2013年09月11日

●続和文解釈入門第211回

видеть(会う)、слышать(知る)という意味では、未来の時制ではこれらの動詞は不完了体未来形を作れないので、完了体未来形を使うことになる。

(私は昨日彼に会った)Я видел его вчера.
(私は彼を昨日見かけた)Я увидел его вчера.
(彼が入って来ればすぐ私には彼が目に入る)Я увижу его, как только он войдёт.
(明日お会いします)Увижу вас завтра. <会うという意味の不定形はвидеть, увидетьを使う。Я рад видеть.(お会いしてうれしい)という挨拶表現ではвидетьのみ。>
(10日後ここに鉄道が通るという事を耳になさいますよ)Через десять дней вы услышите, что здесь пройдёт железная дорога.

 なぜかというと、これらの不完了体には語義に始発の意味がないからであり、идтиとпойтиの関係にも似ている。видетьとслышатьの基本的な意味は「見える」と「聞こえる」であり、「見るсмотреть」や「聴くслушать」ではない。語義上、不完了体未来形は反復を除いて作れないと思われる。共に命令形はなく、смотри(те)やслушай(те)で代用する。この違いについては『新訂和文露訳入門』10-8項参照のこと。

出題)「彼はまずい時にまずい場所に居合わせた」をロシア語にせよ。

Posted by SATOH at 2013年09月11日 06:10
コメント

Он оказался в
неловкое время и в
неудобном месте.
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正解です。私の答えは、Он оказался не в то время не в том месте.
「とんでもない時に、とんでもない場所に」でも同じ。
не тот (та, то, те) は「間違った、違う」という意味であり、その応用である。
характер не тот(そういう性格ではない)、Это не та запись. (その録音とは違う、その録音ではない)、Не та скорость.(速度が違う)、Федот, а не тот.〔(佐藤)は(佐藤)でもその(佐藤)が違う〕

Posted by ブーチャン at 2013年09月11日 06:53

(お題)
彼はまずい時にまずい場所に居合わせた
(コーシカ訳)
Он был в неудобное время и в неподходящем месте.

彼は既に居て、それはまずい時まずい場所だった、と捉えました。
「居合わせる」に当たる適当な動詞が思いつきませんのでбыл で。
この場合は
・完了体過去のアオリストを使いたいけれども対応するものがない
・「まずい」に力点がある
ためにбыл で代用、と考えました。

「まずい」を訳すに当たりнеподходящий を引いたところ
Он появился в самый неподходящий момент.
彼はよりによって一番まずい時に現れた。
という文がありました(研究社、1176頁)。
「居合わせる」の意味を出せる完了体動詞があれば
(知らんだけで有りそうやけどなぁ…)
過去形でアオリストにするのが最も良いと感じます。
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体の用法を理解しているのは結構なことです。оказатьсяという動詞を覚えておいてください。былは状態の動詞ですから、発話の前から「その場にいて」、発話の時点でも「いた」ということになり、アオリスト的用法(過去においての動作の出現)と、文脈によっては、結果の存続が表わせません。

Posted by コーシカ at 2013年09月11日 19:31

Он нашёлся в плохое
время и место.
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場所は前置格にすべきです。

Posted by ロン at 2013年09月11日 23:14

Он присутствовал на неудобном месте в неудобное время.
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присутствовалも状態の動詞ですから、コーシカさんと同じコメントとなります。

Posted by ゴ at 2013年09月11日 23:34
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