2016年03月19日
●和文露訳要覧第15回
『和文露訳指南』3-2-2項を下記のように修正した。
完了体動詞未来形の否定の強調は4-2-3項の例示的用法や3-2-4項の偶発的反復から派生したもので、一つで全体を示す、つまり一つたりとも(ほんの少しでも)~しないということがниなどを用いて明示的にも、あるいはниなどを用いずに暗示的にも表現されている場合は、潜在的可能性すら否定するため完全な否定となる。
出題)「誰かグーニャを呼んでください」をロシア語にせよ。
кто-то にするかкто-нибудьにするか、先生のたび重なる御教示にもかかわらずなかなか難しい問題です。
話者がその場で、とりあえず周りに実在する人間を意識して話しているものと考えて、кто-тоを選択しました。
Пожалуйста, кто-то позвонит Гуне!
宜しく御願い致します。
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-тоと-нибудьの使い分けはそれほど難しいものではありません。周りに実在するとかそういう意味ではなく、出題のだれかは、だれでもいいからということであり、そうであれば答えは決まってきます。私の答えは、Позовите кто-нибудь Гуню!
Кто-нибудь, вызовите Гуню, пожалуйста.
動名詞、ということで不定形を使ったつもりでした。
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正解ですが、厳密に言えば、呼び出してくださいという意味になります。
Кого-нибудь просят
Гуню позвать.
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出題の命令法で誰かの格をどうするかがよく分からないので、お答えのようなまわりくどい回答となったわけですね。命令法というのは、主語は二人称です。通常は省略されますが、強調する場合には出てきます。また命令法を使って譲歩の意味を出す時には、三人称の主語が使われる場合があります。ですからこのだれかには主格を使えばよいことになります。
Кто-то, позовите Гуню.
具体的一回でCBとしました。よろしくお願いします。
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-тоと-нибудьの違いがよくお分かりでないようです。