2014年01月30日

●続和文解釈入門第351回

シュチールリッツМакс Отто фон Штирлицというのはアネクドートでもよく耳にするが、本来は『Семнадцать мгновений весны(春の17の瞬間)』という1969年に出たЮлиан Семёновのスパイ小説(シリーズ第2作)の主人公で、映画化され有名になった。最近シュチールリッツもの14冊のうち4冊を読んでみて、シュチールリッツに関して、拙著『ロシア小話アネクドート』(ブックレット、東洋書店、2004年)に少し書いたが、新事実もあるので補足しておく。小説のシュチールリッツはドイツ系ロシア人で1920年代からジェルジンスキー(ЧК)の下で働いていた虚構の人物。本名はВсеволод Александрович Владимировで、後にМаксим Максимович Исаевに改名した。父はロシア文学の教授であり、レーニンを知っているが、メンシェヴィキーだったという設定であり、1922年ごろ極東でゲリラに赤軍人民委員と共に処刑される。シュチールリッツは1945年のとき45歳という年齢設定である。ナチの対外諜報部の長であるワルター・シェーレンベルグの部下であり、階級は大佐。息子はАлександр максимович Исаевで1923年生まれ、1940年モスクワ大学物理学部入学。1941年前線へ志願。1944年ドイツ占領下のポーランドのクラコフに潜入。シリーズ第1作で作戦中にシュチールリッツと出会うことになる。妻はАлександра Николаевна Гаврилинаでシュチールリッツがウラジオを離れてから23年会っておらず、文通もなく、息子があることを彼は知らなかった。『Семнадцать мгновений весны(春の17の瞬間)』はマリーナ・リョッカというハンガリー系のドイツの女優兼歌手の歌に由来する。1945年の戦争の17日間を指しているという。

出題)「私はこれについて考えないようにした」をロシア語にせよ。

Posted by SATOH at 2014年01月30日 06:42
コメント

Я старался не думать об этом.
よろしくお願いします。
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正解ですが、出題は短文ですからいろいろ解釈があり得ます。反復ととらえたわけですね。そうではなく、具体的な1回の動作とすると、私の答えとなります。Я заставил себя не думать об этом.
<無理やり、意識的に>

Posted by yama at 2014年01月30日 07:08

Я решил не думать
об этом.
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正解です。ただрешить = после размышления, обдумывания прийти к какому-либо выводу, заключению относительно чего-либоということなので、よく考えてというニュアンスとなります。

Posted by ブーチャン at 2014年01月30日 08:56

Я решил, что об этом не буду думать.
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正解です。ただ主語が従属節と主節が同じなら、不定形を使うほうが自然だとは思いますが。

Posted by ゴ at 2014年01月30日 23:44
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