2013年10月19日
●続和文解釈入門第249回
日本語の手には腕、手首、手のひら、手の指という意味があり、ロシア語のрукаは腕の関節から指の先までという意味がある。しかし、腕と手の区別が前置詞で分かることがある。
(彼らを腕を組んで散歩した)Они прогливаются под руку.
(彼を両脇で支えた)Его поддерживали под руки.
(私はイーンカの手を取った)Я взял Инку за руку.
他にも、в руке, в рукахなら「手(のひら)に」だし、на руке, на рукахなら「腕に」という意味になる。
с карандашом в руках(手には鉛筆をもって)、В правой руке держит скипетр.(右手に笏杖を持っている)
На руках она держит котёнка.(彼女は腕に子猫を抱えている)
щупая пульс на руке(手〔腕<実際は手首>〕の脈をとりながら)
出題)「誰が走るのが早いの?」をロシア語にせよ。
Кто быстрее бежит ?
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お答えは定動詞を使っていますから、「誰が速く走っているの?」という過程の用法となります。私の答えは、Кто бегает быстрее?
能力ということで不定動詞が使える。
(お題)
誰が走るのが早いの?
(コーシカ訳)
Кто (из вас / нас) быстро бегают?
不定動詞で能力を表す方法が使えると思います。
足の速い人がいるかどうか不明ですので不定の複数を使っております。
裏を取るため辞書を見ますと
Кто бегает более быстрее всех? だれが一番足が速いか。
(研究社、69頁、бегать)
という例文がありました。こちらは一番早い一人を尋ねているため
3人称単数のбегаетにて尋ねていると考えます。
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動詞はその通りですが、ктоは常に男性の単数であり、複数となることはありません。何人か人がいて、かけっこしたら、あるいはしなくても、足の速さの優劣あるはずですし、答えが出るかどうかはともかく、少なくともそういう質問は可能です。足の速さを早いか遅いかという絶対的なものとお考えのようですが、厳密に考えれば、相対的です。まったく同じ足の速さの人を探すのは難しいでしょう。
Кто бежит быстрее?
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ブーチャンさんと同じですね。