2005年12月29日

●和露語呂合わせ (17)

Идут учения по прыжкам с парашютом. Командир стоит у люка и кричит: «Готов? Пошел! Готов? Пошел! Не готов? Пошел, пошел, пошел... Готов!
訳)パラシュート降下の演習が行われています。隊長がハッチのそばに立って、こう叫んでいます。「大丈夫か?行け。大丈夫か?行け。大丈夫じゃない?行った、行った、行ってしまえ。大成仏。
解説)готовに「用意が出来た」という意味と、「死んでしまった」をかけている。

Еще издали перед Штирлицем открылась необычная картина: голубые ели. Когда он подошел ближе, то увидел, что голубые не только ели, но и пили.
*голубые ホモの人たち
*голубые ели 青いトウヒ、実際に青味がかったトウヒはモスクワの中でもよく見られる。
訳)はるか遠くからシュチールリッツの前に異様な光景が開けました。おかまです。近寄ると、見えたのは、おかまがご飯を炊いているだけではなく、酒をも飲んでもいたのです。
解説)голубые ели「ホモが食べている」と「青いトウヒ」をかけている。

Вопрос: Как определить КПСС с точки зрения лингвистики?
Ответ: Как скопление глухих согласных. И среди согласных бывают шипящие.
訳)質問、ソ連共産党の略語KPSSは言語学の観点からどのように定義づけられるか?
答え、無声子音の集合であり、シーンとしている中にもブツブツ子音が聞こえる。
解説)согласные に「同意である」と「子音」をかけ、глухойに「耳の遠い」と「無声」をかけ、шипящиеに「ブツブツ不平を言う」とhushing sound (ш, щ, ч, ж)の子音というのをかけている。

Урок русского языка в грузинской школе. Учитель:
- Запишите предложение. «Мущина сблизился с женщина в бане». Разберите его по частям. Ну вот ты, Гоги!
- А чего тут разбирать! Женщина – подлежащее, мущина – надлежащее, а баня – предлог!
- Садись, Гоги, четыре.
Гоги выхватывает кинжал:
- Пачиму четыре, пачиму нэ пять?!
- Патаму что баня в данном случае – нэ предлог, «а местоимения»!
訳)グルジアの学校でのロシア語の授業。先生が、
「男が女と風呂屋で近づきになった」という文を書いてください。これを品詞毎に分けてください。はい、きみ、ゴーギ」
「分けるなんてどうってことはないです。女は下置主語で、男は上居(状況)語、風呂屋は口実前置詞です」
「ゴーギすわんなさい。4です」
ゴーギは短剣をつかんで、
「どうすて4なんだ、どうすて5でねーんだ」
「そいわね、風呂屋はこの場合口実前置詞でねーんだ。性交間投詞なんだ」
解説)グルジア人のロシア語はなまっているとの前提。それぞれМужчина, почему, потому が正しい。Подлежащее に「主語」と「下に置くもの」、надлежащееに「しかるべき」と「上方に置くもの」、предлогに「前置詞」と「口実」をかけている。Местоимениеは代名詞と言う意味だが、иметь место(起こる)とиметь(女をものする)を含意していると思われる。

Posted by SATOH at 13:23 | Comments [1]

2005年12月23日

●ナンセンス小話(シュチールリッツ)

小話にはなにかしらのナンセンスの要素があるが、それを前面に出したものもロシアでは人気がある。ロシア人のアナーキーなところに共鳴するからだろうか?ここでは、シュチールリッツ Штирлицを主人公にしたものを紹介する。これはセミョーノフ Ю. Семеновが書いた第二次世界大戦中にソ連がドイツに潜入させた諜報員シュチールリッツ(本名イサーエフ大佐Полковник Исаев)を主人公にした小説 「春17の瞬き17 мгновений весны」を基に1972年映画化された。主演は映画「戦争と平和」でボルコンスキー公を演じたチーホノフТихонов。作者の友人の探偵小説家フルーツキー Хруцкийは作者から聞いた話として、モデルは1920年代極東共和国で記者を装ってスパイ活動をしたイサーエフであるという。映画は喜劇ではなく心理劇的側面が強く今見ればさほど面白いものではない。この小話は映画化の直後現れているからチャパーエフと並んで非常に人気が高いと言える。小話は全般的にブラックユーモア的な色彩が濃く、しかもロシア語の掛詞を多用しているので、理解しにくいし、文字通りナンセンスなものが多い。ちなみにソ連では自国が派遣したスパイをラズヴェーチク разведчик(諜報員)、他国のスパイをシュピオーンшпион という。

Штирлиц получил шифровку: “Поздравляем с рождением сына”.
Он расчувствовался - вот уже 12 лет, как он не был дома.
訳)シュチールリッツは暗号を受け取った。それには、「御子息誕生おめでとう」とあった。もう12年も故郷に帰っていないなと彼は胸がジーンとあつくなった。

Штирлиц подошел к окну. На улице стоял гестаповец в фуфайке на лыжах. «Фуфлыжник», - подумал Штирлиц.
*фуфлыжник – обманщик(犯罪者の隠語)
*фуфайка – 仕事着としてのセーター
訳)シュチールリッツは窓に近づくと、通りにはゲシュタポ隊員がブラウスを着てスキーを履いています。「サギ好きーやー(スキーヤー)ねんな」とシュチールリッツは思いました。

Шелеберг дал Штиллицу наводку. «Немного, зато в валюте», - подумал Штирлиц, пряча рейхсмарки.
*рейхсмарки – reichsmark 1925~48年のドイツの通貨
訳)シェーレンベルグはシュチールリッツに狙いをつけました。レイヒマルクをしまいながら、「(ネライ通りでなくて)ちょっとだけど、そうは言っても(ツケたものは)外貨だからな」とシュチールリッツは思いました。
解説)наводку(наводка「照準、狙い」の対格)とна водку(酒手として、チップに)をかけている。ここで外貨と言っているのは、ドル、ユーロ、円などの世界のどこでも自由に両替できる通貨を指している。ルーブルはそうではない。

Шагая по аллее, Штирлиц увидел огромную лужу. «А, по хрену!» - подумал он и смело шагнул. Лужа оказалась по уши.
訳)小路を歩いているときにシュチールリッツは巨大な水溜りを見つけました。「こんなのラクチン」と思い、勇敢にも歩み始めました。水溜りは耳までの深さがあったとさ。
解説)по хрену に文字通りの意味(ナニまで)と безразлично(気にしない)をかけている。

Штирлиц выстрелил вслепую и промахнулся. Слепая спряталась и стала отстреливаться.
訳)シュチールリッツはメクラメッポウに撃ちましたが、外しました。メクラメッポウは身を潜めて、撃ちかえしました。

Штирлиц стрелял из двух пистолетов по очереди. Очередь за пивом заметно редела.
訳)シュチールリッツは二丁拳銃で順番に撃ちました。ビール待ちの順番は目に見えて減りました。
解説)по очереди(順番に)のпо を撃つ相手に対する前置詞としても使っている。

Пуля попала Штирлицу в голову. «Разрывная» - раскинул мозгами Штирлиц.
訳)弾がシュチールリッツの頭に当たりました。破裂弾だなとシュチールリッツは脳みそをしぼって考えました。
解説)раскинуть мозгами(よく思案する)と文字通り「脳みそが広がる」をかけている。脳みそが広がるような弾は、それは確かに破裂弾であろう。

Posted by SATOH at 22:33 | Comments [0]