2014年03月19日

●続和文解釈入門第393回

『農奴解放から革命前のインテリの日常生活Повседневная жизнь русской интеллигенции от эпохи великих реформ до серебрянного века』Экштут, Молодая гвардия, 2012という本を読んだが、その中でギムナジウムではラテン語やギリシャ語が必須科目であり、ギムナジウムを卒業さえすれば無試験で大学に入学できたとある。こういう古典語学重視のため、自然科学やフランス語、ドイツ語など外国語は実業学校で教えられるだけで、実業学校の卒業生が大学入学を目指すとしたら、ラテン語の試験を受ける必要があったという。その頃の古典語学は暗記ばかりで、いわば死語を学ぶわけで、体を壊したりや精神的に参った学生も多かったという。青春時代の一番頭の柔らかい時期に暗記を強要させられることほど、学びに対して嫌悪感を抱かせるものはない。現代では英語についても、暗記が中心になってはいないだろうか?英語の文法などもそれなりに面白いと思うし、それが和文英訳に大いに役立つと思うのだが。

 翻ってロシア語はというと、格変化や動詞の活用を暗記しなければならないのはやむを得ないとして、うまくなるには文章の丸暗記ばかりのようで、それが勉強のやる気を削ぐような気がしてならない。そうではなくて、文法こそが会話の上達する王道であり、早道であるということを教える方がよく理解する必要がある。文法を覚えるための例文としての暗記と、例文の機械的な丸暗記ではずいぶん違う。会話には体の使い分けができないと動詞が使いこなせないはずなのに、教える側でそれをよく理解していない人ばかりのように思われるのはおかしい話だ。つまりは教える側も通り一遍の会話の例文の丸暗記のみに終始しているように思われる。

出題)「彼はこのサッカークラブに所属している」をロシア語にせよ。

Posted by SATOH at 2014年03月19日 07:55
コメント

Он принадлежит к этому футбольному клубу.

よろしくお願いします。
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正解です。最新のアカデミー露露ではпринадлежать (к) + 与格とあり、кをつけなくても、「~の一員である」という意味になるようです。принадлежатьは所有のニュアンスが強いせいか、口語では、私の答えのように言うほうが多いかと思います。Он играет за этот футбоьный клуб.
выступает за клубを使うとスキー、スケート選手という感じがする。

Posted by yama at 2014年03月19日 20:44

Он принадлежит к этой футбольной команде.
Он вошёл в число футболистов этой команды.
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командаはチームですから、クラブとは違います。вошёлだと「入った」という意味のアオリスト的用法か、結果の存続かは文脈によりますから、それよりはвходитと状態の動詞を使ったほうがよいと思います。状態の動詞かどうかは、露露辞典のвходитьの語義をみて、アカデミー露露であれば、4番目にстановиться, являться составной частью чего-либо; быть включёнными куда-либоとあり、становитьсяは加入するという動作を示していますが、являтьсяやбытьがあるので、状態の動詞にもなることが分かります。状態の動詞かどうかは露和では分かりませんが、露露では分かりますし、4巻本の露露ではпонять/понимать完了体と不完了体を別々に表示し、語義に違いがあるものを明確にしているものもあります。

Posted by ゴ at 2014年03月20日 00:09

よろしくお願いします。

Он принадлежит к этому футбольному клубу.
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正解ですが、会話ではあまりこうは言わないでしょう。サッカー選手は1年や2年で他のクラブに移る場合も多いからです。

Posted by Женя at 2014年03月20日 00:17
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