2014年06月27日

●続和文解釈入門第491回

動詞бытьは現在の時制では省略されるが、強調の場合はестьが出てくると教わった記憶があるが、パードゥチェヴァ先生によると、違うらしい。естьがなければ所在動詞であり、естьがあれば存在動詞ということになる。

(部屋には本棚と机はある)В комнате книжный шкаф и письменный стол. <他には何もない>
(部屋には本棚と机がある)В комнате есть книжный шкаф и письменный стол. <本棚と机の存在の提示>
(ペテン師だらけだ)Всюду жулики. (= всюду одни жулики) <位置を示す>
(いたるところにペテン師がいる)Всюду есть жулики. (есть среди прочего) <存在を示す>

出題)「終日熱いサモワールが食堂からなくなることはなかった」をロシア語にせよ。

Posted by SATOH at 2014年06月27日 06:37
コメント

Целый день
в столовой самовар
кипел.
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発想の転換ですね。正解です。熱いも含めて動詞で表現というのも感心しました。ただ熱いのと沸騰しているというのが同じかどうかという疑問がありますが、一日中70度とか80度とか、100度を超えない(沸騰させない)というのは、確かに技術的に難しかろうとは思います。私の答えは、Горячие самовары не переводились весь день в столовой.
経験でもよいし、大過去(過去完了)とも考えられる。

Posted by ブーチャン at 2014年06月27日 07:36

スパム対策が遅れ、失礼いたしました。
Целый день горячий самовар не убирали из столовой.
動作の有無の確認でнвとしました。よろしくお願いします。
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正解です。厳密に言うと動作の有無(無)の確認(動作の名指し)である経験ретроспективное (общефактическое) значениеだと思います。ただ一つのサモワールなので、サモワール(飲んでしまって空の可能性が高い)が片付けられていなかった(複数でもそうなります)とも理解できますから、よほど巨大なサモワール出ない限り、入れ替わり立ち替わりサモワールに湯が入れられてなるなくことはなかったと考えるのが自然です。

Posted by yama改めやま at 2014年06月27日 21:17

(お題)
終日熱いサモワールが食堂からなくなることはなかった
(コーシカ訳)
Весь день в столовой никогда не отсутствовали кипящие самовары.

「終日」と長期間を表す語があるので不完了体過去です:
語義も状態の意味が強いために不完了体とも言えそうです。
主語の格は490回本文を参考に
・отсутствоватьはприсутствоватьの反対語であることから推して所在動詞と考えられ
・「食堂」と位置を示す語を伴ってもいるため
主格を取りました。
数については
・終日1つのサモワールで粘ったとは考えにくく
(1個だとどうしてもサモワール不在の時間ができる)
・わざわざ一つを強調する理由も見当たらないことから
不定の意味も兼ねて複数としました。
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正解にしてもいいのですが、微妙なところです。お答えは、「なくなることはなかった」ではなく、ないということなかったという状態か反復の用法です。それと沸騰しているサモワールであり、熱いではありません。確かにотсутствоватьはисчезнутьと同様否定生格動詞ではありません。これは語義に関係します。もともと不在や無を示す動詞ですから、否定すると存在をしめすことになり、主語に否定生格は取れないという理屈です。отсутствовать = не находиться в данному месте; не существовать、語義には不在と無と両方あります。

(疑いは消えていない)Сомнения не исчезли. <消えていないのだから、疑いは存在する。ゆえに主語に主格が来ている。語義上この動詞の否定文で主語が否定生格を取ることはない>

Posted by コーシカ at 2014年06月27日 22:23

За весь день никогда не было такого времени, когда в столовой не кипел бы самовар.
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заというのは全期間でということですから、完了体とともに使われます。それとロシア語では単数というのは不定性とは結び付きにくい概念です。英語のように定冠詞や不定冠詞というように分けていないので、不定性を示したければ複数にする方が分かりやすいと思います。無論単数で全体を示す用法もありますが、その単語に共通する何かがある動植物であることが多いのです。論理的に考えてみて、1個のサモワールが終日沸騰しているというのは無理があると思います。沸騰していれば、いずれ水はなくなりますし、沸騰し続けるためには水の加減が非常に難しいことはお分かりだと思います。沸騰ではなく湯であれば難しいことではありませんが。
заについては不完了体が来ることはありますが、状態の動詞が来ることはありません。

За все годы работы с ним я только один раз слышал, как он пытался сострить. (彼との仕事の年月すべてにおいて私はたった一度だけ彼がジョークを言おうとするのを耳にしたことがある)

Posted by Anonymous at 2014年06月27日 23:59

Целый день горячий самовар ни на одну минуту не кончался в столовой.
Целый день горячий самовар никогда не уводили из столовой.
すみません、2つ目。でも、書いちゃう。
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一つ目は正解です。二つ目はуносилиとすべきです。увести/уводить = предложить или помочь кому-либо уйти, ведя с собой, сопровождаяの基本的語義は人が補語です。

Posted by ゴ at 2014年06月28日 00:08
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