2015年04月04日

●和文露訳指南第222回

安全ベルトремень безопасности は車や飛行機ので、高所作業用のはпредохранительный поясという。

出題)「武力の行使は必要最小限となった」をロシア語にせよ。

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2015年04月05日

●和文露訳指南第223回

городищеは要塞化、軍事化された住居の遺跡で、стоянкаは古代の住居の遺跡・遺構である。共に複数形のостаткиやостанкиは遺物。останкиには雅語で遺骨という意味もある。

出題)「彼は殺されたニェリュービンと拘置所で同じ日に死んだ」をロシア語にせよ。

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2015年04月11日

●和文露訳指南第224回

悪戯っ子はうるさく騒ぐという意味ではшалун, баловник, баловеньがあり、проказникは悪さをする者という意味で、озорникは度を越した悪さをする、сорванец腕白者という感じである。

出題)「船長はお義理でもう5分すわってから、立ち上がった」をロシア語にせよ。

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2015年04月12日

●和文露訳指南第225回

『分析哲学入門』(青山拓央、ちくま文庫、2015年)を読んだ。分析哲学にはそれほど興味がないが、「どの可能世界もその世界から見れば「現実」であり、唯一本当に実在する現実世界などない」とか、「私以外のどの人物もその人物から見れば「私」であり、ここ以外のどの場所も、その場所から見れば「ここ」である」とか、また名指しと必然性などはロシア語の学習にとってもためになると思う。特に末尾の「時間について」において、無時制的表現(思考)ということで、今は状況に依存する表現であり、今は存在しないというのは、時間が過去から現在、未来へ一方通行的に流れるという事を否定しているわけで、これは大いに考えされられた。私見だが、今「昨日友人と会い、明日会社に行く」と思っているというのは、あたかも過去にそういう事実があり、未来においてもそういう動作を予定しているということに依存しているようだが、この今は連続せずに、単独で存在していると考えるべきだという風に理解した。ただロシア語の時制は基本的には過去から現在へ、未来へと一方向的に移行し、過去や現在を変えたらと想定するのが仮定法であると考えれば、秩序ある無時制と表現できるのかもしれない。

出題)「僕の帽子だれか見なかった?」をロシア語にせよ。

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2015年04月18日

●和文露訳指南第226回

「ある」という意味では、бытьが普通用いられる。находитьсяは公的に用いられ、пребыватьは書き言葉であり、長期間その状態にあるという事を示し、皮肉的なニュアンスもある。обретатьсяも書き言葉であり、廃語だが、使われるときには皮肉的なニュアンスがある。

出題)「彼は組織暴力団の構成員ということで受刑中である」をロシア語にせよ。

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2015年04月19日

●和文露訳指南第227回

陰謀の類語козни, происки, интриги は悪だくみのことであり、罠とも訳せ、複数で用いられることが多い。козниは悪辣さと秘密性を強調し、проискиは犯罪性、悪辣さを、интригиは閉鎖的グループ内の込み入った陰謀を指す。заговорは何人かでの共同謀議であり、主に政治的なものを指す。

出題)「捜査陣はある人物(氏名非公開)を突きとめることに成功した」をロシア語にせよ。

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2015年04月25日

●和文露訳指南第228回

『時間と出来事』(渡辺由文、中央公論新社、2010)を読んだ。「今」を瞬間の現在としてのみ捉えるのではなく、「今」は文脈によって任意の持続の幅を持つという主張は説得力がある。「今」が任意の時間幅を持つというのは、文脈によっては、この瞬間という時間軸の一点の意味にも、ある程度時間の幅を過去や未来に持つ場合があるという意味である。日本語の「今」も、ロシア語のсейчасもそのような使われ方をするからである。

出題)「この統計は数年来変わっていない」をロシア語にせよ。

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2015年04月26日

●和文露訳指南第229回

嘘の類語で、ложьやвраньёは語義にговорить(言う)やписать(書く)が含まれているので、重言(二重表現、重複表現)となり(馬から落馬するの類)、これらの動詞との語結合はあり得ない。говорить неправду(嘘をつく)、писать неправду(嘘を書く)となる。неправдаは意識的な嘘、無意識の嘘にも使える。ложьは前以て考えられた巧妙な嘘、враньёは想像に発する法螺であり、未来においてつく嘘にも使える。この二つには複数形はないが、неправдаはあまり用いられないが、複数は可能である。

出題)「実際のところ望みのものを得ないのであれば、キリールィチはキリールィチではない」をロシア語にせよ。

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2015年04月29日

●和文露訳指南第230回

1793年に出たクルガーノフКургановのПисьмовник第二巻を運よく入手できたので、読んだが、第一巻ほど面白いところはない。人は25歳までは縦に伸びるが、それ以降は横に伸びると書いてあるのは、当時のヨーロッパの特権貴族階級や富裕な商人のことを丸写ししたものであろう。余命についてもゼロ歳で8年、1歳で33年、45歳で20年、85歳なら後3年生きられるというのも、信じがたい記述だ。乳幼児死亡率が高く、伝染病もあったから、5歳を超えて生きた人はそれだけで、肉体的にエリートであり、飢餓や戦争などで死なない限りは、60歳ぐらいまでは生きたと思われるが、85歳まで生きたなら、後3年生きられるというのは、たわごとのような気がする。

出題)「鼻のどちら側が呼吸しにくいですか?」をロシア語にせよ。

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