2013年12月24日

●続和文解釈入門第315回

ロヴィンスキーの『ロシア民衆版画』の中に、ロシア正教における聖人やイコンが何除けになるのか書いてあるのを見つけた。これなどは一神教にも、我が国のお寺や神社のお守りのような多神教的要素があることを示している。

奇跡を起こす人ニコライНиколай Чудотворец(水難)、聖殉難者アンチーピーСвященномученик Антипий(歯痛)、カザンの聖母Казанская Богородица(眼病)、先駆者ヨハネИоанн Предтеча(頭痛)、大殉難者ワルワーラВеликомученица Варвара(突然死)、大殉難者エカチェリーナВеликомученица Екатерина(難産)、チフヴィンの聖母Тихвинская Богородица(病気、癇の虫)、大殉難者ニキータВеликомцченик Никита(病気、癇の虫)、預言者イリヤーИлья Пророк(干ばつ)、燃えているのに燃え尽きない柴Неопалимая Купина(火事)、大殉難者エゴーリーВеликомученик Егорий(家畜の害獣よけ)、フロールとラーヴルФлор и Лавр(馬の斃死)、聖シクシーニー、聖フォチーニーと大天使ミカエルが描かれたスーズダリのイコンСуздальские иконы с избражением св. Сиксиния, св. Фотинии и архангела Михаила(歯痛と熱病)

出題)「お前にはずいぶん貸しができた」をロシア語にせよ。

Posted by SATOH at 2013年12月24日 08:34
コメント

(1) Ты должен мне
очень много.

(2) С тебя мне следует
очень много.
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(1)は正解ですが、(2)はследовать = причитатьсяということで、代金を支払うべきだという意味なので違うと思います。私の答えは、貸しは相手のために何かしてやること、恩恵ということですから、
Я сделал тебе большое одолжение.
Ты сделала мне большое одолжение.(あなたには借りがあるわ)
Я твой должник.(お前には借りがある)

Posted by ブーチャン at 2013年12月24日 08:45

(3) Ты у меня в больших
долгах.
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これだと借金になるので、в долгуと単数にした方がよいと思います。

Posted by ブーチャン at 2013年12月24日 09:01

(お題)
お前にはずいぶん貸しができた。
(コーシカ訳)
1) Ты взял(а) много у меня в долг.
2) Ты стал(а) обязанным (обязанной) мне многим.

結果の現存の完了体過去です。1) は文字通りの借金になりそうなので2) も投稿します。
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1)はおっしゃるように金を借りたという感じです。2)は正解です。

Posted by コーシカ at 2013年12月24日 20:33

Я попал у тебя в большом долгу.
Мне надо будет переживать большой долг перед тобой.
попалで「できた」の感じ。
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попастьは動作を示すのですからв + 対格となるはずですし、語結合から考えて、попастьは取るべきです。бытьのような状態の動詞でも結果の存続が文脈によっては示すことができますから、無理にоказатьсяなどを使う必要はありません。例えば、Я дома.は「私は家にいる」という意味が基本ですが、「ただいま」とか、「故郷に戻った」という結果の存続の意味にも使えます。
 переживатьは「ある感情を味わう」という意味ですが、基本的に「つらい思い、不幸」ということで、二つ目の文も違うと思います。

Posted by ゴ at 2013年12月24日 22:55

Ты теперь в большом долгу передо мной.
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正解です。

Posted by Ml at 2013年12月25日 03:41

「借り」つながりで「返す」を考えてみます:
воздавать / отплачивать чем за одолжение
彼は有能な助言者として仕えることで王の恩に報いた。
Он служил талантливым советником
и тем самым воздал за одолжение царю.
служил は長期に亘る事柄なので仮に他の動詞を使う場合でも不完了体過去
воздал は恩を返した行為を一括で考えてアオリストの完了体過去です。

(食堂の主人が食い逃げ現行犯に)
金が無いなら体で払え。皿を洗ってもらう。
Плати своим телом, хотя у тебя нет денег. Обмой тарелки.
плати は支払いは当然なので促し?の不完了体命令
次をобмой を完了体命令にしているのは具体的な仕事内容を伝えるためです。
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служить + 造格は「~となる」という意味です。воздатьも雅語であり、отблагодаритьぐらいでしょう。хотя иだと、お金はないけれどもとなり、おかしいと思います。ここは「お金がないので」でしょう。「金がないなら体で払え」で不完了体を使いたいのなら、「金がないときは(一般的に)体で払ってもらう(ことになっている)」とするなら、まだ分かります。「体で払う」というのは誤解を招きやすい表現なので、「働いて返してもらう」のほうがよいと思いますが。

Posted by コーシカ at 2013年12月25日 21:42

コメントありがとうございます。手直しします:
彼は有能な助言者として仕えることで王の恩に報いた。
Он как талантливый советником служил царю
и тем самым отблагодарил за одолжение.
金が無いなら食った分は働いて返せ。
Если у тебя нет денег, то заплати своим трудом за то, что ты съел(а).
「体で払う」はロシア語でもやはりそういう意味になるのですね…
食事代を支払ってもらうのは食堂の主人にとっては当然 → 不完了体命令と考えたのですが
完了体の方が好いというのは
無銭飲食で食い逃げ = 特殊な条件 → 例示の完了体命令、ということでしょうか。
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「として」という意味のкакはその名詞の格に合わせますから、この場合は主格となります。ですからталантливый советникとすべきです。あるいはв качестве + 生格を使うべきです。「~のような」という意味なら「, как + 主格(補語の場合対格が来る場合もある)」です。原求作先生の『ロシア文法の要点』(水声社)85ページ参照ください。
無銭飲食は特殊な例だと思いますが、ただそれは話し手がどう感じるかによります。無銭飲食が日常化しているなら、不完了体を用いてもおかしくはありません。(金がないなら)「その場合は」というような、具体的な1回の動作には完了体を用いるのが自然です。私なら
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Posted by コーシカ at 2013年12月27日 21:54

語尾を造格のままにしておりました。いかんいかん。
「…として」の訳例、体のニュアンスの違いについてもコメントありがとうございました。

Posted by コーシカ at 2013年12月30日 19:42
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