2015年05月24日

●和文露訳指南第242回

フォルマノーフスカヤФормановская先生の『複文Сложное предложение』を読了した。第一部の「複文の同義語句群とバリエーション」が実戦的和文露訳に役立つと思う。同義語句群は頻出度の高い順から挙げられているので、非常に便利である。

『和文露訳指南』を昨年出版してから原稿が50ページほど増えたということと、複文や否定文につき、書き加えたこともあり、整理して『和文露訳要覧』として夏ごろに5訂版を出そうかなと思い、推敲を始めた。いくらなんでもこれが最後だろう。

出題)「また不幸に遭遇するために彼はここに来たようなものだ」をロシア語にせよ。

Posted by SATOH at 2015年05月24日 08:34
コメント

Он пришел сюда как
будто бы, чтобы
снова встречаться
с несчастьем.
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чтобыが仮想的ニュアンスをもっているので、
будто быと共に使うのはおかしいように思います。この辺は次回本文で解説します。встречатьсяと不完了体になるのかが理解できません。どう考えても1回の具体的動作か、せいぜい動作の一括化だと思いますし、この動詞が動作の一括化で用いられる例はあまりないでしょうが。私の答えは、И вот он приехал сюда, чтобы здесь столкнуться с новыми несчастьями.
встретить にはстолкнутьсяの意味があるが、具体的な物体に触れるとか、衝突するという意味であり、状況に遭遇するという意味ではвстречаться/встертитьсяを使うべきである。
こういう文をフォルマノーフスカヤ先生はпредложение антицели(非目的文)と読んでいる。

Posted by ブーチャン at 2015年05月24日 08:51

Он пришёл сюда словно за тем,чтобы встретить несчастье снова.
具体的な一回の事実なのでсвとしました。 よろしくお願いします。
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за темではなく、затем, чтобыか с тем, чтобыが目的構文ですし、目的構文はこの出題には使えないと思いますし、встретитьも使えないと思います。

Posted by やま at 2015年05月24日 10:24

Он пришел сюда как для того, чтобы снова попасть в буду. 
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бедуのスペルミスがありますし、как для того,はよけいです。как будтоは主文の行為が非現実的なものに使われ、какは実在性のあるものに使われます。

Они встретились так, как будто они близкие друзья.(彼らは親しい友人であるかのように会った) <実際は親しい友人ではない>

Они встретились так, как они встречаются близкие друзья.(彼らは親しい友人が会うように会った) <実際に親しい友人である>

Posted by aiko at 2015年05月27日 05:12

Он пришёл сюда, будто чтобы попасть в неудачливую ситуацию.
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他のみなさんと同じ発想であり、「また」が訳されていません。

Posted by Го at 2015年05月27日 23:54

Якобы он пришёл сюда, чтобы заново столкнуться с бедой.
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出題を読めば分かるように、彼はここに来たのであって、来たかのうようだではありません。зановоだと再びですから、同じ不幸と理解されます。不幸は不幸でも違う不幸と理解するのが普通だと思います。

Posted by チジクピジク at 2015年08月24日 02:01
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