2016年02月21日
●和文露訳要覧第6回
угриというのは皮脂腺が脂肪で詰まったもので、白ニキビとか、黒ニキビとか言われるものであり、прыщは吹き出物を指す。
出題)「もうだまされないぞ」をロシア語にせよ。
Больше не даю себя обмануть.
動作の無でнвとしました。騙されるは完遂でсв。よろしくお願いします。
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単語の選び方はよいのですが、肝心の述語の体の用法が間違っています。お答えだと、動作の否定ですから「(いつも)騙されることがない」という無の反復を示しており、出題と違いますし、論理的にもおかしいと思います。私の答えは、Больше не дам себя обмануть.
否定の強調。
1.Меня же больше не разводят!
2.Меня ещё не кинут!
3.Я больше не доверчив!
宜しく御願い致します。
前回の先生の模範解答ですが、погрублёнの用法につき御教示下さい。
погублён (погубить)とすると間違いになりますでしょうか?
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1, 2. は不定人称文で主語は自分以外の誰かとなりますが、自分以外の誰かが(これから<広い意味での現在ですが、厳密に言えば一瞬後以降の未来>)だまさないというのは、出題とは違いますし、はたしてそんなことがあり得るのか大いに疑問です。3.は「お人よし(信じやすい)ではない」という現在の状態を言っているわけで、これにбольшеはつかないし、出題とも違います。
申し訳ありません。погребён (←погрести под чем埋める)のタイプミスです。前回のは訂正済みです。
Меня больше не
проведешь.
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普遍人称文のおつもりで書かれたようですが、普遍人称文(一般人称文とも言う)は任意の人による動作とはいえ、一般的真理や決まりを示すものですから、お答えは単なる二人称単数の主語の文となり、「お前にはもう騙されないぞ」という意味にしかなりません。
お願いします。
я больше не буду обманут.
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お答えは、「未来の時制において、私を不定の人が騙すことはない」という非論理的なお答えで、出題とも違います。もうひとひねりすれば、正解にたどりつけるでしょう。騙させはしない(させない←否定の使役)といいうことで、『和文露訳指南』9-12-2項の使役が参考になるかと思います。
Некогда мне не обманут!!
よろしくお願いします。
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никогдаのタイプミスでしょう。некогдаだと「ひまがない」とか「かつて」という意味であり、力点もнеに来ます。мнеではなくяとしないと文法的には間違いです。お答えは、「私は騙されていない」という現在の状態(結果の存続)を示しています。これは受動態ですから、これを能動態に戻せば、
Они меня не обманули.となり、この能動態は厳密に言えば、文脈によって下記の二つの受動態になりえます。
Я не был обманут.
Я не обманут.
最初の文は過去の時制になっているのは、元の文のアオリスト的用法を訳したもので、二つ目が現在の時制になっているのは、結果の存続の用法と理解したためです。これについては『和文露訳指南』2-2-1項を参照ください。日本語でも「私は騙された」は文脈により、「たった今騙された(結果の存続、現在完了)」と「(ずっと前、例えば1年前に)だまされた(アオリスト的用法)」に分かれるのと同じ考えです。
Теперь ты меня не обманешь.
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「今からはお前に騙されないぞ」ですから、出題とは違います。
Я больше не буду обманутым.
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能動態にすると不定の人が今後騙しはしないとなり、出題とは違います。騙されるという意味では、これは一時的な状態を示すものであり、短語尾を使うべきです。
Меня больше не будут обманывать.
Я больше не буду быть обманутым.
理屈で行ったらこうなるのかしらん。
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最初の文は不定の人が私を今後騙さないことになっているとなり、非論理的であり、出題とは違います。二つ目の文のбытьは誤りですし、短語尾を使うべきです。これを能動態にすれば最初の文で動詞が完了体未来形にるわけで、それでも論理的にはおかしいと思います。発想的には、騙させはしないという、使役(否定の使役)を使うべきです。
以下よろしくお願い致します:
1. Меня больше не будет обмануть.
2. Меня больше не будут обманывать.
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体の用法が分かっておられないようです。1. は完了体ですから、ある程度体の用法が分かっているならば(初級終了程度であれば)、完了体未来形を使うところです。つまりбудет を取ってобманутとなりますが、これでは形式上は正しくとも、出題とは違います。お答えは不定人称文を使っているわけで、不定の人(誰か名前も人相も分からないが)が私をこれから騙すことはないと言っているわけで、それは誰がそんなことを保証できるのかと考えると、非論理的です。騙させはしないという使役(否定の使役)を用いるべきです。
2. は不完了体未来形を用いているわけで、これは未来において動作がない(反復して動作がないとか無の反復とも言えます)ということで、これも非論理的です。1.と2.の違いは、1.は完了体が具体的動作を扱うことからの、具体的な1回の動作を否定することによる否定の強調であり、2.は未来における反復動作の否定となり、意味的には非常に近くなりますが、『和文露訳指南』4-1-1-6項や4-2-1-4項が参考になると思います。それ以外は他の投稿者へ書いたコメントを参照ください。