2014年01月02日
●続和文解釈入門第324回
『三訂和文露訳入門』3-1-8項に下記追記願う。
過去から現在に至る動作の否定には、不完了体過去形の動作の無の確認を用いるべきである。動作の無の確認においては大過去(過去完了)、つまりある過去の一点から別の過去の一点まで動作がなかったことを示す他に、過去から現在に至るまでの動作がなかったことを示す事ができるからである。つまり過去から現在に至る動作の否定は、3-1-7-2項の経験の否定と同じである。
(彼は火曜から電話して来ないのかい?)Он не звонил со вторника? <現在に至るまで動作がない、なかったことを示す>
(家賃をもう2カ月溜めている。そこに行くのが怖い)А за квартиру я уже два месяца не платил. Боюсь туда идти.
забыть忘れる、потерять失う、разбить割る、сломать壊す、убить殺す、ударить殴る、уронитьなくす、などの瞬間動作動詞(瞬時の移行・変化を示す動詞)の不完了体は過程を示す事ができないが、このような動詞を除き、過程や状態を示す不完了体動詞現在形の否定で、過去から現在に至るまでの動作の否定を示す事ができる。この場合今現在その動作がないことに話し手の関心が向いている。
(コンピューターが昨日から動かない)Компьютер не работает со вчерашнего дня.
出題)「(私は)もう寝ていましたが、それはお気になさらないように」をロシア語にせよ。
Я уже спал, но не
принимайте это к
сердцу.
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最初のところはいいのですが、しかし以降の訳は「それを真剣に取らないでください」となりますkら、違います。私の答えは、Я уже спал, но пусть это не тревожит вас.
спалと不完了体の過去を使うことで、現在において動作の結果が存続していないという動作の無効が表現できる。もっともспатьには対応の完了体がないから、体の使い分けに悩むということがないかもしれないが。
(お題)
(私は)もう寝ていましたが、それはお気になさらないように
(コーシカ訳)
1) Я уже лег(ла), но о чем не беспокойся.
2) Хотя я уже лег(ла), о чем не беспокойся.
лег(ла) はアオリストの完了体過去
не беспокойся と不完了体なのはо чем に力点があったり不必要だったりするため
と考えます。
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過去の時制で、そのままでは、カッコでもくくらない限り、命令形は使えません。それは日本語でも同じです。そうなると完了体過去形で、唯一現在の時制と関わりがあるのは、結果の存続です。ですから、お答えは結果の存続と理解されると思います。そうなると、「横になった(横になっている)」が、それは気になさらないでというふうになり、非常におかしい文です。仮にベッドで寝た(寝た状態のままである)が、それは気になさらないでくださいということで、これも文脈次第でしょう。ちなみに、寝るはлечь спатьです。
Я уже спал, но с этим ничего не страшнего.
несовです。アホ質問すみませんでした。
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惜しい。страшногоです。