2015年11月06日
●和文露訳指南第343回
完了体未来形は近接未来での、ないしは近接未来ではない未来での完遂を示すが、不完了体未来形は近接未来ではない未来の時制での、完遂に焦点を置かない動作を示すと言える。
出題)「誰かがこれについて尋ねるのを私は待っていた」をロシア語にせよ。
Я ожидал, когда кто-нибудь об этом спросит.
完遂に焦点を置いていると考えました。
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正解ですが、ожидатьは固い感じがするので、ждатьの方が自然です。私の答えは、Я ждал, что кто-то об этом спросит.
Я ждала, что кто-нибудь об этом спросит.
予め「誰かがこれについて尋ねる」という事が決まっていて、その誰かが尋ねるのを待っている場合はкто-нибудьではなくкто-тоですよね。
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「決まっていて」の解釈次第ですが、心の中でも、誰か一人でも複数でも尋ねると確信が持てるなら、кто-тоですし、кто-нибудьはだれでもという不定の意味です。この場合は不定の意味ではありません。
Я ждал, кто-нибудь об этом спросил.
待っていた方が時間的に前なのでнв、尋ねるは時間的に後の具体的な一回の出来事でсвとしました。よろしくお願いします。
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待っていた時点では、尋ねるという動作は未来であり、過去ではありません。それに接続詞か疑問詞がないのはおかしいと思います
Я ждал того, когда
кто-то спросит меня
об этом.
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ждать того, чтоというのであれば、検討には値しますが、それでも、馬から落馬するの類で、ждать, чтоでしょう。тогоを取れば正解です。
Я ожидал, что кто-то будет спрашивать об этом. 宜しく御願いたします。
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жадть, чтоはいいのですが、ожидать, чтоとは言わないでしょう。спроситьは動作動詞で、語義が完遂の意味だと思います。尋ねるにに過程の意味はないでしょう。多分、意思「~するつもりである」という意味で不完了体未来形をお使いのことと思いますが、不完了体未来形は近接未来を示せませんし、未来の時制の反復の意味はあっても、完遂の意味はありませんから使えないでしょう。