2014年03月28日

●続和文解釈入門第402回

「~によって」と手段を示す語句には、путём + 生格やпосредством + 生格が用いられるが、ともに一般的に動詞派生型の名詞(動名詞)が接続する。物や人が対象であればпри помощи (с помощью) + 生格だが、『ロシア文学鑑賞ハンドブック』(中沢敦夫、群像社、2008年)の298ページにс помощьюとпри помощиの例が挙げており、後者は人間の場合にのみ用いられる表現とある。しかし、難語辞典Словарь трудностей русского языка, Русский язык, 1981には、両者の意味は一致するとあり、Дверь открывается и закрывается при помощи сжатого газа.(ドアは圧縮ガスにより開閉する)という例が挙げられているし、最新のアカデミー版露露辞典にも並べて載っていて、意味の違いには触れられていない。現代語では用例に特に違いはないと思われる。

 同じようなことはпринадлежать + 与格やпринадлежать к + 与格にも言える。私が学生の頃は前者は所有を示し、後者は「~の一つである」という意味の違いがあると教えられたが、最新のアカデミー版露露辞典を見る限り、特に違いはないようである。

出題)「先のとがった屋根が何キロも先から見えた」をロシア語にせよ。

Posted by SATOH at 2014年03月28日 05:05
コメント

Шпиль виднелся издалека, за несколько километров от него. よろしくお願いします。
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шпильというのは尖塔ですから屋根がないかもしれません。несколько = некоторое, неопределённое, небольшое количествоですが、新明解によれば出題の何キロの何(=幾=多く)ですから、違います。私の答えは、Видно островерхие крыши было за многие километры.

Posted by yama at 2014年03月28日 06:16

Остроконечная
крыша была видна
издалека за несколько километров отсюда.
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несколькоは違うでしょう。それとотсюдаは出題にはありませんし、くどい感じがします。

Posted by ブーチャン at 2014年03月28日 08:06

Остроконечная крыша была видна в километрах издалека.
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構文自体は問題ないのですが、単位を複数形にするだけでは、不定の意味は出せるでしょうが、必ずしも多数の意味は出せないと思います。

Posted by ゴ at 2014年03月28日 22:43

よろしくお願いします。

Остроконечная крыша была видна даже на несколько километров издалека.
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前にも書いたと思いますが、наを使いたければ順序数詞を、個数詞ならвを使うべきです。несколькоでは多数の意味を出せません。何キロも「何キロか行く」など文脈次第では多数の意味がなくなることはありえますが、「何キロも」では明らかに多数の意味です。

Posted by Женя at 2014年03月29日 00:45
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