2013年10月17日

●続和文解釈入門第247回

2013年の6月末に『新訂和文露訳入門』を上梓したが、このコーナでの投稿をチェックするうちに、反復の命令、動作の否定、志向や切迫感、不定法の項目の説明に不備や不満があったのと、通訳やガイドをする上でより実践的に、どの状況語ならこの用法の体を使うというような、体の使い分けの目安を付け加えたり、もっと分かりやすい例文に差し替えたりした方がよいのではと考えるようになった。また新訂版以降今日までこのコーナーの本文に書いた文法に関する雑文を次の版に反映させたいという気持ちもあり、変更したり、削除したり、書き加えていったら、463ページになってしまった。3ヵ月半で70ページくらい増えた勘定になる。今のところ本質的に訂正しなければならないようなところはないので、三訂版を出すかどうかは分からないが、体もやればやるほど、きりがないなという気はする。

 最近インターネットで1部(1冊)からでも製本してくれるところを見つけたので、三訂版463ページを20部くらい製本で出すとして、その見積もりを頼んだら、1部(1冊)3千円くらいかかる上、送料を考えると、3,500円ぐらいになってしまうという。初版ではないので、買ってくれそうな人を10人や20人見つけられる可能性もなく、現状では無理のようなのであきらめた。それに新訂版を出して以降の新しい知見については、まとまりがないとはいえ、その都度このコーナーの本文で発表していることもあり、電子書籍で三訂版を出す意義があるのかもよく分からないので検討中である。

出題)「そのときもそれが分からなかったし、今に至るも理解できないわ」をロシア語にせよ。

Posted by SATOH at 2013年10月17日 07:47
コメント

И в тогдашнее время я не поняла этого, и даже сейчас же я
понятия не имею.
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お答えを見ますに、「そのときも」を時間軸の一点として、アオリスト的用法で動作が現在と関係ないか、関心がないことを示したかったのだと思います。ただ完了体過去形というのは、派生的に(文脈によっては)結果の現存という意味も持ち得ますから、現在と全く関係がないことを強調すべきです。そうなると仮定法を除けば、過去の時制でしか使えない不完了体過去形を選択した方が、よいように思います。これは動作の無効(動作の非存続改め)という用法です。その場合「そのとき」は時間軸の一点ではなく、ある程度の時間の広がり(その当時も)ということになります。私の答えは、Я и тогда этого не понимала, и до сих пор не поняла.

Posted by ブーチャン at 2013年10月17日 08:33

В то время я этого не поняла, и до сих пор ещё не могу понять.
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ブーチャンさんと同じ発想ですね。それと「そのときも」と「も」がついているのには、ブーチャンさんのように、強調の意味でиかなにかつけるべきだと思います。

Posted by ゴ at 2013年10月17日 23:50

(お題)
そのときもそれが分からなかったし、今に至るも理解できないわ
(コーシカ訳)
В то время я не поняла это и даже сейчас не понимаю.

понялаは「そのとき」という過去の明確な一点での状態を指すアオリスト
かつ「今に至る」結果の現存の意味を兼ねる完了体過去
понимаюは今現在理解できない状態を表す不完了体現在とそれぞれ考えます。
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発想は面白いと思いますが、出題のその時理解しなかったという動作と、今に至るまで分からないという動作は同じではありません。その時も分からなかった(これが一つの動作)ので、今に至るまでいろいろ考えたか、あるいはまったく考えなかったかは別にして、その当時と、その当時から現在に至る継続の二つ動作があることになります。そうなると、お答えの完了体過去形は現在に至る動作を示しており、さらに動作の状態を示すということになり、現在が重なってしまい、過去だけの動作がないことになります。

Posted by コーシカ at 2013年10月18日 00:21
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