2017年02月03日
●和文露訳要覧第172回
『和文露訳要覧』に下記のように変更を加えた。
3-1-4-2 過程や状態を示す動詞との違い
過程の動詞は動作が遂行途中である事を示すが、遂行動詞における動作は全一的なもので、1/2の動作や1/3の動作という観念はなく、動作全てを発話の始まりから終わりまでを過程のニュアンスをもって示す、いわば時間的に非常に短い志向の動詞に近いと言える。過程のニュアンスがあるので、動作の全一性を示すが不完了体現在形が用いられることになる。過程の動詞は補語をつければ別だが、状態動詞と同様動作の始まりと終わりを示さない。遂行の動詞は動作の終了後、その結果が存続していることを示している。
(彼は今階段を上っているところだ)Он сейчас поднимается по леснице. <過程の動詞>
(仲間のことは保証する)За ребят ручаюсь. <遂行動詞>
(彼は草の上に横になっている)Он лежит на траве. <状態動詞>
出題)「国には犯罪の波が押し寄せた」をロシア語にせよ。
На страну напёрли
волны преступлений.
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напиратьの主語に立つのは、人、氷(流氷)などで、ゆっくり押すというニュアンスです。波に使うのはどうかなと思います。私の答えは、Страну захлестнула волна преступности.
В страну волна криминала набежала.
アオリスト用法でсвとしました。よろしくお願いします。
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набежать на странуでしょう。
На страну обрушился ряд преступлений.
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рядはいくつかのという意味ですから、波にはならないでしょう。
По стране хлынули волны преступлений.
宜しく御願い致します。
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хлынуть в странуとするか、хлынуть на берег страныでしょう。