2014年11月18日
●和文露訳指南第102回
時の状況語と不完了体は相性が悪いと述べたが、不完了体と時の状況語が結びつく場合もある。これを詳しく説明すると、時の状況語を時間軸の特定かつ不動の一点を数学的に大きさのないもの(無限小)と捉えれば、完了体的アプローチである。理論上はともかく、現実には大きさのない点は存在しないわけで、その点に大きさがあると感じられれば、「期間内に」ということになり、不完了体的アプローチということになる。不完了体的アプローチでは、この時間的枠内であれば、動作は1回でもよく、またそれ以上でもよい。またある程度継続してもよいし、その時間内のいつということを明示しないということになる。明日завтраという時の状況語を動作が起こるという点だけに注目して、大きさのない点ととらえれば、完了体的アプローチであり、明日中(のいつかとか、何回とは意識しない)という期間内にと捉えれば、不完了体的アプローチとなる。体の用法は伝えようとする事柄への話し手の意識に関わってくるというのはそういう意味である。
出題)「寒さと暑さではどちらが楽ですか?」をロシア語にせよ。
Что вы легче переносите - холод или жару?
よろしくお願いします。
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正解です。私の答えは、Что вы легче переносите, холод или жару?
Что вы легко переносите, холод или жару ?
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比べるものがある以上、比較級を用いるべきです。
(お題)
寒さと暑さではどちらが楽ですか
(コーシカ訳)
Что Вам легче - холод или жара?
10-12-2を見て復習できました。
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正解です。
Что вам кажется легче, мороз или жара?
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кажетсяを入れると、そういう気がするですから、意訳です。それとморозは零下ですが、日本人はプラス13度ぐらいの室内でも寒いと感じるのではないでしょうか。
Жару или холод,какой из них вы легче переносите?
性質なのでнвとしました。よろしくお願いします。
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какойは同種のものから選ぶ場合で、詳しくは『和文露訳指南』10-12-2項を参照ください。
Что вам легче переносить: жару или холод?
主観的な可能性だが、反復のニュアンス(不完了体動詞不定形)
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正解です。これは性質です。疑問詞 + 不定形ですから「何をすべきか」と取られる可能性があるので、不完了体現在形にしたほうが自然です。