2014年07月29日

●続和文解釈入門第523回

ボルゾイとかライカとかロシアの犬についても広く知られるようになったが、これらは猟犬охотничьи собакиである。猟犬にもいろいろあるが、ロシアの猟犬でもっとも有名なのはライカлайкаで、鹿、猪、熊、ビーバー、鴨猟で使われ、獲物を追いたて、吠えて(лайは吠えることを指す)、獲物の注意を引きつけ、猟師に仕留めさせるために使う。ボルゾイборзаяはウサギやキツネ猟に使い、猟銃を使用せずにボルゾイ犬が獲物を仕留める。ポインターлегавые собакиは小獲物猟において狩猟対象を探索し、発見した獲物をハンターに指し示す(ポイントする)犬。ハウンドгончие собакиは狩り立て用の犬で、追跡や回収(リトリバー犬)などを行う。セッターсеттерはハンターの指示でハンターが射撃するのに最適な位置に鳥を追いだす(セットする)犬。

出題)「彼は短刀で斬りつけられ、それがもとで死んだ」をロシア語にせよ

Posted by SATOH at 2014年07月29日 04:38
コメント

(お題)
彼は短刀で斬りつけられ、それがもとで死んだ
(コーシカ訳)
Его порезали финкой, от чего погиб.

短刀…
ロシア我楽苦多市で見たфинкаを使ってみます。
порезалиはアオリストの完了体過去。犯人不明のようですので不定人称文です。
погибはアオリストないし結果の現存で完了体過去です。
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正解ですが、финкаはしいて言えばドスという意味です。

Posted by コーシカ at 2014年07月29日 06:15

Его полоснули коротким мечом(ножом), и он умирал от этой раны.

いつもпоправка(これが該当する名詞ですね)をありがとうございます。よろしくお願いします。
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полоснуть = сильно ударить чем-либо, оставив на теле длинный след, рубец, рану (обычно в виде полосы) は殴るか切るかして、線状の瘢痕、傷、痕を残すことで、普通は鞭、枝、ナイフなどですが、個人的にはスケ番が剃刀で相手に顔に傷をつけるなどに使えるかなと思います。ドストエーフスキーの『作家の日記』の実際に起こった殺人事件の描写で、полоснув раз бритвой по горлу Великановой(ヴェリカーノワののどに一度カミソリで切りつけて)<薙ぐように>とありますから、動詞はいいのですが、умиралだと死にかけているという志向の動詞の意味にしかならないので誤りです。ここは順次的用法で完了体過去形が連続で来なければなりません。

Posted by ぶんち at 2014年07月29日 11:43

Он получил удар коротким мечом, по причине чего умер.

投稿させて頂いて一週間、しなければ分からなかった事が数多くあり、
投稿してみてよかったです。昨日は問題を見た瞬間危うく失神しそう
になったので休みまして、一週間の復習をしていた所、改めてそう思いました。
学習者として投稿することで失うものはなく、得られる事ばかりなので、
大変貴重な思いをさせて戴いております、ありがとうございます。
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ものごとすべてgive-and-takeです。私の方もこのコーナーで自分のロシア語の理解を整理することができ、いい加減な、根拠のないことは書けないわけですから、いい勉強になっています。これからもよろしくお願い申し上げます。по причинеはお役所言葉だということと、レーマ(『三訂和文露訳入門』9-10項参照)で使うので、使い方が難しいものです。レーマというのは解説部でремаといい、〔話し手がその話題(テーマ)について聞き手に伝えたいこと〕ですが、ご回答ではумерがレーマに当たります。Убыл из дивизии по причине смерти.(死亡により師団より除籍)のように、普通は文の最後に来て新しい情報を伝えます。つまりこの短文だけでは分からないと思いますが、師団から除籍したまでは、前の文脈で分かっていて、死亡というのが新しい情報であり、これがレーマです。テーマとレーマは日本語にもありますし、日本語で理解するというのが先決だと思います。по причинеを会話で使うとロシア人の先生から直されるのが普通です。もっと簡単な言い回しを先に覚えよということでしょう。из-за, отを使うべきだと思います。『三訂和文露訳入門』の10-9項をご一読ください。

Posted by дождьそうなる at 2014年07月29日 20:28

Его разрезали коротким мечом и погиб из-за раны .
順次的用法で二つの動詞ともсвとしました。よろしくお願いします。
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体の用法は正解です。разрезатьはいくつかの部分に切るということですから、短刀でどうやるのかという疑問が起きます。これでは猟奇事件になってしまいます。

Posted by やま at 2014年07月29日 21:38

Он получил удар ножом, от которого умер.
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正解です。

Posted by Ml at 2014年07月29日 21:51

Его разрезали ножом, и от чего он погиб.
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体の用法はその通りですが、разрезатьはいくつかの部分に切るということですから違うでしょう。

Posted by ゴ at 2014年07月29日 22:53

Он порезали кинжалом, что стало причиной , он умер.

Он порезали кинжалом,что был причиной его смерти.

死ぬはアオリスト、切りつけられるは不定人称文の作成を試みました。
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お答えだと彼が短刀で(だれかを)切ったとなり、直接補語がないのが文としてはおかしいし、出題では切られたのは彼であって、主語がだれかわかっていません。最初の文は「~のせいで」という理由を示す前置詞構文を使えば簡単に済みます。『三訂和文露訳入門』10-9項参照願います。чтоは前の文全体を受けているのは分かりますが、会話ではあまり使わないと思います。不定人称文とは何を指すのでしょう?Его порезали кинжаломとしたかったのだと理解しますし、それならその部分は正解です。出題は順次的用法で、順次的用法というのはアオリスト的用法から派生したものです。

Posted by はりねずみ at 2014年07月29日 23:10

Его ударили ножом, от того он умер.
順次的用法(完了体動詞過去形)の主節と従属節の関係でしょうか。
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順次的用法は正解です。от тогоではなくот которогоかот чегоです。あるいはоттого = поэтомуですからそうであれば正解です。耳で聞いている分には差は分からないでしょうが。

Posted by chijikpijik at 2014年07月30日 03:34

Его ранили кинжалом и
от этого он умер.
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正解です。個人的にはиの前にカンマがあったほうが、二つの文が連続していないというニュアンスが出ると思います。

Posted by ブーチャン at 2014年07月30日 07:36

умиралでは死んだことにはならないわけですね。自分の中では体の用法が初級(具体的にはラジオ講座です)でとどまっており、このサイトでその”厄介”なことをはじめて知りました。今回設問の「それがもとで」にまどわされ、「たちまち」かもしれないが「一週間かけて」かもしれないと時間の経過を想像し不完了体を選択しました。死んでしまった、というシンプルな完了体がオイオイ・・と言っています。本当に勉強になります。
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動詞の体の用法をどの動詞に対しても一律に適用するというわけにはいかないのです。体の本質は一つであり(『三訂和文露訳入門』第1章参照のこと)ますが、動詞をいくつかのタイプごとに分けて、それによって体の本質の現れ方に差があるということは言えます。すわっているсидетьや歩くидтьという動詞は、それだけでは、始点も終点もありませんが、死ぬという動詞は語義上、終点があるわけですし、生まれるは視点があるわけです。歩き出すзаходитьという動詞は、スタートするという動作が語義にあって、歩くというのは二の次です。
 ぶんちさんがどのレベルかは知りませんが、体の用法が初級とか中級というのは関係ないのです。ロシア語がプロ級の人でも、体の用法を意識しておらず、何万と暗記した例文が自動的にロボットのように場面場面で正しいロシア語として出てくるだけで、体の用法で言えば初級とも言えない段階です。正しいロシア語が話せればいいじゃないかと思われるかもしれませんが、そのためには機械的な暗記を10年、20年、それ以上続ける必要があります。そのような根気がある人や、それに向いている人はいいですが、そのような人は少数でしょう。そこで、私は、ロシア語の初級者でも、ロシア語の上級者だが体の使い分けが分からない人でも、体の使い分けを中心に勉強した方が、和文露訳や露文解釈であれ、語彙を別にすれば1~2年くらいでロシア語をマスターできると思っています。その考えを立証するためにこのコーナーをやっているのであり、今、実際に面と向かってそのようなロシア語を個人レッスンとして教え始めたばかりなのです。こういう考え方が増えることを望んでいます。
 体の勉強を始めるのには、ラジオ講座を一通り終えた後ぐらいからがベストだと思います。もっともはりねずみさんのように最初から時制に注目して勉強している人もいますが、そういう人たちは早くロシア語をマスターするでしょうし、勉強にも飽きが来ないと思います。ぶんちさんの回答を見る限り、語彙の量をを別にすれば、中級ぐらいです。勘がいい方だと思います。体の用法は理屈通りですから、そのコツをつかめば、理解は早いと思います。

Posted by ぶんち at 2014年07月30日 10:06

こちらも回答例をいただければ幸いです。
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すみません。私の答えは、Он получил удар кинжалом, от которого и умер.

Posted by やま at 2014年07月31日 06:08
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