2014年05月29日

●続和文解釈入門第462回

時間に余裕が出たので、1日待たずに前回の出題についてコメントできた。

『三訂和文露訳入門』5-1-1項の促し(不完了体命令形)という用法は、動作の有無が不明であり、一見6-2-1-1項の義務(完了体不定形)の用法に似ているし、6-1-1項の切迫という用法は義務(不完了体不定形)と同じようにも見える。だいたい完了体の例示的用法というのは、動作が起こるかもしれないし、起こらないかもしれないという事で動作の有無が不明である。それでは同じく動作の有無が不明なのにもかかわらず、完了体と不完了体の使い分けがあるのはどうしてだろう?これは完了体の義務は話し手の観点からみた主観的義務であり、不完了体の促し、義務や切迫というのは、聞き手の気持ちを忖度した(ある意味客観的というか、状況や文脈に則した)動作だからである。

出題)「女生徒達には頭の下に教科書を置くと暗記できるという縁起かつぎがあった」をロシア語にせよ。

Posted by SATOH at 2014年05月29日 05:59
コメント

Среди учениц было
такое суеверие, что
они могут запомнить
наизусть если
кладешь учебники на
голову.
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на головуだと頭の上にとなります。それとある条件下では、動作が起こるのですから、例示的用法となるはずで、могутやкладёшьというように不完了体を使うのはおかしいということになります。私の答えは、У воспитанниц была примета: если учебник положить под голову, то лучше его выучишь.
験担ぎとも訳せる。
ちなみにсреди (средь) とмеждуは同質のものの間にという意味であり、同義語ですが、среди (средь)は同質の場所というニュアンスがあります。

Posted by ブーチャン at 2014年05月29日 06:44

Ученицы были суеверны и они думали,что помещение учебника под головой позволяет его запоминание.
規則的反復と考え、нвとしました。 よろしくお願いします。
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すべてに対してゲン担ぎをするというのであれば、規則的反復でしょうが、ゲン担ぎ自体、ある特定のものに対してでしょう。そうなると反復は反復でも偶発的反復となり、完了体の領域です。反復については、主観的なもの(ゲン担ぎなどもそうです)は完了体を、そうでないものは不完了体をという見分け方もあります。

Posted by Anonymous at 2014年05月29日 21:48

Среди ученицей была такая примета — положи учебник под голову, и ты его выучишь.
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正解です。

Posted by Женя at 2014年05月29日 23:28

Среди школьниц была такая магия, которая позволяет им выучить наизусть всё, что в учебниках, если положить их под головой.
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магияは魔術ですから違います。方向を示しているのでположить под головуとなります。позволяетと不完了体を用いたことが問題です。この動詞を抜いて文を作ればましになります。

Posted by ゴ at 2014年05月29日 23:56
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