2014年08月19日

●和文露訳指南第14回

出版したばかりで恐縮だが、『和文露訳指南』の6-1-8項に下記追記願う。いい例文があれば自分のために『和文露訳指南』に常に追加しているという事であり、またそれを他のみなさんにも紹介しているだけのことで他意はない。特に遂行動詞や複合動詞などは増えている。しかし、続編を出すかどうかは、量的な問題や質的な問題などがあり、先の話だ。

(時計が動かなくなった)Часы отказались служить.
(彼のいうことは理解しかねる)Отказываюсь понимать его слова.
(彼は彼らの報告を聞こうともしなかった)Он отказался выслушать их доклад. <выслушатьと完了体不定形が来ているのは、この動詞の語義「最後まで聞く」による例示的用法のため>
(喜んで紅茶1杯いただきます)Не откажусь выпить чашечку чаю. <не откажусь = мне охотно бы сделать что-либоということで、語義に否定的な意味のある動詞が否定されると、二重否定で肯定的なニュアンスに変わり、そのため接続する不定形が完了体となる説明になる>

出題)「ミシュートカはどこにでも兄貴のあとをついて行く。まるで金魚のフンだ」をロシア語にせよ。

Posted by SATOH at 2014年08月19日 08:25
コメント

Мишутка (Мишушка?)
куда-либо следит за
старшим братом.
Он словно помёт
золотой рыбки.
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金魚のフンを直訳されたようですが、それがロシア人に通じるとは思えません。私の答えは、Мишутка всюду за старшим братом ходит. Как нитка за иголкой.
濡れ落ち葉の訳にも使えると思う。他には、пристать, как банный лист、приставать как пластырь (к болячке)、липнуть как мухаとか、липнуть (приставать) как смола、пристать (прицепиться, прилипнуть к кому-либо) как репей (репейник)などで、ストーカーにも使えるかもしれない。

Posted by ブーチャン at 2014年08月19日 08:57

Мишутка сопровождает его брата повсюду.
Он совсем как льстец.

習慣で不完了体現在形を選びました。

ロシア語の愛称は同じ名前でも色々バリエーションがある上原形を留めていないものもあるので難しいです。
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体の用法はその通りですが、сопровождатьは同行する、アテンドする(ビジネス用語)という意味で、後をついてゆくという意味ではありません。弟が兄の後をついて回るというのをльстец(おべっか使い)とは言わないでしょう。ロシア語の名字、特に下の方の名の方はよく使うものは男女それぞれ10くらいで、日本人のに比べるとはるかに少ないと思います。

Posted by はりねずみ at 2014年08月19日 12:09

Мишутка следует за братом повсюду.Словно помет золотой рыбкой.

金魚のフン現象は共通と思い直訳です。
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現象はともかく、金魚自体がロシアで一般的とは思えません。золотая рыбкаと言えば、普通のロシア人はプーシュキンとか昔話の黄金の小魚を思いだすと思います。

Posted by ぶんち at 2014年08月19日 14:31

Мишутка следует за старшего брата везде как тень.
規則的反復でнвとしました。よろしくお願いします。
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惜しいですね、следует за + 造格です。как теньはこの意味の他にも、こっそりと、やつれてしまうというような意味でも使います。

Posted by やま at 2014年08月19日 20:45

(お題)
ミシュートカはどこにでも兄貴のあとをついて行く。まるで金魚のフンだ。
(コーシカ訳)
1) Мишутка следует за его братом везде. Не разлей вода.
2) Мишутка, как тень, следует за его братом везде.

繰り返しの不完了体現在です。
探し回りました。英辞郎→translate.academic.ruで1) を見つけて辞書でも確認
(意味が出題よりも肯定的な気がしますが…)。
разлейが完了体なのは例示・条件の命令(5-2-8)だからでしょうか。
2) は意訳です。研究社のследоватьにあった例文を流用しました。
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1)のводой не разольёшь (разлить) кого = не разлей водой (вода)というのは、тесная (нерушимая) дружба(固い友情)とか、日本語にもある「水も漏らさぬ」(交情が極めて親密なさま)と同じ表現で、これは出題とは合わないと思います。似た表現の切っても切れぬとは違うと思います。братだと兄か弟かはっきりしません。ロシア人はあまり気にしませんが、訳は訳です。2)は正解です。これを意訳と考えのは問題です。語順はともあれ、これこそが正しい訳で、こう言えば間違いなく、ロシア人に伝わると思います。慣用句や諺もよく研究すれば、通訳の大きな武器になります。そのためには意味と例文を十分検討することが必要です。

Posted by コーシカ at 2014年08月19日 21:28

1) Куда ни иди, Мишутка ходит за своим братом. Он сделался тенью своего брата.
2) Мишутка ходит за своим братом куда угодно. Он сделался тенью своего брата.
иди : 未来のпоидиだと現在のходитと矛盾。不定動詞のходиだと一定方向のкудаと矛盾。従って、定動詞のиди(不完了体動詞命令形)になると考えました。
ходит : 反復(不完了体動詞現在形)。
сделался : 結果の存続(完了体動詞過去形)。 был теньюだとアオリスト的用法や反復(不完了体動詞過去形)になって現在のходитと時間的につながらないと考えました。
куда угодно : безразлично куда, во все места
быть (или сделаться) тенью кого : неотступно ходить за кем-л., быть всегда вместе с кем-л.
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考えすぎです。この場合、ついてゆくは反復ではありません。どこでもついてゆく、ついて回るということですから不定動詞の予測不可能な動きを示しています。そのためидтиだと定動詞ですから使えません。こういう風に3つの文に分けるより、一つの文にすればよいと思います。Мишутка ходит за старшим братом тенью (как тень).

Posted by チジクピジク at 2014年08月19日 22:28

Мишутка куда-нибуль идёт за братом. Как помёт золотой рыбки.
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金魚のフンを直訳してもロシア人に意味は通じないと思います。それとどこにでもついてゆくというのは、不定動詞の不規則な動き(反復ではない)を示していますから、定動詞では表現できません。

Posted by ゴ at 2014年08月19日 22:39

反映されていないようなので、再投稿いたします。

Мишутка везде ходит за старшим братом, словно как хвостик.

血縁のない、いわゆる兄貴分のことかとも思いましたが、
старший член группы
ぐらいしか浮かびません。
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どうも申し訳ありません。昨夜からロシアンぴろしきの管理人の方もスパム削除に手伝っていただき、今朝はなんと7つしかスパムがありませんでした。もっとも今現在昼間ですが80ぐらい削除しました。管理人が何か解決策を見出すことを祈っております。
 出題は兄であって、兄弟分ではありません。投稿が載らなければ、今回のように手まではありますが、再投稿願います。出題の意味でходить (тянуться) за кем-либо как хвостという直喩はあります。ですから多分使えると思います。そういう意味では正解なのですが、やはり個人的には、専門家のお墨付きのあるкак хвостを使うことを勧めます。

Posted by じぇーにゃ at 2014年08月20日 07:10

遅くなりましたが回答させてください。旧tommです。
Мишутка, как тень, следует за братом везде.
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正解です。ネームの方もお気づかいいただき恐縮しております。

Posted by 智 at 2014年08月20日 12:33
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