2012年07月29日
●電子書籍「和文露訳入門」発売
このたびDL-MARKET (www.dlmarket.jp)を通じて、和文露訳入門を電子書籍の形で販売することになりました。PDFで267ページ価格は1,000円です。しおりがついているので、200ぐらいある小見出しからもすぐに当該ページに飛ぶことができます。和文解釈入門の第431回がサンプルであり、第370回、第345回、第300回の本文を元に、より分かりやすく、見やすく、力点を入れて、これまでの和文解釈入門の430回分を系統的にまとめてあります。目次は下記の通りです。
はじめに
<本書の使い方>
第1章 体の本質と規範
第2章 過去の時制
2-1 過去の時制における不完了体の用法
2-1-1 過去の出来事や動作の有無の確認 → 不完了体動詞過去形
2-1-1-1 過去の時制における動作の有無の確認とは何か?
2-1-1-2 動作の有無の確認の用法の種類
2-1-2 動詞に文の焦点が来ない場合 → 不完了体動詞過去形
2-1-2-1 動詞に文の焦点が来ない場合とは何か?
2-1-2-2 否定文における用法
2-1-2-3 疑問詞との組み合わせで完了体過去形が来る場合
2-1-3 動作の往復
2-1-4 過去進行形 → 不完了体動詞過去形
2-1-5 漸進・長期間に関わる用法 → 不完体動詞過去形
2-1-6 過去の反復 → 不完了体動詞過去形
2-1-7 過去の継続 → 不完了体動詞過去形
2-1-8 歴史的現在(劇的現在) → 不完了体動詞現在形
2-1-8-1 歴史的現在とアオリストの関係
2-1-8-2 動作の順次性
2-1-8-3 歴史的現在と完了体未来形
2-1-8-4 劇的現在
2-1-8-5 動詞以外の歴史的現在
2-1-8-6 日本語の歴史的現在との違い
2-1-8-7 記録の現在
2-1-8-8 歴史的現在とアオリストの違い
2-1-8-9 歴史的現在が使えない動詞や場合
2-1-9 意志の欠如 → не стал(а,о, и) + 不完了体動詞
2-1-10 過去の予定 → 不完了体動詞過去形
2-1-11 回想・過去の不規則な反復動作(~したものだ) → 小詞бывало + 不完了体動詞過去形(不完了体現在形〔歴史的現在〕、完了体未来形)
2-1-12 過去の経験 → 不完了体過去形
2-2 過去の時制における完了体の用法
2-2-1 アオリスト → 完了体動詞過去形
2-2-1-1 アオリストとは何か?
2-2-1-2 アオリストと結果の現存の違い
2-2-2 創作者としての資格 → 完了体動詞過去形
2-2-3 順次的用法 → 完了体動詞過去形
2-2-4 結果の達成への期待 → 完了体動詞過去形
2-2-5 動作の一括化 → 完了体動詞過去形
2-2-6 いったん開始された行為の中断、中止 → 小詞было + 完了体動詞過去形
2-2-7 結果の評価 → 完了体動詞過去形
2-2-8 否定の強調
第3章 現在の時制
3-1 現在の時制における不完了体の用法
3-1-1 過程 → 不完了体現在形
3-1-1-1 過程の意味
3-1-1-2 過程を示すことができない動詞群
3-1-1-3 過程の意味における日本語との表記の違い
3-1-1-4 ся動詞による過程の用法
3-1-2 反復(規則的な繰り返し)・習慣 → 不完了体現在形
3-1-2-1 反復(規則的な繰り返し)・習慣と不完了体
3-1-2-2 過程を示せず、反復のみを示す動詞
3-1-3 過去から現在に至る継続ないしは反復 → 不完了体動詞現在形
3-1-3-1 過去から現在に至る継続ないし反復
3-1-3-2 動詞を使わない用法
3-1-3-3 про-の接頭辞を持つ完了体動詞過去形
3-1-3-4現在から未来への動作 → 完了体過去形
3-1-4伝達型動詞 → 不完了体現在形
3-1-4-1 伝達型動詞(перформативные глаголы)を分別する理由
3-1-4-2 過程や状態の動詞との違い
3-1-4-3 伝達型動詞の種類
3-1-4-4 結果の現存の用法との違い
3-1-4-5 語義による区別の仕方
3-1-4-6 動作未遂行の動詞 → 不完了体現在形
3-1-4-7 проситьとпопроситьの一人称での使い分け
3-1-4-8 начинать の現在形の特殊用法
3-1-5 誤伝の動詞 → 不完了体現在形
3-1-5-1 誤伝の動詞интерпретационные глаголыとは
3-1-5-2 誤伝の動詞群
3-1-6 状態の動詞
3-1-7 経験(~したことがある)
3-1-7-1 不完了体過去形を使う用法
3-1-7-2 事実の有無の確認し
3-1-8 動作の否定 → 不完了体現在形の否定
3-1-9 多回体的用法 → 多回動詞の不完了体現在形
3-1-10 真理の提示 → 不完了体現在形
3-1-11 様態 → 不完了体現在形
3-2 現在の時制における完了体の用法
3-2-1 結果の現存(存続)
3-2-1-1 結果の現存〔結果の達成と残存〕 → 完了体過去形
3-2-1-2 被動形動詞過去短語尾の結果の現存〔存続〕)の用法 → 現在の時制
3-2-1-3 結果の現存とアオリストの違い
3-2-1-4 сейчас, теперь, только чтоの違い
3-2-1-5 動詞を使わない用法
3-2-2 条件法や仮定法への転用 → 完了体未来形
3-2-3 不可能 → 完了体未来形
3-2-4 否定の強調 → 完了体未来形の否定
第4章 未来の時制
4-1 未来の時制における不完了体の用法
4-1-1 単一動作に用いられる不完了体未来形
4-1-1-1 未来における動作の有無の確認
4-1-1-2 動詞に文の焦点(中心的意味や役割)が来ない場合
4-1-1-3 動作の有無の確認に使える不完了体動詞(動詞の語義による)
4-1-1-4 動作の有無の確認の意味で使えない不完了体動詞
4-1-1-5 運動の動詞と不完了体未来形
4-1-1-6 否定的意図 → не + бытьの未来形(не + статьの未来形) + 不完了体動詞不定形
4-1-1-7 両方の体がほぼ同じ意味で使える場合
4-1-1-8 動作の着手(意志)
4-1-1-9 если, когдаと未来の時制
4-1-1-10 完了体未来形、不完了体動詞現在形、不完了体未来形の使い分け
4-1-2 予定の用法 → 不完了体現在形
4-1-2-1 予定の用法とは何か
4-1-2-2 予定の用法が使える動詞
4-1-2-3 近接未来における予定の用法
4-1-2-4 例外的用法
4-1-2-5 動詞を使わない予定の用法
4-1-2-6 долженとの組み合わせ
4-1-2-7 予期を示す動詞の用法
4-1-3 意向 → 不完了体現在形 + 動詞の不定形
4-1-3-1 「~するつもりです、~します」の内訳
4-1-3-2 意向の動詞の使い分け
4-1-3-3 願望の意味の動詞群
4-1-4 未来における繰り返し → 不完了体未来形
4-1-5 呼応的用法 → 不完了体現在形
4-2 未来の時制における完了体の用法
4-2-1 完遂的用法 → 完了体未来形
4-2-1-1 完遂的用法が用いられる動詞
4-2-1-2 完遂的用法と疑問詞
4-2-1-3 完遂的用法の特徴
4-2-2 順次的用法 → 完了体未来形
4-2-3 例示的用法 → 完了体未来形
4-2-4 未来の時制における往復(行って来る)
4-2-5 未来の時制における被動形動詞過去短語尾
4-2-5-1 未来の時制における被動形動詞過去短語尾の用法
4-2-5-2 ся動詞の不完了体未来形の用法
4-2-5-3 未来の時制の不定人称文
第5章 命令法
5-1 命令法における不完了体の用法
5-1-1 着手(促し) → 不完了体動詞命令形
5-1-2 勧誘 → 不完了体動詞命令形
5-1-3 動作の様態の強調 → 不完了体動詞命令形
5-1-4 禁止 → 否定詞 + 不完了体動詞命令形
5-1-5 反語的用法
5-2 命令法における完了体の用法
5-2-1 要請 → 完了体動詞命令形
5-2-2 例示的意味 → 完了体動詞命令形
5-2-3 丁寧な依頼 → 完了体動詞未来形の否定疑問形
5-2-4 警告 → 否定詞 + 完了体動詞命令形(うっかり~しないでください)
5-2-5 同じような状況で使える完了体・不完了体の用法の違い
5-2-6 被動形動詞過去短語尾を使って命令の意味を示す用法
5-2-7 憤激と反抗のニュアンス
5-2-8 仮定法的な用法
第6章 不定法
6-1 不定法における不完了体の用法
6-1-1 切迫感(動作の着手) → 不完了体動詞不定形
6-1-2 不必要 → 不完了体動詞不定形
6-1-3 動作の持続性 → 不完了体動詞不定形
6-1-4 疑問詞 + 不完了体動詞不定形(完了体不定形)
6-1-5 動作の否定や禁止 → 不完了体動詞不定形
6-1-6 動作の有無の確認 → 不完了体動詞不定形
6-2 不定法における完了体の用法
6-2-1 具体的な1回の動作の実現 → 完了体動詞不定形
6-2-2 「~しましょうか?」構文 → 完了体動詞不定形 + ?
6-2-3 必要性 → 完了体動詞不定形
6-2-4 命令 → 完了体動詞不定形
6-2-5 不可能 →не + 完了体動詞不定形
6-2-6 例示的用法 → 完了体動詞不定形
6-2-6-1 完了体動詞を好む動詞・名詞などとの組み合わせ
6-2-6-2 例示的意味の不定形を取る熟語
6-2-7 「する気になれない」 → не + хотеть/хотеться + 完了体動詞不定形
6-2-8 不定形の名詞的用法 → 完了体動詞不定形
6-2-9 不可避
第7章 特異な体のペア
7-1 時制に関係なく完了体動詞と不完了体動詞で意味の異なる動詞群(писать/написатьグループ)
7-2 不完了体動詞が意味上優位な動詞群(звонить/позвонитьグループ)
7-3 状態「~である」と状態発生「~となる」を示す動詞群(казаться/показатьсяのグループ)
7-4 体の対立
第8章 会話に役立つ動詞の用法
8-1 быть動詞の用法
8-1-1 「行く」という意味の用法
8-1-2 軍隊で上官に対する敬語(Есть + 不定形)
8-1-3 есть + 疑問詞 + 完了体不定形(~できるものがある)
8-1-4 будетの特殊用法
8-2 定動詞と不定動詞の特殊用法
8-2-1 定動詞の特殊用法
8-2-2 過程や予定を示す不定動詞
8-2-3 идти/ходить過去形の否定の用法の違い
8-2-4 пойти + 完了体動詞未来形(不定形の代わりに)
8-3 複合動詞
8-4 「知る」と「考える」の動詞群の意味の差異
8-5 接頭辞за-のつく動詞で場所を補語に取る他動詞群
8-6 хотетьとхотеться
8-7 敬語
8-8 強意代行動詞
8-9 可能の意味が内在する動詞群
8-9-1 可能・不可能の意味のся動詞
8-9-2 自発的可能性のся動詞
8-9-3 被動形動詞現在
8-9-4 能力を示す不定動詞
8-10 副動詞
8-10-1 副動詞と不完了体
8-10-2 能動形動詞過去
8-11 「~を伝える」と「~について伝える」の違い
第9章 その他統語論関係
9-1 時制の転用
9-1-1 「行こう」
9-1-2 抽象的現在
9-1-3 仮想の状況における動作の完了
9-2 相対時制
9-3 無人称文
9-4 不定人称文
9-5 迷惑(被害)の受け身
9-6 人称の転用
9-7 強調構文
9-8 構文「とても~ので~する」他
9-9 関係代名詞что
9-9-1 関係代名詞что
9-9-2 前の文全体を受ける関係代名詞что
9-10 主題の提示(テーマとレーマ)
第10章 会話に役立つ形容詞、副詞、数詞、前置詞など
10-1 性質形容詞の特殊用法
10-2 複合副詞句
10-3 単数と複数
10-3-1 単数と複数
10-3-2 「よくありますか?」構文
10-4 形容詞の最上級
10-5 助数詞(助数辞)
10-6 生格の述語的用法
10-7 全体を示す与格
10-8 接続詞что/какと知覚動詞
10-9 理由を示す前置詞、前置詞句
10-10 「ために」の使い分け
あとがきに代えて
参考文献
さっそくダウンロードしました。
少しずつ読んでいきたいと思います。
1点要望です。
ударение(アクセント記号)が文字の上にない(文字と文字の間に付いている)ため、読みにくいです。何とか改善できませんか。
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お買い上げいただいて、どうもありがとうございます。実は、次に電子書籍として出そうとしている「ロシア人の疑問」(多分来週中)では、力点は下線になっています。もともと紙の書籍といういうことで出版社から話があったものですが、出版社の事情で出版できなかったものです。つまり、それまでの私の紙の書籍の力点はすべて下線を手作業で入れていたわけです。アポストロフィーの方が作るのは簡単ですが、下線は選択してから又クリックと2度手間です。そうはいってもお客様からの要望となれば、考えなければならないでしょう。ただ下線はこのブログでは表示できないようです。
書籍を出版するのは自分の生きがいですからいいのですが、力点をつけるとか(自動で力点のつくソフトがあるらしいのですが、100%ならともかく、いずれにせよすべてチェックはしなければならないでしょう。ソフト任せにはできないと思います)、行のずれのチェックなど気の滅入る作業があります。恐ろしいことにPDFでもほんの少しずれるのです。私のワードの原稿は264ページですが、PDFでは267ページです。どうも改ページをするか、しないかのような気がしますが、今のところはっきりしません。私のはテキストばかりで、写真も図も、ましてや動画もないから作るのは楽な方ですが、力点と行ずれチェックについては、心から、この分の労賃は貰って当然だいう気がします。まあ、ともあれどうもありがとうございました。今後もよろしくお願いします。
電子書籍での文法書のご出版おめでとうございます。ずいぶん細かく項目別に整理されていてありがたいです。これまで「第◯回参照」とされていた部分が見やすく整理されて再登場ですね。個人的には紙の本のかたちで持っていたいと思いますが、いつか書かれていたように、紙の本だと頁数や値段の関係で省略しなければならない項目もあるとのことなので、総合的に考えると甲乙付けがたいです。さっそく友人たちにも知らせます。お疲れ様でした。
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温かいお言葉、ありがとうございます。不備な点があれば、直してゆきたいと思いますので、よろしくご指摘のほどお願い申し上げます。