2014年06月12日
●続和文解釈入門第476回
『三訂和文露訳入門』を下記のように訂正願う。
4-2-3 例示的用法 → 完了体動詞未来形
完了体動詞未来形というのは未来において具体的な1回の動作が遂行することを示すわけで、いつかということは動詞だけでは分からない。直近であれば、こらからすぐということで、4-2-1の用法である。それ以外では、動作が起こるかどうかは不明なわけだが、動作が起これば遂行するという事で、それが潜在的(仮想的)な可能性を生むことになる。そのため過去の時制で例示的用法が使われるときも、この潜在的(仮想的)可能性を形式として示すために、完了体動詞過去形ではなく、完了体動詞未来形が使われるのだと思われる。完了体動詞過去形を使えば動作が既に遂行された(確述、確言)というイメージになってしまうからだ。完了体過去形の時制の転用(9-1-1項)にも確述のニュアンスがある。
例示的用法が過去の時制で用いられても、過去のその時点では動作が起こるかどうかは分からない、つまり偶発的な動作の出現を意味することになる。不定法(6-2-6項)にもこの用法がある。
出題)「彼らは見かけはパッとしなかった」をロシア語にせよ。
Они были неуклюжими
по внешнему виду.
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неуклюжий = внешне нескладный(不格好な)、неловкий в движениях(不器用な)ということですが、ぱっとしないというのは、目立たない、見栄えがしないというのですから、意味が少し強いように思います。私の答えは、Они не блистали внешностью.
По-видимому они были не выдающимися.
性質と考えнвとしました。よろしくお願いします。
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выдающийся = отличныйですから違うでしょう。それと現代語ではпо-видимому = должно быть, вероятно, возможноという意味の挿入語です。по внешности, наружно, с видуという意味では最新アカデミー版の露露では廃用ですから、使わない方がよいでしょう。
Они не выглядили яркими.
Они по внешности были неярки.
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выгляделиのタイプミスがあります。「派手には見えなかった」というのがぱっとしないと同義とは言えないと思います。
Внешностью они не выделялись
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お答えは外見では目立たなかったですから、まあ近いかもしれません。