2013年11月15日
●続和文解釈入門第276回
完了体の本質は動作や出来事の全一性を示すということであり、不完了体は動作の名指し(動作の有無の確認)であり、無標性немаркированностьであるということは、ヤコプソーン先生、フォーサイス先生などが多くの体の研究者が説くところである。これは特徴がないことが特徴であるとか、目立たないことで目立つというのと同じである。露文解釈をする場合はこれでよいのだろうが、会話で和文露訳をする場合の、特徴がないことが特徴であるでは体の使い分けの目印がないことになり、どうすればよいのだろうか?完了体かどうか、つまり動作の全一性だけで、完了体か不完了体かどちらを使えばよいか分かるのだろうか?Садитесь.(おかけ下さい)やВы уже обедали?(もう昼ごはんはお済みですか?)は不完了体だが、動作の全一性を示していることに変わりはない。これを例外と片づけるには、このような用法の不完了体の使用例が非常に多いので無理であろう。そこで、ロシア語会話で体の使い分けをするときには、時間軸の不動の一点をイメージすれば完了体、そうでなければ不完了体ということを考えたわけである。
出題)「2軒先に彼の娘が住んでいる」をロシア語にせよ。
Перед двумя домами
жвет его дочь.
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お答えだと、2軒の家の玄関の前ということになってしまいます。жветはживётのタイプミスでしょう。私の答えは、Через два дома живёт его дочь.
同様に、(5キロぐらい先に岩壁が見つかった)Километров через пять нашли скалу.
(お題)
2軒先に彼の娘が住んでいる
(コーシカ訳)
Через две квартиры живет его дочь.
研究社でчерезを引くとそのものズバリがありました:
Он живет через два дома. 彼はこの2軒先に住んでいる
(2604頁)
とはいえ数詞の復習をしたかったのでквартираにて投稿します。
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正解ですが、квартираはマンションやアパートの中の住まいを指しますので、通りで2軒先という場合は使えません。
Его дочь живёт во втором доме дальше.
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これだと2軒目ということになりませんか?отсюдаを入れたほうがいいかもしれません。
Через два дома его дочь живет.
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正解です。