2017年01月13日
●和文露訳要覧第162回
『和文露訳要覧』に下記のように加筆した。
2-2-7 完了体が使える継続
期間の具体的に限定された継続はпо-(必要な、あるいは望む期間より短い、「ちょっと、少しのというニュアンス」)やпро-(十分な期間、必要な、又は望むより長い期間)という接続詞のついた完了体で示す。これは未来の時制においても同様である。
(祖母は私たちのところに半年暮らして、再び帰って行った)Бабушка пожила у нас полгода и снова уехала.
(何時間も日向ぼっこをして。それはとても体に悪いよ)Ты пролежала несколько часов на солнце, это очень вредно.
厳密に言えば、不完了体の継続(3-1-3-1項)が動作の完遂されていない経過報告のようなものであるのに対し、この種の完了体は期間の区切りを示しており、その区切りまでで継続するという動作が終了しており、この区切りが時間軸の一点момент времениを示す事で、1回の具体的動作を表現していることになる。
出題)「これを戦友から隠す理由がなかった」をロシア語にせよ。
Не было причины
спрятать это от
соратника.
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理由に単数を用いると一つの具体的理由となります。出題は動作の全否定ですから、複数生格を用いるべきです。соратникаと単数ですが、そうなると一人の戦友から隠すとなり、あまり考えにくい状況と言わざるを得ません。動作がないということが想定できるのにспрятатьと完了体が来るのはどうでしょう?私の答えは、У него не было причин таить это от товарищ.
Не было никаких причин прятать это от фронтовых товарищей.
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正解です。
У нас не было предлогов скрыть это от соратников.
宜しく御願い致します。
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口実というのは深読みです。それとскрыватьとすべきです。
Не было причины этого хранения в тайне от однополчан.
アオリスト用法でсвとしました。よろしくお願いします。
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причинでしょうね。それと同じ連隊の戦友とは限らないと思います。