2014年09月23日

●和文露訳指南第46回

ライフワークである私家版和露活用辞典完成のためにコツコツと語彙や例文の収集や整理をしていると書いたが、目指しているのは、単なる和露辞典ではなく、勝俣銓吉朗先生の『新英和活用辞典』(研究社、1958年)の和露辞典版のようなものである。勝俣先生は日本人が英語を書くためには和英辞典だけでは不十分であり、語結合が重要であるとして、自ら雑誌や書籍などから20万の例文を収集し、38万もの語彙を活用辞典に載せておられる。私はと言えば、日本人がロシア語を書くというよりは、もっと基本的なロシア語会話をしたり、ロシア語でメールを書いたりする上で、もっと語結合を重視して、実際に使える語彙や例文をそろえた和露活用辞典が必要だと考えている。これまで自費でロシア語の辞書400点、ロシア語の書籍1400冊を購入し、その書籍の55%を読破し、使えると思う例文や語彙を40年にわたって和露語彙集に集積してきた。そのごく一部をこのコーナーで紹介し、またその成果の一端を紙の著作11点、電子書籍6点という形で出版してきた。私の著作にある例文はすべてこの和露語彙集から採ったものである。しかし、さらに新たな資料などをそろえ、それをチェックし、エクセルにインプットするなど辞書の編纂に専念するためには、これまで以上に時間を取られ、生活もしていかねばならない以上金もかかるからである。スポンサーを見つけるのは無理のようなので、クラウドファンディング(ソーシャルファンディング)で私家版和露活用辞典編纂プロジェクトへ支援をお願いした方がよいのかもしれない。この場合のクラウドファンディングというのは、個人が多くの人々からわずかな寄与を集め、利用することで目標に到達するというコンセプトである。そのため御趣旨に賛同いただいた方々への見返りは、私が病気か死なない限りは、せいぜいのところ、いつ完成するかもしれない(多分10年後)その辞書たった1部ということになる。

 その辞書のサンプルは『アネクドートに学ぶ実戦ロシア語会話第2版』(東洋書店)第6章の「使える言い回し」にある。そこには500項目(60ページ)載せたが、私の私家版和露活用辞典は使える例文や類語の使い分けなども含め、項目数を200倍の10万項目(原稿としてはすでに9万1千項目ある)にするというものである。これを見ていただければ、私の考えがお分かりになると思う。紙幅の関係から1項目1例文に抑えたが、実際には1項目にいくつかの例文が載る場合もあるので、例文の数はすでに20万を超えていると思われる。エクセルを使い、ロシア語からも検索できるクロス検索となっているので、トータルの語彙数も40万以上はあると思う。この項目にある語彙や例文の精度を上げ、ロシア語会話のために、より使いやすいものを出版したいというのが私の願いである。

出題)「ヴィクトルはとてもおかしく我らが生物学の教授の真似をする」をロシア語にせよ。

Posted by SATOH at 2014年09月23日 07:34
コメント

Виктор подражает нашему профессору биологии очень забавно.
よろしくお願いします。
---------------------------------------
正解です。私の答えは、Виктор очень смешно нашего профессора биологии копирует.

Posted by ぶんち at 2014年09月23日 10:24

Виктор очень забавно подражает нашему биологическому профессору.
コピーをファイルしただけでも、я бы купилですよ。
--------------------------------
最新のアカデミー版露露によればпрофессор биологииであって、биологический профессорとはしないようです。最後の行のおっしゃる意味が分かりません。

Posted by ゴ at 2014年09月23日 18:36

(お題)
ヴィクトルはとてもおかしく我らが生物学の教授の真似をする
(コーシカ訳)
Виктор слишком комически имитирует нашего профессора биологии.

…する時はいつも、という意味で不完了体現在です(能力、は言い過ぎかな)。

母校のロシア語の文法の先生は、なぜかやたらと恐縮しつつ授業をされていました。
話す度に何をそんなにというほど小さくなられます。

それはさておき
クラウドファンディングで辞書づくり、でした。
完成の暁には酷使確定ですから予備が欲しいです。
あ、2冊分?出資すりゃ良いまでのこと、かな…
いづれにせよ、先ずは分母を更に大きく、ですね。
-----------------------------------------
正解です。さっそくの寄付のご意向感謝します。おっしゃる通り、和露活用辞典は寄付が多ければ多いほど、早く作れるでしょう。10年が8年に、8年が5年に。寿命は両親は今やなく、長生きの家系でもなく、ボケになる可能性がないことはない(両親は幸いというかボケる前に死んでしまい、親族でボケるほど長生きをした人は思い当たらないという家系です)ことを考えれば、辞書に費やせるのはせいぜい多くて10年くらいかなと思います。もっとも辞書を作るような仕事をすればボケにくいかなとは思いますが。

Posted by コーシカ at 2014年09月23日 19:55

Виктор хорошо подражает нашему профессору биологии.
性質でнвとしました。よろしくお願いします。
和露辞典の実現、期待しております。一つお尋ねですが、語結合についての感覚はロシア人であれば大体同じようなものなのでしょうか。ロシア国内の地域によって、あるいはСНГの各国のロシア語話者によって、微妙に異なるのでしょうか、あるいはそれほど異ならないとお考えでしょうか。
------------------------------------------
正解です。語結合はロシア人にとって同じはずです。アカデミー版の露露辞典や語結合辞典にある語結合が標準用法となり、テレビ、ラジオ、書籍はすべてこれに準拠しているはずです。テレビのおかげで方言の差もなくなりつつあります。つまりネットなどでは我流の語結合も見られますが、我々外国人はそれを真似してはならないということになります。ロシア人でも勝手に我流で語結合をしてはならないというのは、日本語と同じです。プーシキン以来の伝統ある現代ロシア語を破壊するような行為は、私ではなく、良識あるロシア人が許さないし、まともなロシア人がマネするとは思えません。
 このままでは活用辞典の実現は私の存命中(働けるうちというほうが正しいでしょうが)に完成するとはとても思えません。

Posted by やま at 2014年09月23日 20:38

Виктор подражает нашему профессору биологическому в очень забавный способ .

反復で不完了体を選びました。
完了体の例示的用法と迷いました。
-----------------------------
体の用法は正確です。биологический профессорとは言わないでしょう。それとспособのような複合状況語となる名詞の語結合については、『和文露訳指南』10-2項を参照ください。

Posted by はりねずみ at 2014年09月24日 02:04

1) Виктор очень смешно пародирует нашего профессора биологии.
2) Виктор очень смешно имитирует нашего профессора биологии.
3) Виктор очень смешно подражает нашему профессору биологии.
反復(不完了体動詞現在形)
---------------------------------------
正解です。

Posted by チジクピジク at 2014年09月24日 02:12

Виктор очень смешно подражает нашему профессору биологии.
今回もよろしくお願いします。
-----------------------------
正解です。

Posted by 智 at 2014年09月24日 04:41
コメントしてください