2014年02月15日
●続和文解釈入門第367回
NHKで2014年1月に2週にわたって放送されたプレミアム超常現象паранормальные явленияという番組で、超常現象を科学的に解明しようという取り組みについて紹介していたが、その中で心霊現象спирические явленияや生まれ変わりреинкарнацияは宇宙全体の意識とのつながり、テレパシーтелепатияは量子もつれквантовая запутанность, quantum entanglementに関係しているという。量子もつれというのは複数の物理系の間の距離に依存しない非局所的な相関現象のことで、極微の世界では粒子が波の性質を持ったり、波が粒子の性質を持つという、日常ではなかなか実感することのできないという大きな特徴があり、距離に関係なく(非局所的に)相手の状態を決定することができる(相関がある)ということらしい。予知能力ясновидениеは人間の生存能力выживаемостьに関係あると考える科学者がいることが紹介されたいた。これは危機察知能力のことで、私はこれに時間も関係する四次元空間も関係があるのではないかと思っている。
またこの番組では幽霊が近づくと感じると言われる寒気холодокは恐怖が人の体温を下げ、それによって敵に見つかりにくくすることからかもしれないという説を紹介していた。幽霊привидениеについてもコリン・ウィルソンは写真のように何かの念が磁気などの影響で、その場に強い思いが残って、写真のように念写されたものではないかと言っているが、個人的にはそういう見解を支持したい。だから、幽霊は同じ動作をするのだというのがウィルソンの説である。
出題)「ボタンを押したが、爆発は起こらなかった」をロシア語にせよ。
Я нажал кнопку. но
взрыв не произошёл.
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一度ボタンを押したが、爆発は起こらなかったということで、Ноと大文字にするということを除けば(タイプミスでしょうが)文法的には問題ないように見えます。「存在しない」という動作を示しているので、主語は生格にした方がロシア語としては自然ですし、何か動作をして、その結果起こる(起こらない)という場合は、взрыва не последовало.とした方がロシア語的だと思います。これは順次的用法を利用したものですが、いくつかのボタンを押したが、それでも爆発は起こらないという場合は、Я нажимал на кнопки. Взрыва нет. <быть動詞は主語が三人称の時に「起こる」という意味があり、この場合は「起こらなかった」という意味の結果の存続である。нажималと不完了体過去形が来ているのは、いくつかのボタンを押すという反復の動作を示している>。『三訂和文露訳入門』3-1-6-2項参照。
Нажали кнопку,но не взорвалось.
よろしくお願いします。
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順次的用法を使ったのですね。ただвзорватьсяには無人称動詞としての用法はなかったと思います。つまりничего、детонаторとかбомбаの主語が必要です。それとнажатьはそのまま補語にお答えのように対格を取ってもいいのですが、на + 対格する方が多いように感じます。
Я нажал на кнопку, но ничего не взрывалось.
二つ目の動詞は否定でもありнесов。
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最初に完了体過去形が来て、その後不完了体が来る場合ありますが、その場合の不完了体は対応する完了体のないものか、期間や継続を示すものが普通です。この場合は、動作が次々と起こっているのですから順次的用法で、二つとも完了体を使うべきだと思います。動作の否定は不完了体が多いのですが、否定の強調などは完了体ですし、взорватьсяのような瞬間動作動詞は反復以外では、出題のような具体的動作では不完了体は使いにくいだろうと思います。最初の文がなければ、「爆発は起こらなかった」という、動作の有無の確認だけなら不完了体過去形のままでよいと思います。