2013年11月13日

●続和文解釈入門第274回

自分が最初にロシア語を大学で習った頃の学習法を考えると、あのときに、動作の否定や体の使い分けをちゃんと勉強できていたら、語彙を別にすれば、今のレベルには勉強を始めて10年以内に到達できたと思うととても残念である。しかし、そのころはそのような参考書はなかったし、そのような参考書全部がそろうのは90年代初めだったということを考えても、知る機会がなかったのは非常に悔しい思いがする。ラスードヴァ先生やその解説書である磯谷孝先生の参考書の本だけを頼りに体の勉強し、後は自分で例文を集めていたぐらいで、丸暗記したその例文を今見てみると、長いことどうしてこのような体を使うのだろうと思っていた疑問(だから丸暗記したのだが)が全て氷解した今思うのは、Лучше поздно, чем ничего.(遅くともないよりはまし)ということである。

出題)「電話を待っているのです。オムスクから電話があるはずなのです」をロシア語にせよ。

Posted by SATOH at 2013年11月13日 08:06
コメント

Я жду звонка.
Телефон должен быть
из Омска.
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телефонには電話機、電話暗号、通信手段の形態としての電話という意味だけで、電話の呼び出しという意味はありません。звонокを使ったので、繰り返しを避けようとしたのでしょう。動詞を使えばよかったのです。私の答えは、Я жду телефонного звонка. Должны звонить из Омска.
二つ目の文では電話が来るというのは既知の情報であり、そのため二つ目の文の焦点は「オムスクから」となっているから不完了体不定形が来ている。これも不定法の動作の有無の確認で、我々非母語者には難しいと思われる。

Posted by ブーチャン at 2013年11月13日 10:24

(お題)
電話を待っているのです。オムスクから電話があるはずなのです
(コーシカ訳)
Я жду телефон. Мне должно позвонить из Омска.

ждуは現在の状態を指す不完了体現在、
должноは話し手の確信および「オムスクから」と具体的な内容にかかわるため
完了体позвонитьを取ります。
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телефонに電話の呼び出しという意味はありません。呼び出すのは人でしょうからдолжноというのはおかしいと思います。不定人称文にすべきです。一旦電話があるという情報が前の文で得られており、既知の情報となるので、次の文では文の焦点は動詞にはなく、不完了体不定形を使うべきです。

Posted by コーシカ at 2013年11月13日 20:03

Я жду звонка. Из Омска (ко мне) должен будет звонок.
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主語は省略されているだけで、特定の個人ということになっていますが、不定人称文を使うべきです。звонокの繰り返しについても避けるべきで、動詞を使うなどすべきです。

Posted by ゴ at 2013年11月13日 23:14

Я жду звонок. Мне должны позвонить из Омска.
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ждатьの補語は対象が特定の場合に対格を、不特定の場合に生格が用いられることは、ご存じだと思います。かかってくる電話をする人が特定の人で、特定の時間というのであれば別でしょうが、普通は人は特定かもしれませんが、時間は1秒単位で特定するというのはかなり無理があると思います。ご自身でもдолжныと不定人称文を使っている以上звонкаとすべきだと思います。体の使い分けには動詞は動詞だけを考えるのではなく、動作というイメージで考えます。звонокと名詞であっても、これは電話の呼び出しという意味の動名詞と同じですから、最初の文で「電話の呼び出しを待っている」とあるために、次の文で「電話がかかってくる」という動詞は、既知の情報になってしまうので不完了体不定形を使うのが自然ということになります。

Posted by Ml at 2013年11月14日 04:32

>あのときに、動作の否定や体の使い分けをちゃんと勉強できていたら、
>語彙を別にすれば、今のレベルには勉強を始めて10年以内に到達できた
>と思うととても残念
えっ、そんな早くに?! …と思いましたが、
『和文露訳入門』を拝読して、実際ここで試させていただいているおかげで
この1年だけでもかなり語感が鋭くなった、という実感があります。
あながち無理な話ではなさそうですね。

そうだ
NHKまいにちロシア語の応用編を担当されてはいかがですか:
「体で覚えるビジネス会話」か何か銘打って(持ち込み企画があるのかは知りませんが…)。
このところ各言語とも再放送が多く、あるいはNHKもネタ不足で困っておるのかもしれませんよ。

Posted by コーシカ at 2013年11月14日 23:47
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