な体のペア
7-1 時制に関係なく完了体動詞と不完了体動詞で意味の異なる動詞群(писать/написатьグループ)
7-1-1 志向
7-1-2 志向の動詞と否定
7-2 不完了体動詞の使用頻度が高い動詞群(звонить/позвонитьグループ)
7-3 状態「~である」(不完了体)と状態の発生時点「~となる」(完了体)を示す動詞群(казаться/показатьсяのグループ)
7-4 体の対立
7-5 完了体・不完了体が同形の動詞
7-6 –ну-動詞

第8章 会話に役立つ動詞の用法
8-1 動詞бытьの用法
8-1-1 「到着する」という意味の用法
8-1-1-1 否定(行かない)
8-1-2 軍隊で上官に対する敬語(Есть + 不定形)
8-1-3 есть + 疑問詞 + 完了体動詞不定形(~できるもの〔こと〕がある)
8-1-4 будетの特殊用法
8-1-5 бытьの不定形無人称文
8-2 定動詞と不定動詞の特殊用法
8-2-1 反復の意味の定動詞
8-2-2 過程や予定を示す不定動詞
8-2-3 能力を示す不定動詞
8-2-4 定動詞と不定動詞における否定の用法の違い
8-2-5 運動の動詞 + 完了体動詞未来形(命令形)
8-3 複合動詞
8-4 「意見」と「知識」に関する動詞群の使い分け
8-5 接頭辞за-のつく動詞で場所を補語に取る他動詞群
8-6 хотетьとхотеться
8-7 敬語
8-8 エネルギッシュ型動詞
8-9 可能の意味が内在する動詞群
8-9-1 可能・不可能の意味のся動詞
8-9-2 自発的可能性のся動詞(無人称動詞)
8-10 形動詞
8-10-1 被動形動詞現在
8-10-2 能動形動詞過去
8-10-3 名詞化した能動形動詞現在と被動形動詞現在
8-11 副動詞
8-12 対格補語とо + 前置格の違い
8-13 「~しましょう」構文

第9章 その他統語論関係
9-1 時制の転用
9-1-1 「出発進行」
9-1-2 抽象的現在
9-1-3 想像中の動作の現在
9-2 相対時制
9-2-1 時制の一致
9-2-2 相対時制
9-2-3 確述(確言)
9-3 無人称文
9-4 受動態と不定人称文
9-4-1 受動態
9-4-2 不定人称文
9-5 迷惑(被害)の受け身
9-6 人称の転用
9-6-1 多くの人への命令 ты = вы
9-6-2 皇帝のмы
9-6-3 著者のмы
9-6-4 医者のмы
9-7 強調構文
9-8 構文「とても~ので~する」他
9-8-1 「とても~ので~である」というтак + 形容詞, чтоの構文
9-8-2 「~するほど~するものない」не так + 副詞, какという構文
9-8-3 「~しすぎて~ない」слишком (чересчур) + 形容詞(動詞、副詞), чтобы + быть、ないしは不完了体動詞不定形という構文
9-9 関係代名詞что
9-9-1 関係代名詞что
9-9-2 前の文全体を受ける関係代名詞что
9-10 主題の提示
9-10-1 テーマとレーマ、はが構文
9-10-2 ウナギ文
9-11 能動受動態
9-12 使役(~〔さ〕せる)
9-12-1 пустьの用法
9-12-2 可能性(許可)としての使役
9-12-3 「~を~にする」
9-12-4 恩恵の授受
9-12-5 使役受け身(~させられる)
9-13 繋辞(連辞)

第10章 会話に役立つ形容詞、副詞、数詞、接続詞、前置詞など
10-1 性質形容詞の特殊用法
10-2 複合状況語
10-3 単数と複数
10-3-1 単数と複数
10-3-2 「ありますか?」構文
10-3-3 「よくありますか?」構文
10-3-4 単数と複数の使い分け
10-3-5 否定における単数と複数
10-4 形容詞の最上級
10-5 助数詞(助数辞)
10-5-1 助数詞の種類
10-5-2 「種類」の類語
10-6 述語生格
10-6-1 生格の述語的用法
10-6-2 изの述語用法
10-7 持ち主の受け身(全体を示す与格)
10-8 知覚動詞と接続詞что/как
10-9 理由を示す前置詞、前置詞句
10-10 「~のために」の使い分け
10-11 並列接続におけるиの有無
10-12 指示代名詞
10-12-1 日本語の指示代名詞との違い
10-12-2 どれ、どちらか、どちらも
10-13 –тоと-нибудьの使い分け
10-14 чтобыの用法
10-15 時間的前後を示す表現
10-15-1 時間的前後を示す前置詞
10-15-2 位置と時間の前後
10-16 コロンとダッシュ(接続詞を使わない複文)
10-17 状況語の語順
10-18 動詞や名詞の補語としての先行詞тоの用法
10-19 疑問詞
10-20 否定生格
10-20-1 否定生格動詞
10-21 二重否定
あとがきに代えて
参考文献

Posted by SATOH at 15:22 | Comments [0]

●続和文解釈入門第529回

ロシア語をやり始めたら、動詞の体の使い分けをどうするのか疑問を持つのが当たり前だと私は思うのだが、入門の段階で、文字を覚え、挨拶言葉なども含めて丸暗記の連続では頭がマヒしてしまってしまい、それがずっと続いて、ロシア語に関しては自分で考えるのを止めてしまうからかもしれない。何かというとロシア人にこのロシア語の文は正しいのかお墨付きをもらうことばかり頭にあって、自分で考えることをしないから、自分のロシア語に自信が持てず、いつまでたっても外人ロシア語のままなのである。

出題)「彼は数多の学校を転々とした」をロシア語にせよ。

Posted by SATOH at 07:54 | Comments [9]

2014年08月03日

●続和文解釈入門第528回

もしこのコーナーの更新に関するトラブルが発生したときは、ロシアンぴろしきの「ロシア何でも掲示板」で連絡することにします。

 слезницаはслёзная просьбаということで、涙ながらにお願いすることだが、これを嘆願(書)と訳すのはどうだろう?嘆願というのは元の意味はともかく、現在では「事情を詳しく述べて熱心に頼むこと。懇願」ということなので、訳としては不適切なことが分かる。同様に前回の出題の不要不急の最初の不要を、文字通り不必要と訳すと、ロシア人は非常に奇妙に感じる。論理的でないからだ。例えば不要不急の出張は避けるという場合、不必要な出張ということはあり得ないはずであり、出張に重要度の差があるだけであろう。つまり最重要な出張からそれほど必要性のない(重要でない)出張ということである。我々日本人の母国語は日本語ではあるが、ロシア人という非日本人を相手に意思疎通を図ろうとしているわけで、そのためには論理というものが大きな柱であるということは言うを俟たない。

出題)「インフルエンザで今多くが学校を休んでいる」をロシア語にせよ。

Posted by SATOH at 08:55 | Comments [8]

2014年08月02日

●続和文解釈入門第527回

前回の本文を画面に出すのに小一時間かかってしまった。第526回の本文の画面は編集画面には一応出るのだが、エラーメッセージが何度も出て、肝心のサイトの画面には出ない。こういうことが前にも何度かあった。そこで過去の教訓を活かして、この画面を消さずに、追加して別に第526a回として保存してみたら大丈夫だった。スパムも一日千通ぐらい来るし、このコーナーも潮時なのかもしれない。次回もこういう方法でうまくいくかは分からない。急に画面に次回の本文が出ないとしても、歳のせいで私が倒れたということよりも(ガイドや通訳を続けるため炎天下1時間はヨロヨロ、トボトボと走っているので体力には自信がある)、多分それはシステム上の不具合と考えてほしい。ただそうなるとお手上げである。そういうことなので、ひょっとして前回の投稿が載っていない方は再投稿願う。

出題)「不要不急の件は後回しにする」をロシア語にせよ。

Posted by SATOH at 06:25 | Comments [9]

2014年08月01日

●続和文解釈入門第526回

革命前のロシアの日常生活の大家であるベロヴィンスキーБеловинскийによると、革命前は貴族には家僕や召使いがいるのが普通だった。名前で呼ばずに、человек(そこの)、мальчик(お前)、девушка(娘や50歳を超えた女性に対しても)とするのが普通で、稀にイワン、ピョートルとかスチェパンと呼んだ。ただ長くいる年老いた家僕にはСтепанычスチェパーヌィチ、Евсеичイェヴセイイチなどと父称で呼んだという。現在でも工場などで年配の熟練工に対して父称のみで呼びかけるのはこの伝統からかもしれない。貴族では妻が夫に対して、子が親に対してはна выで呼びかけるのが普通であったという。

出題)「昔のペテルブルグというものはなくなってゆく一方だ」をロシア語にせよ。

Posted by SATOH at 07:30 | Comments [7]