2015年06月28日
●和文露訳指南第252回
『和文露訳要覧』の推敲も終わったが、電子書籍として出版するかどうか、ふんぎりがつかない。『和文露訳指南』よりは50ページほど増え、複文についても記述を加えたし、ミスタイプの訂正やより分かりやすいように表現にも工夫したが、本質的なところは『和文露訳指南』やそれ以前の『和文露訳入門』にすでに書いて来たから、出す意味があるのか、買う人がいるのかなど考えると、なんとなく面倒くさくなったというところである。ロシア語文法の専門家から突っ込まれないように、かなり理詰めに書いたわけで、それが初心者や中級者にとっての理解しにくさとなっているような気もする。体の用法は、こういう参考書とともに、実際に手取り足取り教えたが間違いないのだが。
出題)「彼を生かしておくわけにはいかなかった」をロシア語にせよ。
Нельзя было оставить
его живым.
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文法的に間違いではないと思いますが、оставить в живыхが普通です。私の答えは、В живых его оставить не могли.
в живыхは「生きている人たちの中に」が原意だと思う。
Мне не приходился оставить его в живых.
よろしくお願いします。
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無人称文ですから、приходилосьにすれば正解です。
Мы не могли разрешать ему жить.
昨日に引き続き遅れてすみません。よろしくお願い致します。
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否定文で不完了体というのはмочьが引き受けてくれているので、不定形自体は、具体的な一回の動作なので、完了体にすべきです。いずれにせよ、作った文ですね。
Не мог оставлять его живым.
過去の継続でнвとしました、答えを見ると、どうも理解が違っていたようです。мочь+動詞の場合、нвとсвの使い分けがより難しく感じます。
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動作の否定は不完了体のмочьとなります。その後の不定形は具体的な1回の行為なので完了体となります。
не смочьとなるのは、具体的な一回の動作に関わるときです。
Не было повода оставить его живым.
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正解です。