2014年06月29日
●続和文解釈入門第493回
否定生格が必ず使われるのは、それが世の中のどこにもにないという完全な無の文脈である。その次は「見えない(聞こえない、知らない)」などで、意識の上でも無であれば否定生格が来るが、ここでは見えないが、どこかにあるという意識があれば主格が来る。
(疑いは起こらなかった)Сомнений не возникло. <возникнутьが存在の動詞のため否定文において主語は否定生格となる>
(疑いは消えていない)Сомнения не исчезли. <消えていないのだから、疑いは存在する。ゆえに主語に主格が来ている。語義上この動詞の否定文で主語が否定生格を取ることはない>
出題)「現実をありのままに見なければならない」をロシア語にせよ。
Надо смотреть
действительность
как есть.
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как естьは法律用語で売買の際の責任問題に関するときに英語のas isの訳として使われますから、как она естьとした方がよいと思います。それとсмотретьは前にも書いたと思いますが、基本語義が視線を向けるなので、見えているかもしれず(普通は視線を向ければ見えるでしょうが)、見えていないかもしれないので、見えるвидеть使ったほうがよいと思います。私の答えは、Надо видеть действительность, как она есть.
Необходимо смотреть действительность так, как она есть.
規則的反復とみてнвにしました。よろしくお願いします。
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正解ですが、видетьの方がよいと思います。
わ、beや
(お題)
現実をありのままに見なければならない
(コーシカ訳)
1) Мы должны смотреть на действительность так, как та есть.
2) Нам необходимо смотреть на реальность такую, какой является.
叙想語が付いてますが、現状を分析して対策を打つとなると
ある程度の時間もかかれば繰り返し的な要素も出る、と考えて不完了体です。
Let it beの露訳が参考になるかとウィキペディアで見てきました:
Пусть будет так; Пусть так и будет
英語だと「ありのままに見る」をlook at ... as it is.と言えるようです(英辞郎)。
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1)はкак она естьとすべきです。тотの使い方が分かっていないようです。英語とは違います。『三訂和文露訳入門』10-12項を参照ください。2)はкакой она являетсяと主語と入れるべきです。
「なるようになる」と「なるようになれ」はロシア語では、次のような表現があります。
А чему быть, того (тому) не миновать.
Что будет, то и будет, (а будет то, что Бог даст).
Всё само собою разрешится.
Как сложится, так и сложится.
Ну и пусть будет что будет.
Ну, будь что будет.
Надо видеть реальность точно так, как она показывает.
先生に先生して欲しいなぁ。1人じゃもったいないから授業とか。でも、関西じゃ…。すみません。
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お答えは現実が見えるように見なければならないということですから違います。ありのままというのは外見で見えるというよりは、あるとおり、事実のままということですから、その点工夫されるといいでしょう。構文的には問題ありません。
個人レッスンはやはり1、2度は実際に会う必要がありますが、その後はskypeという方法も工夫できるかもしれません。確かに2、3人ぐらい集まれば効率的ではあります。