2013年11月03日
●続和文解釈入門第265回
знатьを結果存続兼評価型動詞にしたが、結果存続はともかく評価の意味はないという結論に達したので、знатьを結果存続評価型動詞から外す事にした。знатьに対応の完了体がないというのも大きな理由である。それゆえ『新訂和文露訳入門』に下記を追加する。
3-1-6-2 状態の動詞と結果の存続
この用法は被動形動詞過去の現在の時制における結果の存続の用法に意味的に非常に近い。それは次の二つの文のзапрещеноとзапрещаетсяが同義であることからも分かる。
(禁止されているもの以外はすべて許可される)Всё разрешено, за исключением того , что запрещено.
(室内のたき火厳禁)Разведение открытого огня в помещении строго запрещается.
この二つの違いは、被動形動詞過去の現在の時制の用法が動作の終了したのが、過去、ないしはたった今ということだが、不完了体動詞現在形には状態の意味であり、たった今終了したという意味はない。この動詞には遂行動詞の意味もある。
状態の動詞がуже(すでに)との組み合わせで結果の存続を意味することがある。
(このような装置が何台御社ではすでに運転しているのですか?)Сколько таких установок вами уже эксплуатируется?
(「ママ、もう起きてるよ、起きてるってば、ママ」と言って、また寝入ってしまった)И говорил "Мам, я уже встаю, встаю, мам!" и засыпал опять.
(息子はもう独り立ちしている)Сын уже на ногах. <「息子はすでに歩けるようになっている」とも訳せる>
ужеがなくとも、それが含意されていれば、знатьのような状態や反復の動詞にも、быть осведомлённым(知らされている)という、次のような動作の起点が明確な結果存続の用法がある。
(当直の報告からどうなったかは聞いている)Из донесения дежурного я знаю, как обернулось дело.
出題)「仕事が終わったと思いこんだ」をロシア語にせよ。
(お題)
仕事が終わったと思いこんだ
(コーシカ訳)
1) Я принял(а) за окончание работы.
2) Я принял(а) за то, что работа кончилась.
遂行動詞かと思いましたが、(おそらくは)1人称で過去のおはなしのようですから
完了体過去による結果の現存を使ってみます。
どっちがより口語的かわかりませんので2つ投稿してみます(日本語に近そうなのは後者かな)。
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принять + 対格за + 対格 = считать + 対格+ 造格ですから、最初の対格がないのが問題です。私の答えは、Решил, что работа кончена.
Я твердо поверил, что
работа уже закончена.
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決めつけるというのは断定するということですが、решить = после размышления, обдумывания приходить к какому-либо выводу, заключению, к необходимости каких-либо действия(思いこむ)であり、поверить = принять что-либо за истину, полагая существующим в действительности (どちらがよいかを考えることなしに一方的に)現実に存在すると考え、真実とみなす、信じるというのとは違うように思います。
Я решил, что работа кончена.
やっぱりсовにしました。
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正解です。