2013年09月28日
●続和文解釈入門第228回
『新訂露文解釈入門』2-2-3項のбылоの用法と異なる用法を見つけたのでお知らせする。これは露和辞典には記載されていないが、最新版のアカデミー版露露には載っている。会話では使わないかもしれないが、ロシア文学を読む時など、露文解釈では役に立つ時もあろう。
この場合のбылоは一旦開始された行為の中止ではなく、被動形動詞過去ないしは能動形動詞過去との組み合わせで、動作や状態が一定の時間続いたという意味を示す。
(一旦止んだ雨が突如また降り出した)Прекратившийся было дождь вдруг снова полил.
出題)「何かあったら、俺のことは知らないということにしてくれ。いいな?」をロシア語にせよ。
(1)Если что-то
возникнет,
притворяйся, как
будто ты меня знаешь,
ладно ?
(2) При возникновении
чего-то неудобного,
веди себя как будто
ты меня не знаешь,
хорошо ?
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何度も書きましたが、что-тоというのは、何かは何かでも、話し手が名前を知らないか言いたくないかは別にして、何かが分かっているときです。漠然とした何かではありません。そのためчто-тоを未来の時制で使うことはあまりなく、使うとしたら、死、破滅とかそのようなことで、具体的な名称を挙げたくないときに使います。『新訂和文露訳入門』10-13項参照願います。(1)で完了体未来形を使うと、時間を示す語句がないのですから、すぐに動作が起こるというニュアンスになります。私の答えは、Если что - меня ты не знаешь. Понял?
в случае чегоでも「何かあったら」という意味になります。
Если что, тогда прошу себя вести, как будто ты не знаешь обо мне. Понятно?
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くどいような気もしますが、正解です。
(お題)
何かあったら、俺のことは知らないということにしてくれ。いいな。
(コーシカ訳)
1) Если что – мы с тобой не знакомы. Хорошо?
2) Если что – обратись ко мне как незнакомому.
この場合は必ずこうして!という具体的な命令ですので
2)では完了体命令を使っております。
さて、正解は
おぉ、やはりと言うべきでしょうか、簡単な構文で表せますね。