2005年06月10日

●「アネクドートに学ぶ実践ロシア語会話」


これまでロシア語初級者向けの会話集や参考書は多くはないにせよ、書店で比較的簡単に手に入りますが、中級者(何とかロシア文字が読めるレベルからまだ露露辞典を使えないレベルを中級者と規定しました)向には参考書がないということと、初級者といえど普通は20歳ぐらい以上で立派な大人のはずなのに、これまでの会話集は、それにそぐわないあまりに子供っぽい内容のものばかりです。それと会話がスムーズに行く例ばかりで、ロシアで頻出するホテルの予約のドタキャンとか、うまくいかない場面でそうするかが書いていないように思います。会話と言うのは、航空券やホテルのチェックインなどは自分の名前をはっきり言って、パスポートを見せれば特にロシア語は必要ではありません。困ったときのロシア語というのをオチのあるアネクドートを活用して、ロシアの実生活に合わせたロシア語会話を書いてみたいと思ったわけです。本書ではどのようにロシア語を勉強するか(どんな参考書があるか、勉強の方
法)を説明するとともに、アネクドートを文法的に解説することで会話力の向上を図ろうというものです。電話のかけ方、電話で名前が聞き取れないときどうするか、状況の問い合わせ、場所と所有、質問、おわび、仮定法過去、交渉、面接、同意など無難な例とトラブる例を挙げ、そのテーマに即したアネクドートを2,3ずつ挙げて文法的に解説してあります。全てではありませんが多くをCDに吹き込みました(あまりきわどいのは吹き込み者が嫌がると判断したためです)。この他に酒席でどうするかなども書きました。
 発音矯正や聞き取りを高めるために、ロシアの歌やビデオについても解説しました。ロシアの歌は日本で広く知られている歌よりも、ロシア人がよく知っているものを革命前後から70年代のものを中心に選択し、背景も説明しました。例えば、Утесов のС одесского кичмана やБернес のТемная ночьなど懐メロретро なども入っています。ビデオはソ連初のトーキー Путевка в жизьから始まって、Бригадаまで30タイトルについて解説も入れました。この他にロシア語ではなく、ロシア旅行に興味ある方用に、ダニ、おみやげ(緑色の琥珀、キャビア)、寒さ対策、毛皮の買い方などを解説しています。最後に500ぐらい和露の形式で普通の和露辞典に載っていない役に立つと思われるフレーズを載せました。
(CD付、1900円、200ページ、東洋書店より発売中)

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2006年09月28日

●ロシア語ビジネス作法(仮題)

「実践ロシア語会話」は筆者にとっても出版社にとっても思いのほかに売れて、此の度再版されました。読者の要望もあって、力点を入れました。初級者の方も買ってくれるといいのですが。
ロシアに進出する日本メーカーも増えたので、日本のビジネスマン向けにロシア語のビジネス会話とメールの書き方についての参考書を脱稿しました。年内に出版できるといいのですが。一応ロシア語の文字が読める程度の人から上級者までロシア語でビジネスをする人に役立つように配慮したつもりです。売れるといいのですが。

Posted by SATOH at 21:51 | Comments [1]

2006年12月21日

●ビジネスロシア語

第5作の「ビジネスロシア語」、東洋書店、予価2100円、180ページ、2007年1月25日刊行予定。
ロシア語が読めるビジネスマンからビジネスに興味あるロシア語の中級者向けに、ビジネス会話とビジネスメールの作成法についての参考書。ロシアビジネスに役立つと思われる知られざる知識も豆知識として収録しました。基本文例はフリガナ付で露文にはすべて力点をつけてあります。目次案はサイト「ランポポー」のトップページにあるのでご興味ある方は覗いてみてください。。詳しい内容が分かるはずです。第6作「ロシアのアネクドート(選書)」(仮題)、東洋書店、180ページ、2007年春刊行予定。一般向けでユーラシアブックレットNo.66の続編。原稿現在推敲中。

Posted by SATOH at 19:17 | Comments [2]

2007年06月09日

●「ロシアのジョーク集 - アネクドートの世界 -」刊行

このたび2007年7月末に「ロシアのジョーク集 - アネクドートの世界 -」が東洋書店からユーラシア選書 No. 6 として刊行予定です。暫定的な目次をご参考までに挙げておきます。今度こそ売れるといいのですが。
目 次

はじめに

第1章 万国向け(受け)小話
(1) 会社で (2) 犯罪 (3) 夫婦の仲 (4) セックス (5) 家庭問題 (6) 金言 (7) 医者 (8) その他
第2章 ロシア人の目に映る日本人
第3章 知られざるカザフスタン
第4章 ロシアの奇人変人珍談奇談(18~20世紀初め)
(1) プーシュキンとパンタロン (2) スープに身投げしたオッパイ (3) デザート (4) イクラの話 (5) ヘボ詩人 (6) 大食いクルィローフ (7) 名物
第5章 ロシア的小話
(1) 酒 (2) 警察沙汰 (3) 夫婦関係 (4) ロシアの市民生活 (5) 五露助(ごろつき)成金〔ロシアマフィア略史〕 (6) 義母物語 (7) チュクチ人 (8) 軍関係
第6章 ユダヤジョーク
第7章 駄洒落、ナンセンス小話、トンチ話
第8章 政治小話
(1) プーチン (2) エリツィン (3) ゴルバチョフ (4) ブレジネフ (5) フルシチョフ (6) スターリン (7) レーニン (8) ジェルジンスキー (9) その他

おわりに
索引

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2008年08月26日

●ロシア人と日本観光案内

「ロシア人と日本観光案内」(ユーラシアブックレット、東洋書店)発売中。もともと、「ロシア語ガイド(通訳案内士)入門」ということで原稿を書いていたが、やはりもっと一般向けのほうがよいとのことで、内容を一般向け(ロシア語ガイド用ではなく)に大幅に変えた。もっとも、もともとガイド試験の受験用参考書ではなく、ロシア語のガイドの業務とロシア人気質について書いたものだった。本書の内容について、参考のために目次を書いておく。
目次

第1章 ロシア人と日本観光
(1) ロシア人気質
(2) ロシア人観光客に対するちょっとしたアドバイス
(3) ロシア人の日本観
(4) ロシア人観光客のよくする質問
宗教、文化、社会、日本人、観光、その他
第2章 観光ロシア語
ショッピング(買い物)、観光案内、交通機関、食べ物、酒、ホテルにて、要望の問い合わせ、花粉症、植物
第3章 観光案内
空港での出迎えや見送り、新幹線での見送り、観光案内
第4章 観光案内のための参考書
第5章 ロシア語ガイドの現状とアドバイス
終わりに代えて

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2008年12月13日

●アネクドートに学ぶ実践ロシア語文法

東洋書店より「アネクドートに学ぶ実践ロシア語文法」刊行中。CDもついており、採録したアネクドート115のうち93話はCDに収録した(約40分)。前作の「アネクドートに学ぶ実践ロシア語会話」は、初級と中級の中間のような参考書だったが、今回のは中級者向けである。目次や参考文献はホームページを参照願う。特に動詞の体の用法を詳述した。新帯研で使ったアネクドートも若干は載せてあるが(用法説明には他によい小話がなかったので)、ほとんどは未発表のものである。アネクドートの数は帯研で約100、「アネクドートに学ぶ実践ロシア語会話」で100、「アネクドートに学ぶ実践ロシア語文法」で100、それに新帯研で100(予定)であり、全部で400ぐらいになる。帯研や新帯研のはかなりひねったもの(あるいは学習者のほうで考えすぎるもの)も多いので、これだけ(400)やれば、ロシア人庶民の話す口語や俗語にオタオタしなくなるのは間違いない。ガイドや通訳の仕事で困るのはこの口語や俗語なので、その勉強にはアネクドートが一番だと思う。

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2009年05月21日

●そのまま使える!ロシア語会話表現集

ロシア語初心者向け会話集「そのまま使える!ロシア語会話表現集」発売中。CD付。初心者向けなので新帯研の閲覧者にはどうかと思うが、備忘録代わりに使えるかもしれない。5つのジャンルをそれぞれ15のテーマに分け、2行での会話(対話)で表現したもの。2009年8月か9月には「和露基本ロシア語熟語集」発売予定で、現在執筆中。500表現ぐらいを考えている。

Posted by SATOH at 19:15 | Comments [1]

2009年07月22日

●モスクワ地下鉄

私の若き友人である岡田譲氏が東洋書店のユーラシア選書から「モスクワ地下鉄」を出版した。同氏はモスクワで開催された第8回モスクワ地下鉄愛好家コンクールで見事2位に入賞したつわものである。外国人では最高級のモスクワ地下鉄通と言える。これまでもモスクワの地下鉄についてはエッセー風の本があったが、このようなモスクワ地下鉄百科と言えるものはない。全駅の写真がついているのはロシアで出版されたモスクワ地下鉄関係の本にもないという。ただ紙面の関係からモスクワの地下鉄に関するこぼれ話などは収録されていない。次回作に期待したいものである。モスクワ観光の一環として地下鉄ツアーを考えている人もいるだろう。そういう人への必携の著といえる。ある駅には松本城をモチーフにしたレリーフがあるなどモスクワに10年住み、地下鉄もかなり利用した私ですら初めて知る事柄も多い。世の中鉄子や鉄ちゃんも多いと聞くし、その中でも世界に飛躍したいという人いるであろう。ロシア編必携の1冊として強く勧める。

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2009年08月18日

●ロシア語基本熟語500

ようやくロシア語基本熟語500が東洋書店から出版された。和露で作られている。これはロシア語でいうустойчивые словосочетания(安定的語結合)を主として500項目集め例文をつけたもの。同義表現も収めた。これまで日本では出版されていないし、例文も時事的なものを中心とした。ただ今回はCDはない。ご好評ならあと500~1000項目ぐらいは続編として作れるぐらいのコーパスはある。他に合成前置詞や複合前置詞集( в свете, в счет)など例文で説明したものや、「観光ロシア語」(ブックレットを発展させたもので、会話テキストを中心としたもの)、「露国曲者異聞」(悪者や変人奇人伝)など、出版社のほうで興味があれば(売れると思えば)原稿はほぼできている。

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2009年09月11日

●ロシア史異聞

東洋書店よりユーラシアブックレットの1冊として「ロシア史異聞」が発売中。9世紀から現代のロシア史でこれまであまり触れられていないエピソードを簡単に取り上げている。ご参考までに目次を挙げておく。

第1部 ロシア重大事件簿
1. リューリク
2. ヤロスラーフ賢公
3. アンドレーイ・ボゴリュープスキー公とモスクワの起源
4. イワン3世の不人気
5. コトシーヒン(裏切り者の功罪)
6. 白(馬)の将軍スコーベレフ
7. 女性革命家ザスーリチと無罪判決
8. スヴェルドローフとその手先
9. フルンゼの死など
10. キーロフの死
11. ジュダーノフの死
12. ウズベキスタン綿花スキャンダルとラシードフ
13. 検事総長スクラートフの醜聞

第2部 ロシア悪人外伝
(1) ワーニカ・カイン(ワルの岡っ引き)
(2) 詐欺師群像
(3) 盗賊群像
(4) 猟奇的連続殺人魔
(5) 名刑事群像
(6) ロシアにおける刑罰

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2009年10月13日

●ロシア語基本熟語500誤植訂正

読者より本書において誤植の指摘がありました。読者の皆さんにお詫びするとともに、この読者には本当に感謝しております。もし再版の可能性があれば、そのときに誤植を訂正しますが、いつになるか分からないので、この場でご購入いただいた皆さんや、ご購入希望の皆さんにお知らせ申し上げます。この他にも誤植、力点や文法上の誤りなどあれば、ご連絡願います。この機会に他の私の著作についても、再版の可能性がなさそうなのでこの場をお借りして、読者のみなさんには深くお詫びするとともに、今までに見つけた誤植とその訂正についてお知らせ申し上げます。

「アネクドートに学ぶ実践ロシア語会話第2版」
46ページ заказной такси → заказное такси

「ロシア式ビジネス狂想曲」
63ページ チモフェーエフ、レソーフスキー → チモフェーエフ・レソーフスキー
91ページ 100㎥ → 1000㎥
112ページ シューリジェンコ → シュリジェーンコ
116ページ (「ジャズは肥えた奴らの音楽」と述べたことがある黄色い悪魔の街というルポに書いてある」)の部分削除。
136ページ 州知事 → 市長
196ページ エビ → ザリガニ

「ビジネスロシア語」初版第2刷
26ページ Как вам представить? → Как вас представить?
カーク・ヴァーム・プれツターヴィチ → カーク・ヴァース・プれツターヴィチ

「ビジネスロシア語実戦会話応用編」
16ページ 最小のもの → 最大のもの

「ロシア人と日本観光案内」
15ページ профи(иに力点を入れる)
16ページ не был дома(домаには力点が入っているが、неに力点を入れる)
20ページ синто-будийский → синто-буддийский
21ページ будийского → буддийского
二拝二拍一拝 → 二拝二拍手一拝(二礼二拍一礼も可)
31ぺージ дача вилла(それぞれаとи力点を入れる)
37ページ Nнтенсивность → интенсивность
38ページ 日本の震度では → 日本の震度7では
41ページ по окружности → в окружности
51ページ Диснейленд → Диснейленд(力点はи)

「アネクドートに学ぶ実践ロシア語文法」
35ページ в ноль часов ночи → в ноль ноль часов
夜中の零時に → 午前零時に
70ページ最後の行 откуда → откуда(力点はу)
89ページ であろう → であろう(でしょう)
95ページ なくしたのですか? → なくしたの?
97ページ末尾に次の文を付記。
完了体は新しいことがらを示すので最初や一番目という単語が出てくると使える。
184ページ最後の行「十分認識してほしい」の後に、次の文を付記。
文脈によって原因、条件、付帯的状況、譲歩などの意味になるため、意味が取りにくいということもあり、会話では自分から使用するのは控えるべきだと思う。


「ロシアのジョーク集」
164ページ チホーン → チーホン

「ロシア小話アネクドート」
38ページ ヴァクサーリナヤ → ヴァグザーリナヤ

「そのまま使える!ロシア語会話表現集」
11ページ день(昼)午前11時ごろ → 正午
вечер(夕方、夜)午後4時ごろ → 午後5時ごろ
ночь(真夜中)午後10時ごろ → 午前零時ごろ

「ロシア語基本熟語500」
8ページ(3か所) намерение → намерение(力点はмеにくる)
13ページ「印象を語る」の例文
 Он поделились~ → Он поделился~
75ページ「重視する」の例文
 цену(力点はе)
85ページ「責任を回避する」の例文
 улониться → уклониться
Ответственность → ответственности
94ページ 「力がない」の例文
 игровую приставку → игровой приставки
134ページ「リスクを負う」の例文
 гибель → гибели

以上

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2010年11月25日

●ユーラシア研究43号

ユーラシア研究(東洋書店)の43号に、私のエッセー「ロシア語あれこれ(一つが二つ、二つが一つ)」が載った。2ページほどだが、和文露訳をするうえで基本語の類語の使い分けについて紹介している。ご興味のある方はどうぞ一読ください。

Posted by SATOH at 11:36 | Comments [0]

2011年06月01日

●エッセー「観光ロシア語」

ユーラシア研究第44号(東洋書店、2011年5月発売)の「ロシア語あれこれ」というエッセーに、「観光ロシア語」と題して、観光案内や工場見学で多用される被動形過去短語尾の用法について書いたのでご興味ある方はどうぞ。紙面の都合で2ページしか書けなかったので、ちょっと理解しにくいかもしれない。本来なら学習者のレベルに応じて、1対1で説明すればもっと簡単に理解してもらえる自信はあるが、わがまま言っても仕方がない。

Posted by SATOH at 15:49 | Comments [0]

2011年08月09日

●R25 EXTRA ロシア連邦特集

リクルート社が出している発行部数20万部を誇るフリーペーパーR25がロシア連邦の特集を7月28日号で組んだ。この中に〔「アネクドート」にみるロシア人のユーモア感覚とは〕と題して、山口侘助氏が私に取材した一文を寄せている。ロシアについては最近あまり聞くことがないが、そういう意味でソチオリンピックへの中継かもしれないが、ロシアに対しいろいろな意味で興味を喚起してもらえるのはありがたいことだと思う。ご興味のある方はネットでも読めるのでどうぞ。Web R25 -Yahoo!ニュースで検索して、R25の雑誌記事を新着順に一覧はこちらをクリック。さらにロシアで検索すると上から4番目にある。
ルースカヤ・ガゼータ誌も8月16日に日本の新聞に4ページのロシア特集を出すとか、民放も8月末にバラエティーでロシア特集をするという話もある。中国や韓国の次こそロシアブームになってほしいと心から思う。ロシア人のスーパースターは出てこないものか。

Posted by SATOH at 06:04 | Comments [2]

2012年07月29日

●電子書籍「和文露訳入門」発売

このたびDL-MARKET (www.dlmarket.jp)を通じて、和文露訳入門を電子書籍の形で販売することになりました。PDFで267ページ価格は1,000円です。しおりがついているので、200ぐらいある小見出しからもすぐに当該ページに飛ぶことができます。和文解釈入門の第431回がサンプルであり、第370回、第345回、第300回の本文を元に、より分かりやすく、見やすく、力点を入れて、これまでの和文解釈入門の430回分を系統的にまとめてあります。目次は下記の通りです。

はじめに
<本書の使い方>
第1章 体の本質と規範
第2章 過去の時制
2-1 過去の時制における不完了体の用法
2-1-1 過去の出来事や動作の有無の確認 → 不完了体動詞過去形
2-1-1-1 過去の時制における動作の有無の確認とは何か?
2-1-1-2 動作の有無の確認の用法の種類
2-1-2 動詞に文の焦点が来ない場合 → 不完了体動詞過去形
2-1-2-1 動詞に文の焦点が来ない場合とは何か?
2-1-2-2 否定文における用法
2-1-2-3 疑問詞との組み合わせで完了体過去形が来る場合
2-1-3 動作の往復
2-1-4 過去進行形 → 不完了体動詞過去形
2-1-5 漸進・長期間に関わる用法 → 不完体動詞過去形
2-1-6 過去の反復 → 不完了体動詞過去形
2-1-7 過去の継続 → 不完了体動詞過去形
2-1-8 歴史的現在(劇的現在) → 不完了体動詞現在形
2-1-8-1 歴史的現在とアオリストの関係
2-1-8-2 動作の順次性
2-1-8-3 歴史的現在と完了体未来形
2-1-8-4 劇的現在
2-1-8-5 動詞以外の歴史的現在
2-1-8-6 日本語の歴史的現在との違い
2-1-8-7 記録の現在
2-1-8-8 歴史的現在とアオリストの違い
2-1-8-9 歴史的現在が使えない動詞や場合
2-1-9 意志の欠如 → не стал(а,о, и) + 不完了体動詞
2-1-10 過去の予定 → 不完了体動詞過去形
2-1-11 回想・過去の不規則な反復動作(~したものだ) → 小詞бывало + 不完了体動詞過去形(不完了体現在形〔歴史的現在〕、完了体未来形)
2-1-12 過去の経験 → 不完了体過去形

2-2 過去の時制における完了体の用法
2-2-1 アオリスト → 完了体動詞過去形
2-2-1-1 アオリストとは何か?
2-2-1-2 アオリストと結果の現存の違い
2-2-2 創作者としての資格 → 完了体動詞過去形
2-2-3 順次的用法 → 完了体動詞過去形
2-2-4 結果の達成への期待 → 完了体動詞過去形
2-2-5 動作の一括化 → 完了体動詞過去形
2-2-6 いったん開始された行為の中断、中止 → 小詞было + 完了体動詞過去形
2-2-7 結果の評価 → 完了体動詞過去形
2-2-8 否定の強調

第3章 現在の時制
3-1 現在の時制における不完了体の用法
3-1-1 過程 → 不完了体現在形
3-1-1-1 過程の意味
3-1-1-2 過程を示すことができない動詞群
3-1-1-3 過程の意味における日本語との表記の違い
3-1-1-4 ся動詞による過程の用法
3-1-2 反復(規則的な繰り返し)・習慣 → 不完了体現在形
3-1-2-1 反復(規則的な繰り返し)・習慣と不完了体
3-1-2-2 過程を示せず、反復のみを示す動詞
3-1-3 過去から現在に至る継続ないしは反復 → 不完了体動詞現在形
3-1-3-1 過去から現在に至る継続ないし反復
3-1-3-2 動詞を使わない用法
3-1-3-3 про-の接頭辞を持つ完了体動詞過去形
3-1-3-4現在から未来への動作 → 完了体過去形
3-1-4伝達型動詞 → 不完了体現在形
3-1-4-1 伝達型動詞(перформативные глаголы)を分別する理由
3-1-4-2 過程や状態の動詞との違い
3-1-4-3 伝達型動詞の種類
3-1-4-4 結果の現存の用法との違い
3-1-4-5 語義による区別の仕方
3-1-4-6 動作未遂行の動詞 → 不完了体現在形
3-1-4-7 проситьとпопроситьの一人称での使い分け
3-1-4-8 начинать の現在形の特殊用法
3-1-5 誤伝の動詞 → 不完了体現在形
3-1-5-1 誤伝の動詞интерпретационные глаголыとは
3-1-5-2 誤伝の動詞群
3-1-6 状態の動詞
3-1-7 経験(~したことがある)
3-1-7-1 不完了体過去形を使う用法
3-1-7-2 事実の有無の確認し
3-1-8 動作の否定 → 不完了体現在形の否定
3-1-9 多回体的用法 → 多回動詞の不完了体現在形
3-1-10 真理の提示 → 不完了体現在形
3-1-11 様態 → 不完了体現在形

3-2 現在の時制における完了体の用法
3-2-1 結果の現存(存続)
3-2-1-1 結果の現存〔結果の達成と残存〕 → 完了体過去形
3-2-1-2 被動形動詞過去短語尾の結果の現存〔存続〕)の用法 → 現在の時制
3-2-1-3 結果の現存とアオリストの違い
3-2-1-4 сейчас, теперь, только чтоの違い
3-2-1-5 動詞を使わない用法
3-2-2 条件法や仮定法への転用 → 完了体未来形
3-2-3 不可能 → 完了体未来形
3-2-4 否定の強調 → 完了体未来形の否定

第4章 未来の時制
4-1 未来の時制における不完了体の用法
4-1-1 単一動作に用いられる不完了体未来形
4-1-1-1 未来における動作の有無の確認
4-1-1-2 動詞に文の焦点(中心的意味や役割)が来ない場合
4-1-1-3 動作の有無の確認に使える不完了体動詞(動詞の語義による)
4-1-1-4 動作の有無の確認の意味で使えない不完了体動詞
4-1-1-5 運動の動詞と不完了体未来形
4-1-1-6 否定的意図 → не + бытьの未来形(не + статьの未来形) + 不完了体動詞不定形
4-1-1-7 両方の体がほぼ同じ意味で使える場合
4-1-1-8 動作の着手(意志)
4-1-1-9 если, когдаと未来の時制
4-1-1-10 完了体未来形、不完了体動詞現在形、不完了体未来形の使い分け
4-1-2 予定の用法 → 不完了体現在形
4-1-2-1 予定の用法とは何か
4-1-2-2 予定の用法が使える動詞
4-1-2-3 近接未来における予定の用法
4-1-2-4 例外的用法
4-1-2-5 動詞を使わない予定の用法
4-1-2-6 долженとの組み合わせ
4-1-2-7 予期を示す動詞の用法
4-1-3 意向 → 不完了体現在形 + 動詞の不定形
4-1-3-1 「~するつもりです、~します」の内訳
4-1-3-2 意向の動詞の使い分け
4-1-3-3 願望の意味の動詞群
4-1-4 未来における繰り返し → 不完了体未来形
4-1-5 呼応的用法 → 不完了体現在形

4-2 未来の時制における完了体の用法
4-2-1 完遂的用法 → 完了体未来形
4-2-1-1 完遂的用法が用いられる動詞
4-2-1-2 完遂的用法と疑問詞
4-2-1-3 完遂的用法の特徴
4-2-2 順次的用法 → 完了体未来形
4-2-3 例示的用法 → 完了体未来形
4-2-4 未来の時制における往復(行って来る)
4-2-5 未来の時制における被動形動詞過去短語尾
4-2-5-1 未来の時制における被動形動詞過去短語尾の用法
4-2-5-2 ся動詞の不完了体未来形の用法
4-2-5-3 未来の時制の不定人称文

第5章 命令法
5-1 命令法における不完了体の用法
5-1-1 着手(促し) → 不完了体動詞命令形
5-1-2 勧誘 → 不完了体動詞命令形
5-1-3 動作の様態の強調 → 不完了体動詞命令形
5-1-4 禁止 → 否定詞 + 不完了体動詞命令形
5-1-5 反語的用法

5-2 命令法における完了体の用法
5-2-1 要請 → 完了体動詞命令形
5-2-2 例示的意味 → 完了体動詞命令形
5-2-3 丁寧な依頼 → 完了体動詞未来形の否定疑問形
5-2-4 警告 → 否定詞 + 完了体動詞命令形(うっかり~しないでください)
5-2-5 同じような状況で使える完了体・不完了体の用法の違い
5-2-6 被動形動詞過去短語尾を使って命令の意味を示す用法
5-2-7 憤激と反抗のニュアンス
5-2-8 仮定法的な用法

第6章 不定法
6-1 不定法における不完了体の用法
6-1-1 切迫感(動作の着手) → 不完了体動詞不定形
6-1-2 不必要 → 不完了体動詞不定形
6-1-3 動作の持続性 → 不完了体動詞不定形
6-1-4 疑問詞 + 不完了体動詞不定形(完了体不定形)
6-1-5 動作の否定や禁止 → 不完了体動詞不定形
6-1-6 動作の有無の確認 → 不完了体動詞不定形
6-2 不定法における完了体の用法
6-2-1 具体的な1回の動作の実現 → 完了体動詞不定形
6-2-2 「~しましょうか?」構文 → 完了体動詞不定形 + ?
6-2-3 必要性 → 完了体動詞不定形
6-2-4 命令 → 完了体動詞不定形
6-2-5 不可能 →не + 完了体動詞不定形
6-2-6 例示的用法 → 完了体動詞不定形
6-2-6-1 完了体動詞を好む動詞・名詞などとの組み合わせ
6-2-6-2 例示的意味の不定形を取る熟語
6-2-7 「する気になれない」 → не + хотеть/хотеться + 完了体動詞不定形
6-2-8 不定形の名詞的用法 → 完了体動詞不定形
6-2-9 不可避

第7章 特異な体のペア
7-1 時制に関係なく完了体動詞と不完了体動詞で意味の異なる動詞群(писать/написатьグループ)
7-2 不完了体動詞が意味上優位な動詞群(звонить/позвонитьグループ)
7-3 状態「~である」と状態発生「~となる」を示す動詞群(казаться/показатьсяのグループ)
7-4 体の対立

第8章 会話に役立つ動詞の用法
8-1 быть動詞の用法
8-1-1 「行く」という意味の用法
8-1-2 軍隊で上官に対する敬語(Есть + 不定形)
8-1-3 есть + 疑問詞 + 完了体不定形(~できるものがある)
8-1-4 будетの特殊用法
8-2 定動詞と不定動詞の特殊用法
8-2-1 定動詞の特殊用法
8-2-2 過程や予定を示す不定動詞
8-2-3 идти/ходить過去形の否定の用法の違い
8-2-4 пойти + 完了体動詞未来形(不定形の代わりに)
8-3 複合動詞
8-4 「知る」と「考える」の動詞群の意味の差異
8-5 接頭辞за-のつく動詞で場所を補語に取る他動詞群
8-6 хотетьとхотеться
8-7 敬語
8-8 強意代行動詞
8-9 可能の意味が内在する動詞群
8-9-1 可能・不可能の意味のся動詞
8-9-2 自発的可能性のся動詞
8-9-3 被動形動詞現在
8-9-4 能力を示す不定動詞
8-10 副動詞
8-10-1 副動詞と不完了体
8-10-2 能動形動詞過去
8-11 「~を伝える」と「~について伝える」の違い

第9章 その他統語論関係
9-1 時制の転用
9-1-1 「行こう」
9-1-2 抽象的現在
9-1-3 仮想の状況における動作の完了
9-2 相対時制
9-3 無人称文
9-4 不定人称文
9-5 迷惑(被害)の受け身
9-6 人称の転用
9-7 強調構文
9-8 構文「とても~ので~する」他
9-9 関係代名詞что
9-9-1 関係代名詞что
9-9-2 前の文全体を受ける関係代名詞что
9-10 主題の提示(テーマとレーマ)

第10章 会話に役立つ形容詞、副詞、数詞、前置詞など
10-1 性質形容詞の特殊用法
10-2 複合副詞句
10-3 単数と複数
10-3-1 単数と複数
10-3-2 「よくありますか?」構文
10-4 形容詞の最上級
10-5 助数詞(助数辞)
10-6 生格の述語的用法
10-7 全体を示す与格
10-8 接続詞что/какと知覚動詞
10-9 理由を示す前置詞、前置詞句
10-10 「ために」の使い分け

あとがきに代えて
参考文献

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2012年07月31日

●電子書籍第2弾「ロシア人の疑問 -日本編 -

電子書籍の第2弾として、「ロシア人の疑問 – 日本編 -」(価格800円)を本日上梓しました。発売元は同じくDL-MARKET www.dlmarket.jp です。目次に示すように75のテーマに二つか三つの文章を和文と露文で入れています。特色は見開き並読型で、左のページに和文テキストを、右のページにその逐語訳である露文テキストを、大体同じところに配置しているという点にあります。「和文露訳入門」と同じく、しおりがついているので、小見出しから該当ページにすぐ飛んでいけるようになっています。露文テキストについては、ウラジオ在住のヒサムヂーノフХисамутдинов極東連邦大学教授(史学博士、元国立極東技術大学日本学・朝鮮学講座主任)夫妻にチェックをお願いしました。日本語の堪能な同氏には、本書の目的が日本人による和文露訳の学習用参考書であるため、意味が明快であるか、文法的に正しいか、語法(特に体の用法)、語順が正しいかを中心に見てもらい、美しいロシア語であるとか、プロのロシア人作家(同氏もそうでありますが)の私ならこう書く、というような意訳・美訳は不要だということはくれぐれも念を押しておきました。そのためロシア人からみれば、ぎこちのないロシア語かもしれませんが、日本語のテキストを書いた本人が、ロシア語に訳しているため的外れな誤訳はないと信じています。
 寿司とゲイシャしか知らない、日本に特に興味もないロシア人がよくする質問を、観光ガイドとしての経験から書いて見ました。ご参考に、本書のごく一部をサンプルとして御紹介します。このような文章が170くらい本書には載っています。残念ながら、このブログでは下線表示ができないので、見えませんが、DPF版では下線が力点の位置を示しています。

4-14-1 夫婦関係

問)日本ではだれが財布のひもを握っているのですか?

答)普通は妻が家計を預かります。2009年6月5日付の読売新聞によれば毎月平均500ドルの小遣いを妻が夫に渡します。1990年代には800ドルでした。不況の影響でしょう。夫の仕事帰りの居酒屋での1杯は月3回で、1回の飲み代は平均60ドルです。なぜお客を家に呼ばないのかですって?それは家に場所がない、奥さんは家の片づけがすぐとはいかないし、それに酔っ払いが嫌いだからです。

Кто ведает семейным бюджетом в Японии?

У нас, как правило, жена отвечает за семейную кассу. Согласно сообщению газеты Йомиури от 05.06.09, она даёт своему мужу карманные деньги включая за обед на работе в среднем 500 ам. долл. в месяц. В 1990-х годах это было 800 ам.долл. Конъюнктура сказалась и на этом. Мужья выпивают после работы с коллегами три раза в месяц в кабачках, где они тратят 60 ам. долл. каждый раз. А почему они не приглашают гостей домой? Потому что: места нет дома, жене не так просто сразу приводить в порядок свой дом или квартиру, к тому же она недолюбливает пьяных.

目次
はじめに
本書の使い方(ロシア語学習者のために)
1. 日本の基本情報
1-1-1 役立つ豆知識、1-2-1 呼びかけ、1-3-1 人口、1-4-1 地理、1-5-1 神話、1-6-1 歴史、1-7-1 日本人の宗教心、1-8-1 神社、1-9-1 宗教、1-10-1 気候、1-11-1 日本語、1-12-1 権力と天皇、1-13-1 地震、1-14-1 台風、1-15-1 軍事力
2. 日常生活
2-1-1 挨拶、2-2-1 家族、2-3-1 結婚式、2-4-1 葬式、2-5-1 和食、2-6-1 食べ物、2-7-1 酒、2-8-1 漢字、2-9-1 動物、2-10-1 花粉症、2-11-1 交通機関、2-12-1 安全、2-13-1 住宅事情、2-14-1 公共サービス、2-15-1 街路で
3. 旅行
3-1-1 東京、3-2-1 京都、3-3-1 奈良、3-4-1 日光、3-5-1 富士山、3-6-1 花見、3-7-1 着物、3-8-1 日本のお土産、3-9-1 お守り、3-10-1 野外のリクリエーション、3-11-1 禍福、3-12-1 温泉、3-13-1 独特の食材、3-14-1 珍味、3-15-1 風変わりな日本
4. 文化・社会
4-1-1 縁起と迷信、4-2-1 スポーツ、4-3-1 教育、4-4-1 隠れた名所、4-5-1 茶の湯、4-6-1 日本人気質、4-7-1 アメリカ人・ロシア人、4-8-1 禅、4-9-1 幸福観、4-10-1 女性の地位、4-11-1 結婚、4-12-1. 医療制度、4-13-1 政治、4-14-1 夫婦関係、4-15-1 映画
5. ビジネス・経済
5-1-1 名刺交換、5-2-1 産業、5-3-1 根回し、5-4-1 稟議、5-5-1 経済、5-6-1 給与・年金、5-7-1 富豪と乞食、5-8-1 今後の景気、5-9-1 不動産、5-10-1 外国人への応対、5-11-1 労働条件、5-12-1 余暇、5-13-1 日本の外国人、5-14-1 課税率、5-15-1 ビジネスの風習

<読み物>(和文のみ)
外国人向け観光ガイド通訳事始

参考文献

75 вопросов у русских об Японии

САТО Йосиаки

СОДЕРЖАНИЕ

1. Общие сведения о Японии
1-1-2 Немного о полезном
1-2-2 Обращение
1-3-2 Население
1-4-2 География
1-5-2 Миф Японии
1-6-2 История
1-7-2 Религиозность японцев
1-8-2 Синтоистский храм
1-9-2 Религия
1-10-2 Климат
1-11-2 Японский язык
1-12-2 Власти и император Японии
1-13-2 Землетрясение
1-14-2 Тайфун
1-15-2 Военная мощь

2. Обычаи в быту
2-1-2 Речевой этикет
2-2-2 Семья
2-3-2 Свадьба
2-4-2 Похороны
2-5-2 Японские блюда
2-6-2 Пища
2-7-2 Алкогольные напитки
2-8-2 Иероглифика
2-9-2 Животный мир
2-10-2 Аллергия на цветение
2-11-2 Средства транспорта
2-12-2 Безопасность
2-13-2 Жилищные условия
2-14-2 Коммунальные условия
2-15-2 На улицах

3. Путешествия, поездки
3-1-2 Токио
3-2-2 Киото
3-3-2 Нара
3-4-2 Никко
3-5-2 Фудзияма
3-6-2 Народные гулянье для любования сакурой
3-7-2 Кимоно
3-8-2 Сувениры из Японии
3-9-2 Талисманы
3-10-2 Отдых на природе
3-11-2 Счастье и несчастье
3-12-2 Заведения с геотермальными горячими источниками
3-13-2 Своеобразные продукты
3-14-2 Деликатесы
3-15-2 Нечто необычное в Японии

4. Культура и общество
4-1-2 Приметы и суеверие
4-2-2 Спорт
4-3-2 Образование
4-4-2 Скрытые достопримечательности
4-5-2 Чайная церемония
4-6-2 Менталитет японцев
4-7-2 Американцы, русские
4-8-2 Дзэн-буддизм
4-9-2 Чувство счастья
4-10-2 Положение женщин
4-11-2 Брак
4-12-2 Медицинская система
4-13-2 Политика
4-14-2 Супружество
4-15-2 Кинофильмы и песни

5. Бизнес и экономика
5-1-2 Обмен визитными карточками
5-2-2 Промышленность
5-3-2 Выработка консенсуса
5-4-2 Многоступенчатая система санкционирования «ринги»
5-5-2 Экономика
5-6-2 Зарплата и пенсия
5-7-2 Богатые и нищие
5-8-2 Дальнейшая конъюнктура в Японии
5-9-2 Недвижимость
5-10-2 Обращение с иностранцами
5-11-2 Условия труда
5-12-2 Отдых
5-13-2 Иностранцы в Японии
5-14-2 Ставки налогов
5-15-2 Деловые обычаи

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2012年08月20日

●電子書籍第3弾「るいごプラス!」発売

電子書籍第3弾として「るいごプラス!」を刊行した。定価は1,000円で、販売元は前のと同じDL-MARKETである。「和露類語431」と「続ロシア語基本熟語232」を収めたものである。数字は項目数で、両方ともアイウエオ順になっている。いずれも従来の和露辞典の不備を補うアプローチの一環であり、和露辞典のお伴にしていただければ、ロシア語会話や露文和訳の際に大いに力を発揮すると確信している。
和露類語431の方は、これまでこのコーナーの「ロシア語珍問奇問」、「間違いやすいロシア語」、「和文解釈入門」に書き散らした類語の使い分けを、あいうえお順に整理したものである。本コーナーでは分からないが、電子書籍では下線で力点を示している。内容の一部を挙げると、

「もの」にはпредметとвещьがあるが、предметは具体的なもの、ないしは抽象的なもの(状況や事実など)で、「こと」とも訳せる場合もある。вещьは具体的なものであって、かつ人が使うものであり、抽象的な意味ではあまり使わない。

続ロシア語基本熟語232は、既刊の「ロシア語基本熟語500」の続編であり、形式的にも同じである。後ろにロシア語の索引をつけたのもの同じである。内容の一部を挙げると、

一体感
корпоративное единение

Кадетские корпуса в наибольшей степени способствовали развитию духа дружбы и копропативного единения. 陸軍幼年学校は最も友情の気風と一体感を育むのに貢献した。
(чувство единения с + 造格でもよい)

 次回の電子書籍は「技術ロシア語入門」(和露形式で収録項目千)の予定。

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2012年09月04日

●「女性のための技術ロシア語」

このたび電子書籍第4弾として、「女性のための技術ロシア語」(定価800円)をDL-MARKETにて出版した。技術ロシア語の入門書で、ロシア語で技術文献を読む場合、あるいは技術通訳の基礎の基礎をつけるために、技術関係の語彙を和露形式で1000語ほど厳選し、必要なものには解説をつけ、使い分けも示した。これらの語彙がある程度(8割くらい)頭に入っていれば、あるいはiPadなどで、常に取り出せる環境にいれば、女性や文系出身の人など、技術が不得手な人でも、工場見学などの通訳などに大いに力を発揮すると考えている。
このコーナーでは残念ながら見えないが、概ね、下線をつけて力点を入れた。ご参考に、サンプルと目次を挙げておく。

 本書の<技術ロシア語トピックス>や和露技術語彙集1000には、新機軸として、体の使い分けが分かりにくいと思われる部分に、和文露訳入門の参照小見出し番号を付けた。詳しい説明を知りたい向きには、「和文露訳入門」の当該番号を見れば、より詳しい説明が分かるように工夫した。例を挙げると、

ショート(短絡)
короткое замыкание

Не замыкало кабель под водой? 水中でケーブルがショートしなかったか?
(ショートは短絡という意味であり、上の文は無人称文で、動作の有無の確認をしているので、不完了体過去形が来ている。詳しくは和文露訳入門2-1-1参照)

横の
поперечный

поперечная прокатка 横圧延
(〔横の〕というのは日本語では、幅方向 по ширине の場合と、горизонтальное положение〔横の位置〕というように、〔水平方向горизонтальный〕という意味があり、поперечныйは幅方向である。また長さ〔長手〕方向はпродольный。〔縦の〕の項参照)

コンセント
штепсельная розетка

электророзетка в стене 壁のコンセント
включать (вставлять) вилку в розетку プラグをコンセントに差し込む
вытаскивать вилку из розетки コンセントからプラグを抜きとる

(штепсельныйのтеの発音はтэである)

はじめに
<技術ロシア語トピックス>
1. 技術ロシア語でよく使われる動詞
イ)使う
ロ)注ぐ
ハ)積み込む
ニ)ポンプでくみ出す
ホ)スイッチを入れる/切る
ヘ)溶接する
ト)かける
チ)塗装する(塗る)
2. 水
3. 土
4. 工場
5. 機械と道具
6. 場所
7. 凹凸と凸凹
8. 重量と質量
9. 油圧と水圧

和露技術ロシア語1000(アイウエオ順)

次回作は「観光ロシア語」の予定。

Posted by SATOH at 14:14 | Comments [0]

2012年09月07日

●電子書籍化の理由

電子書籍を4冊上梓して、近く第5弾「観光ロシア語」(これがロシア語関係で最後の手持ち原稿)を出版予定である。7月29日の発売から9月6日現在で34冊売れた。目標は25冊なのでよしとしたい。この25冊 = 10人(常連の投稿者5人くらい? + 常連の閲覧者5人くらい?) x 5点(電子書籍発売予定数)x 1/2(義理で買ってもらう必要はないが、本当に必要だと思う人が半分くらい購入してくれると考えて)であり、これでも分かるように、このコーナー「和文解釈入門」をよく見てくれる人に、教科書というか参考書を配布したいと考えたのが、電子書籍を出版しようとした三つの理由の第一の動機である。紙の書籍で出版しないのは、出版を引き受けてくれるところがないからだし、自費出版は最低1点あたり100万円前後かかる。そんな金はない。あったらもっとロシア語の本を買うのに回す。

 このコーナーでは和文の単文を出題し、それを和文露訳に興味のある投稿者に回答してもらい、それに添削する形で今日に至っている。始めて何回かしてから、設問の回答や、投稿者の間違いを正すだけでは、似たような間違いを投稿者や閲覧者が繰り返す可能性があることに気がついた。出題のテーマは回毎に違うので、何か統一的な場で、和文露訳をする際の体の用法の使い分けについて、まとめて書いておく必要があると考えたわけである。それで、第10回、第21回、第30回、第100回と続け、最後は第300回にまとめて体の用法の使い分けを書いたのだが、だんだん書く内容や量が増えていき、そのまとめの中に第~回を参照と何度も書かざるを得なくなり、その参照の量も増えて行った。これでは読むほうもたまったものではない。

 二つ目の理由だが、そのような参考書を、ワードやPDFなどファイルの形で興味ある読者に無料配布すればよいのだろうが、二つ問題がある。コスト的には文献に使った本代は何百万円にもなるだろうが、他にも本を書いたし、自分の趣味や生きがいでもあるから、それはいい。具体的にはPDF化したときに、しおり(小見出しから必要なページに飛んで行ける機能)を作ったが、これは専門の会社に頼んだので有料である。そうは言っても25部売れればペイする位の料金だから、著者の負担という事で無視してもよい。理由の一つは、このコーナー自体が参加者開放型で、だれでも匿名で気軽に参加できる形式なので、メールアドレスなど知らせる必要がないようになっているからである。こちらから個別に投稿者や、あるいは体の用法に興味があるが投稿をするほどではない人と連絡の取りようがない。もう一つは、「和文解釈入門 出会い」と入力してネットで調べれば分かるが、出会い系サイトらしいところに簡単に辿りつく。「和文解釈入門」というタイトルは、私が使ったのが最初の方だとは思うが、別に特許を取っているわけでないので、自由に使えばよいのだが、世の中ににはいろいろな人がいるわけで、無料で「和文露訳入門」を配布したら、そのファイルを書きかえられるだけならまだしも、変なウィルスでもつけられたりしたら、いろいろな人に迷惑をかけることになる。電子書籍なら、完全ではないにしろ、セキュリティーはあるわけで、少額とは言え、銀行振り込みなら、そのようないたずらをする人がわざわざ金を出してまで、また本名が分かるようなリスクを冒してまで、いたずらをするとは考えにくい。タダより高いものはないのである。

 三つ目の理由は電子書籍そのものに興味があり、いろいろ電子書籍に関して本を読んだが、結局のところ自分で書いて見るしか分からないだろうという事に落ち着いた。今にして思えば、確かに出さないと分からないという事はいろいろあるものである。

 今のところ、販売実績を見る限り数人の人、それも同じ人が2点、3点と買っているようなので、和文露訳入門を10人の人に販売するという所期の目的は果たされたと考えてよいように思う。中小の出版社の本の初版は2000部で、それが1~2年で売れれば、採算が取れると考えるらしい。私の本で一番売れたのは、「アネクドートに学ぶ実践ロシア語会話」と「ビジネスロシア語」で、それぞれ3000部ぐらいである。それでもビジネスと考えるなら、大手の出版社でも2万部位売れないと商売にはならないのではないかと思う。ロシア語の本は何万部どころか、何千部でも売れるものは今やないといってよい。ましてや、私の著書のように、中級やそれ以上の人を対象にしたものは尚更である。2010年は電子書籍元年と言われ、一時のデジカメのようにこれからも発展してゆくと思うが、私のように、売れないテーマの本を、実際に興味を持つ10人前後(残念ながら何十人とか、何百人ではない)の人に配布する一つの手段としても、電子書籍は今のところ使えると思う。

 DL-MARKETで発売した大きな理由は、非常に応対がよくて、販売する本が無審査だったことである。大手だと、その本が売れるかどうかの審査が厳しいから、私の本などは、ロシア語関係であること、本の表紙などの体裁がまったくなっていない、ごく少数の関心を持つ人(それもたった10人)向けという本だから、まず門前払いを食らう可能性が高い。販売手数料の他に、高額の掲載料や売上保証料を取られるかもしれない。DL-MARKETだって、今後経営方針が変わり、もっとシビアになって、売れないものは、販売打ち切りにするということだってありうる。3ヶ月後、半年後には私の本は絶版になっていないとも限らない。しかし、ターゲットの10人が和文露訳入門を買ってくれたようなので、何度も言うが目標は果たされたので、その分、気は楽だ。

 私の電子書籍は、語彙や体の用法などをまとめたものを、ロシア語の和文露訳に真剣に取り組みたいという人たち向けに配布する手段の一つなのである。これをあだ花兵法と呼んでもよい。この40年ロシア語を勉強して、自分が知り得た知識や、語彙が、他の誰にも知られずに無に帰するのは、まことに忍びないと最近強く考えるようになった。年を取ってきた証拠である。日本の人口一億三千万の中に、10人前後とはいえ、このコーナーに興味を持っていただける方がいらっしゃるのはまことに有難いことで、有料にしたのはまことに心苦しい限りだが、以上の理由なので何卒ご理解、ご寛恕願いたいと思う。chijikpijikさん、メイさんなどの紹介、お勧めもあり、電子書籍化に踏み切れたのは、ご両人のみならず、このコーナーをご覧の方すべてに感謝申し上げる次第です。

Posted by SATOH at 13:10 | Comments [0]

2012年09月18日

●電子書籍第5弾 観光ロシア語

このたび電子書籍第5弾として「観光ロシア語」(EL-MARKET、900円)を上梓した。ロシア語の観光ガイド志望の方や、ビジネスやそれ以外で、ロシア人に観光案内したい人向けの参考書である。観光案内でよく使う言い回し、会話集、和露の語彙集721で、実際の観光案内に則した工夫をしてある。ご参考のために、会話のサンプルと目次を下記に挙げる。場面ごとの会話集としては、「そのまま使える!ロシア語会話表現集」(東洋書店)を書いたが、暗記しやすいように、1行ずつの問答の形にしたので、実際の会話とは違う。文と文の間の接続詞、「それから」、「そこで」というような語句は短文では学べない。またこのコーナーの設問も短文形式で、接続詞が学べないという欠点がある。そこで、実際の会話に近いもの、いくつかの会話のまとまりといったものを実戦会話集として「観光ロシア語」で挙げてみた。このコーナーでは力点は見えないが、下線は力点で表示している。

 本書における構文、会話集、和露観光語彙集471において、新機軸として、体の使い分けが分かりにくいと思われる部分に、和文露訳入門の参照小見出し番号を付けた。詳しい説明を知りたい向きには、「和文露訳入門」の当該番号を見れば、より詳しい説明が分かるように工夫した。例を挙げると、

A: Проходите, господин Сато, Президент ожидает вас.
B: Добрый день, господин Сато. Рад вас видеть в Москве.
C: Здравствуйте, господин Петров. Знакомьтесь, господин Икэда, наш коммерческий директор.
B: Мы знакомы.

A: 奥へどうぞ、佐藤さん。社長がお待ちです。
B: こんにちは、佐藤さん。モスクワでお会いできてうれしく思います。
C: こんにちは、ペトローフさん。ご紹介しましょう。当社の営業部長池田です。
B: 前にお会いしましたよ。(顔なじみです)
<Здравствуйте はいつでも(真夜中でも)使える便利な挨拶言葉。знакомьтесьは直訳すれば、「お知り合いになってください」で、その場の雰囲気で、こう言葉をかけるのが自然だから、着手の意味の不完了体命令形が来ている。познакомьтесьと完了体命令形でもよいが、その場合は、新規の動作(そういえば、と思い出したような感じ)のニュアンスになる。和文露訳入門5-1-1および5-2-1参照>

買い物

A: Доброе утро. Что я могу вам предложить (Что вам угодно)?
B: Покажите мне кимоно.
A: Как вы находите это.
B: Кажется мало.
A: Какой у вас размер.
B: Я не знаю.
A: Тогда попробуйте примерить это. Вам, наверное, подойдёт к эмке.
B: Тоже немного мало.
A: Я думаю эту подойдёт.
B: Действительно, это как раз. Сколоко оно стоит?
A: Пять тысяч иен.
B: Это дорого. Нельзя ли немного подешевле?
A: К сожалению нет. Уверяю вас, куда бы вы ни пошли в Токио, дешевле не купите.

A: おはようございます。いらっしゃいませ。
B: 着物を見せて下さい。
A: これなどはどうでしょう?
B: 小さすぎるようです。
A: サイズはどのくらいですか?
B: さあ。
A: それではこれを着て見て下さい。多分Mで大丈夫だと思います。
B: これもちょっと小さいですね。
A: これならぴったりだと思いますが。
B: 本当にぴったりです。おいくらですか?
A: 5000円です。
B: 高いですね。少しは安くなりませんか?
A: あいにくですが。東京のどこに行ってもこれ以上間違いなく安くはなりませんよ。
(малыйの中性短語尾の力点はмалоでもмалоでもよいが、「小さすぎる」という意味ではмалоとなることに注意。эмкаはMサイズで、Sサイズはэска、Lサイズはэлка)

和露観光ロシア語721のサンプル
麺の食べ方
способ поедания лапши

Подхватывая лапшу палочками, её окунают в соус и затем с большими шумом втягивают в рот. 麺を箸でつまみ、たれに浸し、その後大きな音を立てて口の中にすすりこむ。

観光ロシア語が手持ちのロシア語関係の参考書としては最後であり、今週中にロシア奇譚というロシア史関連の本を出して終わりという感じである。

Posted by SATOH at 20:18 | Comments [0]

2012年09月22日

●ロシア奇譚

電子書籍第6弾として「ロシア奇譚」(DL-MARKET、定価700円)を上梓した。これは2009年東洋書店のユーラシアブックレットNo. 145「ロシア異聞」の続編で、ヴォール・ヴ・ザコーニェ вор в законеの略史、ラスプーチン、その他のあまり日本では知られていない、9世紀からのロシアとソ連時代の女傑、変人、奇人、鬼才について紹介した本である。モスクワの心霊スポットについても書いたので、その方面にご興味のある方がいらっしゃるかもしれない。ご参考までに、目次を挙げておく。
目 次

第1章 ロシア犯罪小史(ロシア極道のエリート -ヴォール・ヴ・ザコーニェ -)
第2章 怪僧ラスプーチンの亡霊
第3章 ロシア女傑・列女伝
3-1 大公妃オーリガ、3-2 女傑マールファ、3-3 公女フェオドーシヤ・モローゾヴァ、3-4 皇女ソフィア、3-5 ブラヴァーツカヤ、3-6 コロンターイ、3-7 リーリヤ・ブリーク
第4章 ロシア奇人変人怪人伝
4-1 偽シューイスキー、4-2 ミュンヒハウゼン、4-3 ボーブリンスキー伯爵、4-4 フヴォストーフ中尉とダヴィドフ少尉の友情、4-5 詩人バラトゥインスキー、4-6 アメリカ帰りのトルストーイ、4-7 マトヴェイ・ドミートリエフ=マモーノフ、4-8 ランズベルグ、4-9バラーノフ、4-10 画家パオロ・トゥルベツコーイ、4-11 ニコライ2世と皇后アレクサンドラ・フョードロヴナ、4-12 チベット医術とバドマーエフ、4-13 タニェーエフ、4-14. ブリュームキン、4-15 もう一人のマキシーム、4-16 ジノーヴィー・スヴェルドローフ、4-17 イスカンデール閣下
第5章 ロシア奇譚
5-1 教義問答、5-2 十六世紀ロシア皇帝の宴席で、5-3 もう一人のイワンの死、5-4 十六~十七世紀ロシアの美の理想、5-5 猛妻、5-6 十八世紀ロシア貴族の身だしなみ、5-7 マリー・アントワネットの首飾り、5-8 マルタ騎士団と土の城、5-9 アレクサンドル1世と愛人、5-10 カメハメハ、5-11 皇帝と食べ物の好み他、5-12 二重姓、5-13 日本とエルドラド、5-14 モスクワ放浪家族、5-15 ロシア最初の保険金殺人、5-16 ベッサラビアのロビンフッド、5-17 スターリンに一杯食わせたすごい奴、5-18 閉鎖都市、5-19 核の平和利用、5-20 ロマーノフとエルミターシュの食器、5-21 モスクワの心霊スポット

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2013年06月26日

●電子書籍 新訂和文露訳入門発売開始

『和文露訳入門』を2012年7月末に上梓してから11カ月経った。私にとっての最初の電子書籍だったということもあり、出来上がりに不満も多い。Первый блин да комом.(初めてに失敗はつきもの)である。今回電子書籍販売サイトDLmarket(DL-MARKET改め)も全面リニューアルとなり(スマートフォンやタブレット全面対応は7月かららしい)、それに合わせて独りよがりだったかもしれない説明を、より分かりやすくするということに主眼を置き、語用論の観点もより多く取り入れて、新訂版を上梓することにした。その後11ヶ月間のブログの「和文解釈入門」や「続和文解釈入門」に発表した新しい知見についても十分に新訂版に反映させることにした。誤植訂正、アクセント表示のアポストロフィーから下線への変更、人称の転用などいくつかの項目の追加、既存の項目の例文の追加・削除、否定の用法、遂行動詞、複合動詞、複合副詞句の語句の追加、挙げられている動詞例の完全アルファベット化などである。特に遂行動詞や結果存続兼評価型動詞に関しては自分なりの理解がかなり進んだので、それらを中心に全面的に見直した結果、初版に比べ100ページ以上加筆訂正し、総ページ数が400近くとなり、(小)見出しも217(体の用法は87)となった。これは満を持しての改訂版であり、会話で和文露訳をする上で、あらゆる文の組立てを想定し、それを目次の形にまとめてある。会話ではこのような文の組立てと語彙の理解が不可欠だが、語彙に関しては、拙著の『アネクドートに学ぶ実践ロシア語文法』(東洋書店、2008年12月刊)、『ロシア語基本熟語500』(東洋書店、2009年8月刊)、『るいごプラス!』(電子書籍 DL-MARKET、2012年8月刊)、『女性のための技術ロシア語』(電子書籍 DL-MARKET、2012年9月刊)、『観光ロシア語』(電子書籍 DL-MARKET、2012年9月刊)他でかなりの部分をカバーできると思う。この本書は全面改稿版であり、現時点における私の和文露訳に関する考えかたのすべてをまとめた決定版と言える。語彙の丸暗記ではなく、考える学習法を目指している。今までいくつか本を出版してきたが、この新版がロシア語学習者には一番役に立つ参考書になると考えている。定価1050円。

目 次
はじめに
<本書の使い方>
<体の使い分けの簡単な目安13ヶ条>
第1章 体の本質と規範
第2章 過去の時制
2-1 過去の時制における不完了体の用法
2-1-1 過去の出来事や動作の有無の確認 → 不完了体動詞過去形
2-1-1-1 過去の時制における動作の有無の確認とは何か?
2-1-1-2 動作の有無の確認の用法の種類
2-1-2 動詞に文の焦点が来ない場合 → 不完了体動詞過去形
2-1-2-1 動詞に文の焦点が来ない場合とは何か?
2-1-2-2 過去の否定の用法
2-1-3 動作の往復
2-1-4 過去の過程(進行形) → 不完了体動詞過去形
2-1-5 漸進・一定期間に関わる用法 → 不完体動詞過去形
2-1-6 過去の反復 → 不完了体動詞過去形
2-1-7 過去の継続 → 不完了体動詞過去形
2-1-8 歴史的現在 → 不完了体動詞現在形
2-1-8-1 歴史的現在とアオリスト的用法の関係
2-1-8-2 動作の順次性
2-1-8-3 歴史的現在と完了体未来形
2-1-8-4 劇的現在
2-1-8-5 動詞以外の歴史的現在
2-1-8-6 日本語の歴史的現在との違い
2-1-8-7 記録の現在
2-1-8-8 歴史的現在とアオリスト的用法の違い
2-1-8-9 歴史的現在が使えない動詞や場合
2-1-8-10 結果の非存続
2-1-9 意志の欠如 → не стал(а,о, и) + 不完了体動詞
2-1-10 過去の予定 → 不完了体動詞過去形
2-1-11 過去の経験 → 不完了体過去形

2-2 過去の時制における完了体の用法
2-2-1 アオリスト的用法 → 完了体動詞過去形
2-2-1-1 アオリスト的用法とは何か?
2-2-1-2 アオリスト的用法と結果の存続の違い
2-2-1-3 創作者としての資格 → 完了体動詞過去形
2-2-1-4 順次的用法 → 完了体動詞過去形
2-2-1-5 動作の一括化 → 完了体動詞過去形
2-2-1-6 否定の強調
2-2-2 結果の達成への期待 → 完了体動詞過去形
2-2-3 いったん開始された行為の中断、中止 → 小詞было + 完了体動詞過去形
2-2-4 結果の評価 → 完了体動詞過去形
2-2-5 回想・過去の不規則な反復動作(~したものだ) → 小詞бывало + 完了体未来形(不完了体動詞過去形、不完了体現在形〔歴史的現在〕)
2-2-6 疑問詞 + 主語 + 完了体過去形

第3章 現在の時制
3-1 現在の時制における不完了体の用法
3-1-1 過程 → 不完了体現在形
3-1-1-1 過程の意味
3-1-1-2 過程を示すことができない動詞群
3-1-1-3 過程の意味における日本語との表記の違い
3-1-1-4 ся動詞による非情の受け身と過程の用法
3-1-1-5 その他の過程の用法
3-1-2 反復・習慣 → 不完了体現在形
3-1-2-1 反復・習慣と不完了体
3-1-2-2 過程を示せず、反復のみを示す動詞
3-1-3 過去から現在に至る継続ないしは反復 → 不完了体動詞現在形
3-1-3-1 過去から現在に至る継続ないし反復
3-1-3-2 動詞を使わない用法
3-1-3-3 про-の接頭辞を持つ完了体動詞過去形
3-1-3-4 現在から未来への動作 → 完了体過去形
3-1-4 遂行動詞 → 不完了体現在形
3-1-4-1 遂行動詞を分別する理由
3-1-4-2 過程や状態の動詞との違い
3-1-4-3 遂行動詞の種類
3-1-4-4 結果の存続の用法との違い
3-1-4-5 語義による区別の仕方
3-1-4-6 動作未遂行の動詞 → 不完了体現在形
3-1-4-7 проситьとпопроситьの一人称での使い分け
3-1-4-8 動詞以外の遂行動詞的用法
3-1-5 結果存続兼評価型動詞 → 不完了体現在形
3-1-5-1 結果存続兼評価型動詞とは何か
3-1-5-2 結果存続兼評価型動詞群
3-1-5-3 начинать の現在形の特殊用法
3-1-6 状態の動詞
3-1-7 経験(~したことがある)
3-1-7-1 経験の用法と不完了体過去形
3-1-7-2 経験の否定
3-1-7-3 事実の有無の確認
3-1-7-4 現在を含む経験
3-1-8 動作の否定 → 不完了体現在形の否定
3-1-9 多回体的用法 → 多回動詞の不完了体現在形
3-1-10 真理の提示 → 不完了体現在形
3-1-11 様態 → 不完了体現在形

3-2 現在の時制における完了体の用法
3-2-1 結果の存続(現存)
3-2-1-1 結果の存続〔結果の達成と残存〕 → 完了体過去形
3-2-1-2 結果の存続の否定
3-2-1-3 被動形動詞過去短語尾の結果の存続〔現存〕)の用法 → 現在の時制
3-2-1-4 結果の存続とアオリスト的用法の違い
3-2-1-5 сейчас, теперь, только чтоの違い
3-2-1-6 動詞を使わない用法
3-2-2 否定の強調 → 完了体未来形の否定
3-2-3 不可能 → 完了体未来形の否定
3-2-4 不規則な反復

第4章 未来の時制
4-1 未来の時制における不完了体の用法
4-1-1 単一動作 → 不完了体未来形
4-1-1-1 未来における動作の有無の確認
4-1-1-2 動詞に文の焦点(中心的意味や役割)が来ない場合
4-1-1-3 動作の有無の確認に使える不完了体動詞(動詞の語義による)
4-1-1-4 動作の有無の確認の意味で概ね使えない不完了体動詞
4-1-1-5 運動の動詞と不完了体未来形
4-1-1-6 否定的意図 → не + бытьの未来形(не + статьの未来形) + 不完了体動詞不定形
4-1-1-7 両方の体がほぼ同じ意味で使える場合
4-1-1-8 動作の促し(意志)
4-1-1-9 если, когдаと未来の時制
4-1-1-10 完了体未来形、不完了体動詞現在形、不完了体未来形の使い分け
4-1-2 予定の用法 → 不完了体現在形
4-1-2-1 予定の用法とは何か
4-1-2-2 予定の用法が使える動詞
4-1-2-3 近接未来における予定の用法
4-1-2-4 例外的用法
4-1-2-5 動詞を使わない予定の用法
4-1-2-6 долженとの組み合わせ
4-1-2-7 予想を示す動詞(無人称動詞)
4-1-3 意向 → 不完了体現在形 + 動詞の不定形
4-1-3-1 「~するつもりです、~します」の内訳
4-1-3-2 意向の動詞の使い分け
4-1-3-3 願望の意味の動詞群
4-1-4 未来の反復 → 不完了体未来形
4-1-5 呼応的用法 → 不完了体現在形
4-1-6 未来の時制の不定人称文

4-2 未来の時制における完了体の用法
4-2-1 完遂的用法 → 完了体未来形
4-2-1-1 完遂的用法が用いられる動詞
4-2-1-2 完遂的用法と疑問詞
4-2-1-3 完遂的用法の特徴
4-2-2 順次的用法 → 完了体未来形
4-2-3 例示的用法 → 完了体未来形
4-2-4 未来の時制における往復(行って来る)
4-2-5 未来の時制における被動形動詞過去短語尾
4-2-5-1 未来の時制における被動形動詞過去短語尾の用法
4-2-5-2 ся動詞の不完了体未来形の用法
4-2-5-3 補足事項の説明や挿入
4-2-6 条件法や仮定法への転用 → 完了体未来形

第5章 命令法
5-1 命令法における不完了体の用法
5-1-1 促し(着手) → 不完了体動詞命令形
5-1-2 勧誘 → 不完了体動詞命令形
5-1-3 動作の様態の強調 → 不完了体動詞命令形
5-1-4 禁止 → 否定詞 + 不完了体動詞命令形
5-1-5 反語的用法

5-2 命令法における完了体の用法
5-2-1 要請 → 完了体動詞命令形
5-2-2 例示的意味 → 完了体動詞命令形
5-2-3 丁寧な依頼 → 完了体動詞未来形の否定疑問形
5-2-4 警告(うっかり~しないで) → 否定詞 + 完了体動詞命令形
5-2-5 同じような状況で使える完了体・不完了体の用法の違い
5-2-6 被動形動詞過去短語尾を使って命令の意味を示す用法
5-2-7 憤激と反抗のニュアンス
5-2-8 条件法的・仮定法的用法

第6章 不定法
6-1 不定法における不完了体の用法
6-1-1 切迫感(促し) → 不完了体動詞不定形
6-1-2 不必要 → 不完了体動詞不定形
6-1-3 動作の持続性 → 不完了体動詞不定形
6-1-4 動作の促し・継続・終了
6-1-5 動作の否定や禁止 → 不完了体動詞不定形
6-1-6 動作の有無の確認 → 不完了体動詞不定形
6-1-7 命令 → 不完了体不定形
6-1-8 嫌気(やめたい)の用法

6-2 不定法における完了体の用法
6-2-1 具体的な1回の動作の実現 → 完了体動詞不定形
6-2-2 「~しましょうか?」構文 → 完了体動詞不定形
6-2-3 必要性 → 完了体動詞不定形
6-2-4 命令 → 完了体動詞不定形
6-2-5 不可能 → не + 完了体動詞不定形
6-2-6 例示的用法 → 完了体動詞不定形
6-2-6-1 完了体動詞を好む動詞・名詞などとの組み合わせ
6-2-6-2 例示的意味の不定形を取る熟語
6-2-6-3 遺憾・不本意 → не + хотеть/хотеться + 完了体動詞不定形
6-2-7 不可避・必然
6-2-8 疑問詞 + 不完了体動詞不定形(完了体不定形)

第7章 特異な体のペア
7-1 時制に関係なく完了体動詞と不完了体動詞で意味の異なる動詞群(писать/написатьグループ)
7-2 不完了体動詞の使用頻度が高い動詞群(звонить/позвонитьグループ)
7-3 状態「~である」(不完了体)と状態の発生時点「~となる」(完了体)を示す動詞群(казаться/показатьсяのグループ)
7-4 体の対立
7-5 完了体・不完了体が同形の動詞

第8章 会話に役立つ動詞の用法
8-1 быть動詞の用法
8-1-1 「行く」という意味の用法
8-1-2 軍隊で上官に対する敬語(Есть + 不定形)
8-1-3 есть + 疑問詞 + 完了体不定形(~できるもの〔こと〕がある)
8-1-4 будетの特殊用法
8-1-5 бытьの不定形文
8-2 定動詞と不定動詞の特殊用法
8-2-1 反復の意味の定動詞
8-2-2 過程や予定を示す不定動詞
8-2-3 能力を示す不定動詞
8-2-4 定動詞と不定動詞における否定の用法の違い
8-2-5 運動の動詞 + 完了体動詞未来形(命令形)
8-3 複合動詞
8-4 「意見」と「知識」に関する動詞群の使い分け
8-5 接頭辞за-のつく動詞で場所を補語に取る他動詞群
8-6 хотетьとхотеться
8-7 敬語
8-8 エネルギッシュ型動詞
8-9 可能の意味が内在する動詞群
8-9-1 可能・不可能の意味のся動詞
8-9-2 自発的可能性のся動詞(無人称動詞)
8-10 形動詞
8-10-1 被動形動詞現在
8-10-2 能動形動詞過去
8-10-3 名詞化した能動形動詞現在と被動形動詞現在
8-11 副動詞
8-12 対格補語とо + 前置詞の違い
8-13 「~しましょう」構文

第9章 その他統語論関係
9-1 時制の転用
9-1-1 「行こう」
9-1-2 抽象的現在
9-1-3 想像中の動作の現在
9-2 相対時制
9-3 無人称文
9-4 不定人称文
9-5 迷惑(被害)の受け身
9-6 人称の転用
9-6-1 多くの人への命令 ты = вы
9-6-2 皇帝のмы
9-6-3 著者のмы
9-6-4 医者のмы
9-7 強調構文
9-8 構文「とても~ので~する」他
9-8-1 「とても~ので~である」というтак + 形容詞, чтоの構文
9-8-2 「~するほど~するものない」не так + 副詞, какという構文
9-8-3 「~しすぎて~ない」слишком (чересчур) + 形容詞(動詞、副詞), чтобыという構文
9-9 関係代名詞что
9-9-1 関係代名詞что
9-9-2 前の文全体を受ける関係代名詞что
9-10 主題の提示
9-10-1 テーマとレーマ、はが構文
9-10-2 ウナギ文
9-11 能動受動態
9-12 使役(~〔さ〕せる)
9-12-1 пустьの用法
9-12-2 可能性としての使役
9-12-3 「~を~にする」
9-12-4 恩恵の授受
9-12-5 使役受け身(~させられる)

第10章 会話に役立つ形容詞、副詞、数詞、接続詞、前置詞など
10-1 性質形容詞の特殊用法
10-2 複合副詞句
10-3 単数と複数
10-3-1 単数と複数
10-3-2 「ありますか?」構文
10-3-3 「よくありますか?」構文
10-3-4 単数と複数の使い分け
10-4 形容詞の最上級
10-5 助数詞(助数辞)
10-5-1 助数詞の種類
10-5-2 「種類」の類語
10-6 生格の述語的用法
10-7 持ち主の受け身(全体を示す与格)
10-8 接続詞что/какと知覚動詞
10-9 理由を示す前置詞、前置詞句
10-10 「~のために」の使い分け
10-11 並列接続におけるиの有無
10-12 指示代名詞
10-12-1 日本語の指示代名詞との違い
10-12-2 どれ、どちらか、どちらも
10-13 –тоと-нибудьの使い分け
10-14 чтобыの用法
10-15 時間的前後を示す表現
10-16 コロンとダッシュ
あとがきに代えて
参考文献 

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2013年11月21日

●電子書籍『三訂和文露訳入門』発売

『新訂和文露訳入門』上梓よりたった5ヶ月しか経っていないのに、このたび三訂版を出すことにした。価格は1,050円で、DLmarket (www.dlmarket.jp)というサイトで電子書籍として販売している。この三訂版を出す事になったのも、本書が類書と違い、サイト「ろしあんピロシキ」内の続和文解釈入門というコーナーにおける和文露訳の出題(およそ900)に対する投稿者の回答にヒントを得て、会話における和文露訳においての学習者の弱点や理解の難しい点の克服に焦点を当て、試行錯誤しながらリアルタイムで各回の本文に反映させ、それをさらに『新訂和文露訳入門』で補訂し、和文露訳の参考書としてさらに改良を続け、学習者の真に求める参考書を完成させるという趣旨からである。今回も投稿者から多くのヒントや、自分の見落としていた点、それによって気付かされた点があり、それらを三訂版にぜひとも反映させたいと考えたわけである。また何度も改訂を繰り返すのは、死ぬまでに1冊他の人には書けないような本を書き残したいということにある。もともと本書執筆の動機は、会話のための和文露訳について、総花的な参考書ではなく、学習者にとって特に理解が難しい問題に焦点を当てて説明することだが、今回はさらに説明を分かりやすくするために、例文を入れ替えたり、似たような例文を削ったり、新たに追加したりした。和文露訳で見過ごされることの多い動作の否定、志向や切迫感、不定法(должен, мочьなどの用法)、動作の無効、反復の命令などの説明をより充実させたのが特長である。本書は私の和文露訳研究の集大成とも言える。第10章の10-17, 10-18なども新たに付け加えたものである。
目 次
はじめに
<本書の特長と使い方>
<体の使い分けの簡単な目安13ヶ条>
第1章 体の本質と規範
第2章 過去の時制
2-1 過去の時制における不完了体の用法
2-1-1 過去の出来事や動作の有無の確認 → 不完了体動詞過去形
2-1-1-1 過去の時制における動作の有無の確認とは何か?
2-1-1-2 動作の有無の確認の用法の種類
2-1-2 述語に文の焦点が来ない場合 → 不完了体動詞過去形
2-1-2-1 述語に文の焦点が来ない場合とは何か?
2-1-2-2 動作の否定
2-1-3 動作の往復(ニ方向の動作)
2-1-4 過去の過程(進行形) → 不完了体動詞過去形
2-1-5 普遍性 → 不完体動詞過去形
2-1-6 反復 → 不完了体動詞過去形
2-1-7 継続 → 不完了体動詞過去形
2-1-8 歴史的現在 → 不完了体動詞現在形
2-1-8-1 歴史的現在とアオリスト的用法の関係
2-1-8-2 動作の順次性
2-1-8-3 歴史的現在と完了体動詞未来形
2-1-8-4 劇的現在
2-1-8-5 動詞を使わない歴史的現在
2-1-8-6 日本語の歴史的現在との違い
2-1-8-7 記録の現在
2-1-8-8 歴史的現在とアオリスト的用法の違い
2-1-8-9 歴史的現在が使えない動詞や場合
2-1-8-10 動作の無効
2-1-9 意志の欠如 → не стал(а,о, и) + 不完了体動詞
2-1-10 過去の予定 → 不完了体動詞過去形
2-1-11 過去の経験 → 不完了体動詞過去形
2-1-12 動作の同時性

2-2 過去の時制における完了体の用法
2-2-1 アオリスト的用法 → 完了体動詞過去形
2-2-1-1 アオリスト的用法とは何か?
2-2-1-2 アオリスト的用法と結果の存続の違い
2-2-1-3 創作者としての資格 → 完了体動詞過去形
2-2-1-4 順次的用法 → 完了体動詞過去形
2-2-1-5 動作の一括化 → 完了体動詞過去形
2-2-1-6 否定の強調
2-2-2 結果の達成への期待 → 完了体動詞過去形(疑問文・否定文)
2-2-3 いったん開始された行為の中断、中止 → 小詞было + 完了体動詞過去形
2-2-4 結果の評価 → 完了体動詞過去形
2-2-5 回想・過去の散発的反復動作(~したものだ) → 小詞бывало + 完了体動詞未来形(不完了体動詞過去形、不完了体動詞現在形〔歴史的現在〕)
2-2-6 疑問詞 + 主語 + 完了体動詞過去形
2-2-7 完了体が使える継続

第3章 現在の時制
3-1 現在の時制における不完了体の用法
3-1-1 過程 → 不完了体動詞現在形
3-1-1-1 過程の意味
3-1-1-2 過程を示すことができない動詞群
3-1-1-3 過程の意味における日本語との表記の違い
3-1-1-4 ся動詞による非情の受け身と過程の用法
3-1-1-5 その他の過程の用法
3-1-2 反復・習慣・普遍性 → 不完了体動詞現在形
3-1-2-1 反復・習慣と不完了体
3-1-2-2 過程を示せず、反復のみを示す動詞
3-1-3 過去から現在及び未来に至る継続ないしは反復
3-1-3-1 過去から現在に至る継続 and/or 反復 → 不完了体動詞現在形
3-1-3-2 過去から現在に至る動作の反復(動作の未遂行) → 不完了体動詞現在形
3-1-3-3 動詞を使わない用法
3-1-3-4 про-の接頭辞を持つ完了体動詞過去形
3-1-3-5 現在から未来への動作 → 完了体動詞過去形、不完了体動詞現在形
3-1-4 遂行動詞 → 不完了体動詞現在形
3-1-4-1 遂行動詞を分別する理由
3-1-4-2 過程や状態の動詞との違い
3-1-4-3 遂行動詞の種類
3-1-4-4 結果の存続の用法との違い
3-1-4-5 語義による区別の仕方
3-1-4-6 проситьとпопроситьの一人称での使い分け
3-1-4-7 動詞以外の遂行動詞的用法
3-1-5 結果存続兼評価型動詞 → 不完了体動詞現在形
3-1-5-1 結果存続兼評価型動詞とは何か
3-1-5-2 結果存続兼評価型動詞群
3-1-5-3 начинать の現在形の特殊用法
3-1-6 状態の動詞
3-1-6-1 状態の動詞
3-1-6-2 状態の動詞と結果の存続
3-1-7 経験(~したことがある)
3-1-7-1 経験の用法と不完了体動詞過去形
3-1-7-2 経験の否定
3-1-7-3 事実の有無の確認
3-1-7-4 現在を含む経験
3-1-8 動作の否定 → 不完了体動詞現在形の否定
3-1-9 多回体的用法 → 多回動詞の不完了体動詞現在形
3-1-10 真理の提示 → 不完了体動詞現在形
3-1-11 動作の様態 → 不完了体動詞現在形

3-2 現在の時制における完了体の用法
3-2-1 結果の存続(現存)
3-2-1-1 結果の存続〔結果の達成と残存〕 → 完了体動詞過去形
3-2-1-2 結果の存続の否定
3-2-1-3 被動形動詞過去短語尾の結果の存続〔現存〕)の用法 → 現在の時制
3-2-1-4 結果の存続とアオリスト的用法の違い
3-2-1-5 сейчас, теперь, только чтоの違い
3-2-1-6 動詞を使わない用法
3-2-2 否定の強調 → 完了体動詞未来形の否定
3-2-3 不可能 → 完了体動詞未来形の否定
3-2-4 散発的反復

第4章 未来の時制
4-1 未来の時制における不完了体の用法
4-1-1 単一動作 → 不完了体動詞未来形
4-1-1-1 未来における動作の有無の確認
4-1-1-2 述語に文の焦点(中心的意味や役割)が来ない場合
4-1-1-3 動作の有無の確認に使える不完了体動詞(動詞の語義による)
4-1-1-4 動作の有無の確認の意味で概ね使えない不完了体動詞
4-1-1-5 運動の動詞と不完了体動詞未来形
4-1-1-6 否定的意図 → не + бытьの未来形(не + статьの未来形) + 不完了体動詞不定形
4-1-1-7 両方の体がほぼ同じ意味で使える場合
4-1-1-8 動作の促し(意志)
4-1-1-9 если, когдаと未来の時制
4-1-1-10 完了体動詞未来形、不完了体動詞現在形、不完了体動詞未来形の使い分け
4-1-2 予定の用法 → 不完了体動詞現在形
4-1-2-1 予定の用法の特性
4-1-2-2 予定の用法が使える動詞
4-1-2-3 近接未来における予定の用法
4-1-2-4 例外的用法
4-1-2-5 動詞を示さない予定の用法
4-1-2-6 予想を示す動詞(無人称動詞)
4-1-3 意向 → 不完了体動詞現在形 + 動詞の不定形
4-1-3-1 「~するつもりです、~します」の内訳
4-1-3-2 意向の動詞の使い分け
4-1-3-3 願望の意味の動詞群
4-1-4 未来の反復 → 不完了体動詞未来形
4-1-5 呼応的用法 → 不完了体動詞現在形
4-1-6 未来の時制の不定人称文

4-2 未来の時制における完了体の用法
4-2-1 完遂的用法 → 完了体動詞未来形
4-2-1-1 完遂的用法が用いられる動詞
4-2-1-2 完遂的用法と疑問詞
4-2-1-3 完遂的用法の特徴
4-2-2 順次的用法 → 完了体動詞未来形
4-2-3 例示的用法 → 完了体動詞未来形
4-2-4 未来の時制における往復(行って来る)
4-2-5 未来の時制における被動形動詞過去短語尾
4-2-5-1 未来の時制における被動形動詞過去短語尾の用法
4-2-5-2 ся動詞の不完了体動詞未来形の用法
4-2-5-3 補足事項の説明や挿入
4-2-6 接続詞抜きでの条件法や仮定法への転用 → 完了体動詞未来形
4-2-7 譲歩

第5章 命令法
5-1 命令法における不完了体の用法
5-1-1 促し(着手、切迫感、焦燥感) → 不完了体動詞命令形
5-1-2 勧誘 → 不完了体動詞命令形
5-1-3 動作の様態 → 不完了体動詞命令形
5-1-4 禁止 → 否定詞 + 不完了体動詞命令形
5-1-5 反語的用法
5-1-6 反復
5-1-7 感情的ニュアンス(願い事、説得、主張、反抗的態度、脅し)
5-1-8 過程

5-2 命令法における完了体の用法
5-2-1 要請 → 完了体動詞命令形
5-2-2 例示的意味 → 完了体動詞命令形
5-2-3 丁寧な依頼 → 完了体動詞未来形の否定疑問形
5-2-4 警告・危惧(うっかり~しないで) → 否定詞 + 完了体動詞命令形
5-2-5 同じような状況で使える完了体・不完了体の用法の違い
5-2-6 被動形動詞過去短語尾を使って命令の意味を示す用法
5-2-7 憤激と反抗のニュアンス
5-2-8 条件法的・仮定法的用法
5-2-9 間接話法
5-2-10 完了体動詞未来形による命令法

第6章 不定法
6-1 不定法における不完了体の用法
6-1-1 切迫感(促し) → 不完了体動詞不定形
6-1-2 不必要 → 不完了体動詞不定形
6-1-3 動作の持続性 → 不完了体動詞不定形
6-1-3-1 пробовать, пытаться, стремиться, стараться
6-1-4 動作の開始(促し)・継続・終了
6-1-5 禁止および不許可 → 不完了体動詞不定形
6-1-6 動作の有無の確認 → 不完了体動詞不定形
6-1-7 命令 → 不完了体動詞不定形
6-1-8 嫌気(やめたい)・不適切
6-1-9 愛好
6-1-10 反復

6-2 不定法における完了体の用法
6-2-1 目的(具体的な1回の動作の実現) → 完了体動詞不定形
6-2-1-1 долженの用法
6-2-2 「~しましょうか?」構文 → 完了体動詞不定形
6-2-3 必要性 → 完了体動詞不定形
6-2-4 命令 → 完了体動詞不定形
6-2-5 不可能
6-2-5-1 → не + 完了体動詞不定形
6-2-5-2 не мочь/не смочь, нельзяの用法
6-2-6 例示的用法 → 完了体動詞不定形
6-2-6-1 完了体動詞不定形を好む動詞・名詞などとの組み合わせ
6-2-6-2 例示的意味の不定形を取る熟語
6-2-6-3 遺憾・不本意 → не + хотеть + 完了体動詞不定形
6-2-7 不可避・必然
6-2-8 疑問詞 + 完了体動詞不定形(不完了体動詞不定形)

第7章 特異な体のペア
7-1 時制に関係なく完了体動詞と不完了体動詞で意味の異なる動詞群(писать/написатьグループ)
7-1-1 志向
7-2 不完了体動詞の使用頻度が高い動詞群(звонить/позвонитьグループ)
7-3 状態「~である」(不完了体)と状態の発生時点「~となる」(完了体)を示す動詞群(казаться/показатьсяのグループ)
7-4 体の対立
7-5 完了体・不完了体が同形の動詞
7-6 –ну-動詞

第8章 会話に役立つ動詞の用法
8-1 быть動詞の用法
8-1-1 「行く」という意味の用法
8-1-2 軍隊で上官に対する敬語(Есть + 不定形)
8-1-3 есть + 疑問詞 + 完了体動詞不定形(~できるもの〔こと〕がある)
8-1-4 будетの特殊用法
8-1-5 бытьの不定形文
8-2 定動詞と不定動詞の特殊用法
8-2-1 反復の意味の定動詞
8-2-2 過程や予定を示す不定動詞
8-2-3 能力を示す不定動詞
8-2-4 定動詞と不定動詞における否定の用法の違い
8-2-5 運動の動詞 + 完了体動詞未来形(命令形)
8-3 複合動詞
8-4 「意見」と「知識」に関する動詞群の使い分け
8-5 接頭辞за-のつく動詞で場所を補語に取る他動詞群
8-6 хотетьとхотеться
8-7 敬語
8-8 エネルギッシュ型動詞
8-9 可能の意味が内在する動詞群
8-9-1 可能・不可能の意味のся動詞
8-9-2 自発的可能性のся動詞(無人称動詞)
8-10 形動詞
8-10-1 被動形動詞現在
8-10-2 能動形動詞過去
8-10-3 名詞化した能動形動詞現在と被動形動詞現在
8-11 副動詞
8-12 対格補語とо + 前置詞の違い
8-13 「~しましょう」構文

第9章 その他統語論関係
9-1 時制の転用
9-1-1 「行こう」
9-1-2 抽象的現在
9-1-3 想像中の動作の現在
9-2 相対時制
9-2-1 時制の一致
9-2-2 相対時制
9-3 無人称文
9-4 不定人称文
9-5 迷惑(被害)の受け身
9-6 人称の転用
9-6-1 多くの人への命令 ты = вы
9-6-2 皇帝のмы
9-6-3 著者のмы
9-6-4 医者のмы
9-7 強調構文
9-8 構文「とても~ので~する」他
9-8-1 「とても~ので~である」というтак + 形容詞, чтоの構文
9-8-2 「~するほど~するものない」не так + 副詞, какという構文
9-8-3 「~しすぎて~ない」слишком (чересчур) + 形容詞(動詞、副詞), чтобы + быть、ないしは不完了体動詞不定形という構文
9-9 関係代名詞что
9-9-1 関係代名詞что
9-9-2 前の文全体を受ける関係代名詞что
9-10 主題の提示
9-10-1 テーマとレーマ、はが構文
9-10-2 ウナギ文
9-11 能動受動態
9-12 使役(~〔さ〕せる)
9-12-1 пустьの用法
9-12-2 可能性(許可)としての使役
9-12-3 「~を~にする」
9-12-4 恩恵の授受
9-12-5 使役受け身(~させられる)

第10章 会話に役立つ形容詞、副詞、数詞、接続詞、前置詞など
10-1 性質形容詞の特殊用法
10-2 複合副詞句
10-3 単数と複数
10-3-1 単数と複数
10-3-2 「ありますか?」構文
10-3-3 「よくありますか?」構文
10-3-4 単数と複数の使い分け
10-4 形容詞の最上級
10-5 助数詞(助数辞)
10-5-1 助数詞の種類
10-5-2 「種類」の類語
10-6 述語生格
10-6-1 生格の述語的用法
10-6-2 изの述語用法
10-7 持ち主の受け身(全体を示す与格)
10-8 接続詞что/какと知覚動詞
10-9 理由を示す前置詞、前置詞句
10-10 「~のために」の使い分け
10-11 並列接続におけるиの有無
10-12 指示代名詞
10-12-1 日本語の指示代名詞との違い
10-12-2 どれ、どちらか、どちらも
10-13 –тоと-нибудьの使い分け
10-14 чтобыの用法
10-15 時間的前後を示す表現
10-16 コロンとダッシュ(接続詞を使わない複文)
10-17 状況語の語順
10-18 動詞や名詞の補語としての先行詞тоの用法
あとがきに代えて
参考文献

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2013年11月22日

●三訂和文露訳入門の特長

『三訂和文露訳入門』は初版に比べ200ページ増であり、新訂版に比べても70ページ増で総ページ数467となった。内容についても読んでより分かりやすくするためにかなり手を入れた、私の和文露訳研究の集大成である。その特長は次の通りである。

1) サイト「ろしあんピロシキ」内の続和文解釈入門というコーナーにおける和文露訳の出題に対する投稿者の回答にヒントを得、会話における和文露訳においての学習者の弱点や理解の難しい点の克服に焦点を当て、試行錯誤しながら各回の本文にリアルタイムで反映させ、それをさらに本書で補訂し、和文露訳の参考書としてさらに改良を続け、学習者の真に求める和文露訳の参考書を完成させるように努めた。
2) 和文露訳で最も難しいと思われる動詞の体の使い分けを中心に詳しく解説した。そのため本書の2/3が動詞の体に関するものである。
3) 体の時制で軽視されることが多い現在の時制(遂行動詞、被動形動詞過去短語尾の結果の存続)について詳述した。
4) ロシア語の遂行動詞、結果存続兼評価動詞について一般向け参考書としては初めて取り上げ、詳述した。
5) 予定、志向、動作の否定、歴史的現在、切迫感、動作の無効の用法について会話における和文露訳の観点から詳述した。
6) 単数と複数の使い分けについても詳述した。

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2014年08月04日

●『和文露訳指南』(上下2巻)

 このたび電子書籍として『和文露訳指南』(上下2巻)Dlmarketより各巻1,080円(税込)で上梓した。すぐに製本版(電子書籍との抱き合わせで、製本版だけでは購入できないとのこと)予価各巻(2,800円)も出す予定だが、今問合わせ中であり、一応自分で手に入れてから連絡する。
『三訂和文露訳入門』は元々自分の手引き用として書いたものである。体の使い分けを例文で確認するときに、まとめて書いたものあれば便利だと考えたからである。ただ個人用となると、だらけて書きそうなので、正式に本として出せば、間違いは許されないし、結局は自分のためになると考えたわけである。引き受けてくれそうな出版社も見あたらず電子書籍という形でしか出せなかったので、閲覧用にスマホでも買おうかとも思ったが、画面が小さすぎて読みにくそうだ。やはり個人的には紙の本の方が見やすいということは言える。個人レッスンを始めてから手元にそういう手引きがあった方が教えるのに便利だなと考えるようになった。しかし電子書籍から単にコピーを取って自分で製本するというのも面倒である。そこで最近電子書籍の販売元であるDLmarketでも電子書籍を紙で売るサービスを始めたと聞いたので、四訂版を『和文露訳指南』という形で電子書籍、紙の本と二つの形式で出版することにした。電子書籍の売り上げを見てもまったく売れる本ではないので、まったく私の個人的な利用のためのものである。ところがDlmarketによるとページ数が多すぎて1冊では製本できないという。そこでやむなく上下2巻とした。電子書籍版と電子書籍版 + 製本版の販売で、製本版だけの販売は今のところやっていないとのことである。製本版だけにしたとしても価格は電子書籍版 + 製本版と変わらず、要は電子書籍がおまけについてくるという考え方らしい。
『三訂和文露訳入門』を出してから、変更、追加なども入れると60ぺージぐらい増えて、原稿の段階で総ページが530ページになった。ある程度否定の用法についても目処がたったし、第300回から第524回までの変更分や追加文が『和文露訳指南』の方に反映されている。これまでの変更や追加については、このコーナーの第300回以降の本文などに記載してきたが、細かい訂正などもあり、小間切れで学習者にしても読むのが大変だろうと思う。まとめて整理された形で読みたいという人にはよいかもしれない。興味のある方は御注文を。いくらなんでも私が書く和文露訳関係の本はこれで最後だろう。
目 次
はじめに                     15頁
<本書の特長と使い方>              22頁
<体の使い分けの簡単な目安16ヶ条>        27頁
第1章 動詞の体(アスペクト)の本質と規範     30頁
第2章 過去の時制
2-1 過去の時制における不完了体の用法       47頁
2-1-1 過去の出来事や動作の有無の確認 → 不完了体動詞過去形
2-1-1-1 過去の時制における動作の有無の確認とは何か?
2-1-1-2 動作の有無の確認の用法の種類
2-1-2 述語に文の焦点が来ない場合 → 不完了体動詞過去形
2-1-2-1 述語に文の焦点が来ない場合とは何か?
2-1-2-2 動作の否定(否定文一般)         55頁
2-1-3 動作の往復
2-1-3-1 動作の往復の動詞群
2-1-4 過去の過程(進行形) → 不完了体動詞過去形
2-1-5 慣用 → 不完体動詞過去形
2-1-6 反復 → 不完了体動詞過去形
2-1-6-1 みなし反復(見立て反復)         68頁
2-1-7 大過去(過去完了の継続) → 不完了体動詞過去形
2-1-8 歴史的現在 → 不完了体動詞現在形     73頁
2-1-8-1 歴史的現在とアオリスト的用法の関係
2-1-8-2 動作の順次性
2-1-8-3 歴史的現在と完了体動詞未来形
2-1-8-4 劇的現在
2-1-8-5 動詞を使わない歴史的現在
2-1-8-6 日本語の歴史的現在との違い
2-1-8-7 記録の現在
2-1-8-8 歴史的現在とアオリスト的用法の違い
2-1-8-9 歴史的現在が使えない動詞や場合
2-1-8-10 結果存続の無効             90頁
2-1-9 意志の欠如 → не стал(а,о, и) + 不完了体動詞
2-1-10 過去の予定 → 不完了体動詞過去形
2-1-11 過去の経験 → 不完了体動詞過去形
2-1-12 動作の同時性

2-2 過去の時制における完了体の用法
2-2-1 アオリスト的用法 → 完了体動詞過去形   95頁
2-2-1-1 アオリスト的用法とは何か?
2-2-1-2 アオリスト的用法と結果の存続の違い
2-2-1-3 創作者としての資格 → 完了体動詞過去形
2-2-1-4 順次的用法 → 完了体動詞過去形     104頁
2-2-1-5 動作の一括化 → 完了体動詞過去形
2-2-1-6 否定の強調
2-2-2 結果の達成への期待 → 完了体動詞過去形(疑問文・否定文)
2-2-3 いったん開始された行為の中断、中止 → 小詞было + 完了体動詞過去形
2-2-4 結果の評価 → 完了体動詞過去形     113頁
2-2-5 回想・過去の偶発的反復動作(~したものだ) → 小詞бывало + 完了体動詞未来形(不完了体動詞過去形、不完了体動詞現在形〔歴史的現在〕)
2-2-6 疑問詞 + 主語 + 完了体動詞過去形
2-2-7 完了体が使える継続

第3章 現在の時制
3-1 現在の時制における不完了体の用法
3-1-1 過程 → 不完了体動詞現在形        122頁
3-1-1-1 過程の意味
3-1-1-2 過程を示すことができない動詞群
3-1-1-3 過程の意味における日本語との表記の違い
3-1-1-4 ся動詞による非情の受け身と過程の用法   127頁
3-1-1-5 その他の過程の用法
3-1-2 反復・習慣・慣用 → 不完了体動詞現在形
3-1-2-1 反復・習慣と不完了体
3-1-2-2 過程を示せず、反復のみを示す動詞
3-1-3 過去から現在及び未来に至る継続ないしは反復
3-1-3-1 過去から現在に至る継続 and/or 反復 → 不完了体動詞現在形                        132頁
3-1-3-2 過去から現在に至る動作の未遂行 → 不完了体動詞現在形
3-1-3-3 動詞を使わない用法
3-1-3-4 про-の接頭辞を持つ完了体動詞過去形
3-1-3-5 現在から未来への動作 → 完了体動詞過去形、不完了体動詞現在形
3-1-4 遂行動詞 → 不完了体動詞現在形     139頁
3-1-4-1 遂行動詞を分別する理由
3-1-4-2 過程や状態の動詞との違い
3-1-4-3 遂行動詞の種類
3-1-4-4 結果の存続の用法との違い
3-1-4-5 語義による区別の仕方
3-1-4-6 проситьとпопроситьの一人称での使い分け
3-1-4-7 動詞以外の遂行動詞的用法
3-1-4-8 遂行動詞と否定
3-1-4-9 従属節中の遂行動詞
3-1-5 結果存続兼評価型動詞 → 不完了体動詞現在形   161頁
3-1-5-1 結果存続兼評価型動詞とは何か
3-1-5-2 結果存続兼評価型動詞群
3-1-5-3 начинать の現在形の特殊用法
3-1-6 状態の動詞                167頁
3-1-6-1 状態の動詞とは
3-1-6-2 状態の動詞と結果の存続
3-1-7 経験(~したことがある)          173頁
3-1-7-1 経験の用法と不完了体動詞過去形
3-1-7-2 経験の否定
3-1-7-3 事実の有無の確認
3-1-7-4 現在を含む経験
3-1-8 動作の否定 → 不完了体動詞現在形の否定
3-1-9 多回動詞の用法 → 不完了体動詞
3-1-10 真理の提示 → 不完了体動詞現在形
3-1-11 動作の様態 → 不完了体動詞現在形    187頁

3-2 現在の時制における完了体の用法
3-2-1 結果の存続(現存)            189頁
3-2-1-1 結果の存続〔結果の達成と残存〕 → 完了体動詞過去形
3-2-1-2 結果の存続の否定
3-2-1-3 被動形動詞過去短語尾の結果の存続〔現存〕)の用法 → 現在の時制
3-2-1-4 結果の存続とアオリスト的用法の違い
3-2-1-5 сейчас, теперь, только чтоの違い
3-2-1-6 動詞を使わない用法
3-2-2 否定の強調 → 完了体動詞未来形の否定  204頁
3-2-3 不可能 → 完了体動詞未来形の否定
3-2-4 偶発的反復

第4章 未来の時制
4-1 未来の時制における不完了体の用法
4-1-1 単一動作 → 不完了体動詞未来形     213頁
4-1-1-1 未来における動作の有無の確認
4-1-1-2 述語に文の焦点(中心的意味や役割)が来ない場合
4-1-1-3 動作の有無の確認に使える不完了体動詞(動詞の語義による)
4-1-1-4 動作の有無の確認の意味で概ね使えない不完了体動詞
4-1-1-5 運動の動詞と不完了体動詞未来形
4-1-1-6 意識的否定 → 不完了体未来形(не + бытьの未来形(не + статьの未来形) + 不完了体動詞不定形)     224頁
4-1-1-7 両方の体がほぼ同じ意味で使える場合
4-1-1-8 動作の促し(意志)
4-1-1-9 если, когдаと未来の時制
4-1-1-10 完了体動詞未来形、不完了体動詞現在形、不完了体動詞未来形の使い分け
4-1-2 予定の用法 → 不完了体動詞現在形    236頁
4-1-2-1 予定の用法の特性
4-1-2-2 予定の用法が使える動詞
4-1-2-3 近接未来における予定の用法
4-1-2-4 例外的用法
4-1-2-5 現在の時制の動詞бытьと予定の用法
4-1-2-6 予想を示す動詞(無人称動詞)
4-1-3 意向 → 不完了体動詞現在形 + 動詞の不定形 246頁
4-1-3-1 「~するつもりです、~します」の内訳
4-1-3-2 意向の動詞の使い分け
4-1-3-3 願望の意味の動詞群
4-1-4 未来の反復 → 不完了体動詞未来形
4-1-5 呼応的用法 → 不完了体動詞現在形
4-1-6 未来の時制の不定人称文

4-2 未来の時制における完了体の用法
4-2-1 完遂的用法 → 完了体動詞未来形     256頁
4-2-1-1 完遂的用法が用いられる動詞
4-2-1-2 完遂的用法と疑問詞
4-2-1-3 完遂的用法の特徴
4-2-1-4 完遂的用法と否定
4-2-2 順次的用法 → 完了体動詞未来形
4-2-3 例示的用法 → 完了体動詞未来形     263頁
4-2-4 未来の時制における往復(行って来る)
4-2-5 未来の時制における被動形動詞過去短語尾  268頁
4-2-5-1 未来の時制における被動形動詞過去短語尾の用法
4-2-5-2 ся動詞の不完了体動詞未来形の用法
4-2-5-3 補足事項の説明や挿入
4-2-6 接続詞抜きでの条件法や仮定法への転用 → 完了体動詞未来形
4-2-7 譲歩

(下巻の目次)

第5章 命令法
5-1 命令法における不完了体の用法
5-1-1 促し(着手、切迫感、焦燥感) → 不完了体動詞命令形
5-1-2 勧誘 → 不完了体動詞命令形
5-1-3 動作の様態 → 不完了体動詞命令形
5-1-4 禁止 → 否定詞 + 不完了体動詞命令形
5-1-5 反語的用法
5-1-6 反復
5-1-7 感情的ニュアンス(願い事、説得、主張、反抗的態度、脅し)
5-1-8 過程

5-2 命令法における完了体の用法
5-2-1 要請 → 完了体動詞命令形
5-2-2 例示的意味 → 完了体動詞命令形
5-2-3 丁寧な依頼 → 完了体動詞未来形の否定疑問形
5-2-4 警告・危惧(うっかり~しないで) → 否定詞 + 完了体動詞命令形
5-2-5 同じような状況で使える完了体・不完了体の用法の違い
5-2-6 被動形動詞過去短語尾を使って命令の意味を示す用法
5-2-7 憤激と反抗のニュアンス
5-2-8 条件法的・仮定法的用法
5-2-9 間接話法
5-2-10 完了体動詞未来形による命令法

第6章 不定法
6-1 不定法における不完了体の用法
6-1-1 切迫感(促し) → 不完了体動詞不定形
6-1-2 不必要 → 不完了体動詞不定形
6-1-3 動作の持続性 → 不完了体動詞不定形
6-1-3-1 пробовать, пытаться, стремиться, стараться
6-1-4 動作の開始(促し)・継続・終了
6-1-5 禁止および不許可 → 不完了体動詞不定形
6-1-6 動作の有無の確認 → 不完了体動詞不定形
6-1-7 命令 → 不完了体動詞不定形
6-1-8 嫌気(やめたい)・不適切
6-1-9 愛好
6-1-10 反復

6-2 不定法における完了体の用法
6-2-1 目的(具体的な1回の動作の実現) → 完了体動詞不定形
6-2-1-1 долженの用法(義務)
6-2-2 「~しましょうか?」構文 → 完了体動詞不定形
6-2-3 必要性 → 完了体動詞不定形
6-2-4 命令 → 完了体動詞不定形
6-2-5 不可能
6-2-5-1 → не + 完了体動詞不定形
6-2-5-2 не мочь/не смочь, нельзяの用法
6-2-6 例示的用法 → 完了体動詞不定形
6-2-6-1 完了体動詞不定形を好む動詞・名詞などとの組み合わせ
6-2-6-2 例示的意味の不定形を取る熟語
6-2-6-3 遺憾・不本意 → не + хотеть + 完了体動詞不定形
6-2-7 不可避・必然
6-2-8 疑問詞 + 完了体動詞不定形(不完了体動詞不定形)

第7章 特異な体のペア
7-1 時制に関係なく完了体動詞と不完了体動詞で意味の異なる動詞群(писать/написатьグループ)
7-1-1 志向
7-1-2 志向の動詞と否定
7-2 不完了体動詞の使用頻度が高い動詞群(звонить/позвонитьグループ)
7-3 状態「~である」(不完了体)と状態の発生時点「~となる」(完了体)を示す動詞群(казаться/показатьсяのグループ)
7-4 体の対立
7-5 完了体・不完了体が同形の動詞
7-6 –ну-動詞

第8章 会話に役立つ動詞の用法
8-1 動詞бытьの用法
8-1-1 「到着する」という意味の用法
8-1-1-1 否定(行かない)
8-1-2 軍隊で上官に対する敬語(Есть + 不定形)
8-1-3 есть + 疑問詞 + 完了体動詞不定形(~できるもの〔こと〕がある)
8-1-4 будетの特殊用法
8-1-5 бытьの不定形無人称文
8-2 定動詞と不定動詞の特殊用法
8-2-1 反復の意味の定動詞
8-2-2 過程や予定を示す不定動詞
8-2-3 能力を示す不定動詞
8-2-4 定動詞と不定動詞における否定の用法の違い
8-2-5 運動の動詞 + 完了体動詞未来形(命令形)
8-3 複合動詞
8-4 「意見」と「知識」に関する動詞群の使い分け
8-5 接頭辞за-のつく動詞で場所を補語に取る他動詞群
8-6 хотетьとхотеться
8-7 敬語
8-8 エネルギッシュ型動詞
8-9 可能の意味が内在する動詞群
8-9-1 可能・不可能の意味のся動詞
8-9-2 自発的可能性のся動詞(無人称動詞)
8-10 形動詞
8-10-1 被動形動詞現在
8-10-2 能動形動詞過去
8-10-3 名詞化した能動形動詞現在と被動形動詞現在
8-11 副動詞
8-12 対格補語とо + 前置格の違い
8-13 「~しましょう」構文

第9章 その他統語論関係
9-1 時制の転用
9-1-1 「出発進行」
9-1-2 抽象的現在
9-1-3 想像中の動作の現在
9-2 相対時制
9-2-1 時制の一致
9-2-2 相対時制
9-2-3 確述(確言)
9-3 無人称文
9-4 受動態と不定人称文
9-4-1 受動態
9-4-2 不定人称文
9-5 迷惑(被害)の受け身
9-6 人称の転用
9-6-1 多くの人への命令 ты = вы
9-6-2 皇帝のмы
9-6-3 著者のмы
9-6-4 医者のмы
9-7 強調構文
9-8 構文「とても~ので~する」他
9-8-1 「とても~ので~である」というтак + 形容詞, чтоの構文
9-8-2 「~するほど~するものない」не так + 副詞, какという構文
9-8-3 「~しすぎて~ない」слишком (чересчур) + 形容詞(動詞、副詞), чтобы + быть、ないしは不完了体動詞不定形という構文
9-9 関係代名詞что
9-9-1 関係代名詞что
9-9-2 前の文全体を受ける関係代名詞что
9-10 主題の提示
9-10-1 テーマとレーマ、はが構文
9-10-2 ウナギ文
9-11 能動受動態
9-12 使役(~〔さ〕せる)
9-12-1 пустьの用法
9-12-2 可能性(許可)としての使役
9-12-3 「~を~にする」
9-12-4 恩恵の授受
9-12-5 使役受け身(~させられる)
9-13 繋辞(連辞)

第10章 会話に役立つ形容詞、副詞、数詞、接続詞、前置詞など
10-1 性質形容詞の特殊用法
10-2 複合状況語
10-3 単数と複数
10-3-1 単数と複数
10-3-2 「ありますか?」構文
10-3-3 「よくありますか?」構文
10-3-4 単数と複数の使い分け
10-3-5 否定における単数と複数
10-4 形容詞の最上級
10-5 助数詞(助数辞)
10-5-1 助数詞の種類
10-5-2 「種類」の類語
10-6 述語生格
10-6-1 生格の述語的用法
10-6-2 изの述語用法
10-7 持ち主の受け身(全体を示す与格)
10-8 知覚動詞と接続詞что/как
10-9 理由を示す前置詞、前置詞句
10-10 「~のために」の使い分け
10-11 並列接続におけるиの有無
10-12 指示代名詞
10-12-1 日本語の指示代名詞との違い
10-12-2 どれ、どちらか、どちらも
10-13 –тоと-нибудьの使い分け
10-14 чтобыの用法
10-15 時間的前後を示す表現
10-15-1 時間的前後を示す前置詞
10-15-2 位置と時間の前後
10-16 コロンとダッシュ(接続詞を使わない複文)
10-17 状況語の語順
10-18 動詞や名詞の補語としての先行詞тоの用法
10-19 疑問詞
10-20 否定生格
10-20-1 否定生格動詞
10-21 二重否定
あとがきに代えて
参考文献

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2014年08月16日

●『和文露訳指南』製本版発売

『和文露訳指南』(上下2巻)のオンデマンド製本版 + 電子書籍各巻2,800円(税込、送料込)がDLmarketから本日から発売となった。製本版はA5判(A4の半分の大きさ、活字の大きさは新書版で、横2ミリ、縦2.5ミリ)、製本価格を抑えるため最低限の製本にしたため、表紙も白黒だし、まったく見栄えもしない。500部とか1,000部くらい売れる見込みがあれば、もっと安くできるのだが、その見込みは全くないのでオンデマンド版として出版せざるを得なかった。まあ表紙のデザインやイラストで買う本ではないことは確かだから読者からもその点では文句は来ないと思う。仮に製本版だけにしたら安くなるかというとそうはならない。オンデマンド版なので、電子書籍のファイルから1冊ごとに印刷するからだと思う。電子書籍としてスマホやタブレットで『和文露訳入門』(新訂版、三訂版含む)を読んでいらっしゃるという方の話も聞くが、活字が小さすぎて、あるいは画面に丸々1ページいっぺんに入らないので読みづらいらしい。電子書籍の『和文露訳指南』は上下2巻なので、検索も別々にせざるを得ず、そういう意味で製本版の方が読みやすいと思う。電子書籍ファイルから三訂版をB4判でコピーして、自ら製本なさった読者もいらっしゃるが、個人でそれをやるのは大変であり、オンデマンド製本版の製本代はほぼ原価なので、本で読みたいという方にはいいかもしれない。いずれにせよ、何百部、何千部売れる本でもないので、会話における和文露訳に興味ある方が、動詞の体の用法、単数複数他の使い分けの参考として買ってもらえばよいかなと思う。A5判ではなく、B5判の方が活字は東洋書店で出た『ビジネスロシア語』他のと同じくらいのサイズで縦横3ミリであり、この方がよいという人が多いのなら、本のサイズを変えることは可能だが、どちらか一つなので、圧倒的にB5判の要望が多いのなら別だが、そうでもない限り変えるつもりはない。製本版が届くのに1週間から10日ほどかかる。製本版は繰り返すが、税込、送料込の値段なので、大きな本屋のある地域に行く電車代を考えればそれほど高くはないと思う。

 今後ロシア語の個人レッスンをやろうと考えているので、自分用に製本版を注文したから出来栄えの方はよく分かる。紙の本は出版すると出版社から著者に出版した本が贈呈版として何部か届くのだが、オンデマンド版は自分の書いた本を自分の金を出して買うというのが凄い。電子書籍のPDF化やしおり機能、製本代と2冊で8,000円くらいかかっている。1冊4,000円くらいのロシア語の本はよくあるので、あまり驚かないが、コンピューターでいつでも呼び出せるファイルを、製本するためだけに8,000円出して買ったというのは、金がないからか奇妙な、無駄なぜいたくという感じがする。

Posted by SATOH at 12:47 | Comments [1]