2013年12月17日

●続和文解釈入門第308回

ロシアの民話は大概Жил-был в некотор государстве(昔々あるところに)で始まるが、
この終わり方が蛙姫Царевна-лягушкаのように、
Сладким потчуя вином, 甘露(酒)を口に
Много счастия желали, 幸多かれと
А они друг друга стали 二人は
Пуще прежнего любить 前にもまして慈しみ合って
И в большом согласии жить. 和合のうちに暮らすようになったとさ
というような、めでたし、めでたしならともかく、На пиру был, мёд-пиво пил, по усам текло, а в рот не попало.(その宴会に自分も出たし、蜜酒も飲み、口髭を伝ったが、口には入らなかった)と終わるのが多く、何か不自然だなと思っていた。これについては、「物語は終わった。物語の酔いを覚ませよ、皆の衆。自分もあなた方も本当のところは酔っていないのだろうけど」ということで、作者は読者に対して物語について(この喩え話に関して)よく考えて、まじめに対処しなさいという作者のメッセージであると『ロシアの民衆版画Русские народные картинки』Ровинский, Тропа Троянова, 2002にある。

出題)「国内各地の気候条件の差を考慮しなければならない」をロシア語にせよ。

Posted by SATOH at 2013年12月17日 08:18
コメント

Нужно учитывать
разницу климатических
условий разных мест
страны.
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正解は正解ですが、このように生格だけを続けるのは、日本語で「の」を続けるのと同様であり、ひと工夫必要です。私の答えは、Необходимо делать различие между климатическими условиями в разных районах страны.

Posted by ブーチャン at 2013年12月17日 08:32

Надо учесть разницы климатических условий в каждом районе страны.
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учестьと完了体不定形を使っているのは、具体的な1回の行為ということになりますが、そうなるとкаждыйとは相性が悪いように思います。各地はそれぞれの土地、ここかしこということですが、ロシア語でкаждый районというと、любой (всякий) районということですから、極端に言えば、新宿と四谷などもそうなるわけです。ところが日本各地と言えば、少なくとも都道府県単位で考えるわけで、気候風土の異なる場所ということでしょうから、違うと思います。

Posted by ゴ at 2013年12月17日 22:34

Нужно учесть разницу в климатических условиях в разных частях страны.
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間違いだとは言いませんが、учестьと完了体不定形を使っているので、具体的な1回の行為です。そうなると、разные という形容詞の意味から判断してかなり不自然な感じがします。ここは反復の意味の不完了体不定形の方が自然のように思います。

Posted by Ml at 2013年12月18日 03:58

Надо обдумать о разнице в условиях климата между разными городами в стране.

よろしくお願いします。
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お答えも完了体不定形を使っているのがразныеという形容詞との関係でどうかなという気がするのと、разные городаだと各都市ですから、各地というのとは意味が狭すぎるように思います。ロシア語は冠詞がないので、условия климатаとすると、その気候の諸条件という風にとらえられるかもしれません。そのためか語結合的には形容詞を使ってклиматические условияとするようです。こうすれば(一般的に)気候というものの諸条件という風になり、誤解が少ないからだと思います。語結合辞典にклиматという単語がありますが、условия климатаという語結合ありません。

Posted by yamaguchi at 2013年12月18日 06:33

(お題)
国内各地の気候条件の差を考慮しなければならない
(コーシカ訳)
Нужно учесть различия климатических условиях в каждом районе страны.

нужно という叙想語の直後ですので動詞учесть は完了体不定形です。
условия は気象などの条件というときには複数が普通のようです:
色々な内容がありうるためと思われます。
「(各)地」をрайон としたのは、気象の現象が見られるのは点ではなく
ある程度の広さを持った地域においてであろう、と判断したためです。
さて、正解は
うぉ
различие между кем-чем という語結合なのですね。しかも不可算名詞やん…
>反復の意味の不完了体不定形の方が自然のように思います
確かに気象は繰り返し起こる事柄ですものね。
語義が体を選ぶということを見落としておりました…
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いくつか間違いがありますので、指摘しておきます。различиеは可算名詞です。различие + 生格(в + 前置格)という語結合もあります。この意味ではразницаと同義語です。違いはразницаは数学用語の差ト意味でも使えます。нужноは叙想語ですから完了体不定形を取るのが自然ですが、例外は反復と促しの用法です。おっしゃるように語義(文脈)が体を選ぶのです。

Posted by コーシカ at 2013年12月18日 23:42
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