2013年08月24日

●続和文解釈入門第193回

「~したものだった(である)」を露訳するときに、まず頭に浮かぶのは過去の不規則な反復である、完了体未来形を使った例示的用法である(『新訂和文露訳入門』の2-2-5項参照)。しかも例示的用法であっても、過去の時制では動作が起こらなかったという可能性はない。また動作が頻繁であれば(規則的反復も含まれる)、不完了体過去形が用いられるが、過去形でのみ使われる多回体を使うという手もある。この動詞に含まれるのは、видывать(しばしば見る)、говаривать(しばしば話す)、едать(頻繁に食べる)、знавать(しばしば知る)、пивать(よく飲む)、сиживать(頻繁に座る)、слыхивать(よく聞く)、хаживать(よく歩き回る)、читывать(よく読む)である。
видать(よく見る)、слыхать(よく聞く)も多回体だが、видатьには現在形もあるし、不定形でも使われ、слыхатьは不定形でも使われる。

(彼は昔もよく飲んだものだったが、今や2週間酔いつぶれていた)Он и прежде пивал, но теперь пьянствовал без просыпу две недели.

出題)「水の硬度が高いということを踏まえての湯垢対策はどうですか?」をロシア語にせよ。

Posted by SATOH at 2013年08月24日 07:34
コメント

Как принимаются
меры в связи с
накоплением накипи
с учетом высокой
твердости воды ?
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岩石や金属の硬度はтвёрдостьですが、水のはжёсткостьです。私の答えは、Какие меры вы применяете для борьбы с накипью, учитывая высокие жёсткость воды?

Posted by ブーチャン at 2013年08月24日 07:52

Имея высокую жесткость воды, что будете делать с желтым налетом?
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「踏まえて」というのは、「考慮して」ということだと思います。с учётом + 生格とか、учитывая、если принять в соображение、имея в видуなども使えそうです。налётというのは、表面に形成された(沈殿した)薄い層を指します。налёт инея霜の層などといいますから、お答えは表面の黄色い層ということで、必ずしも湯垢とは限りません。湯垢の色も黄色とは限りません。

Posted by chijikpijik at 2013年08月24日 17:33

お、湯垢
最近投下したネタがこんなに早く活きるとは思いませんでした。
嬉しい?誤算です。

(お題)
水の硬度が高いということを踏まえての湯垢対策はどうですか
(コーシカ訳)
1) Какие меры Вы предпринимаете по накипи при учете высокой жесткости воды?
2) Как Вы справляетесь с накипью в тех условиях, что жесткость воды высока?

ん~、水に負けない堅い文
思いついた順に2つ投稿いたします。
現在講じている対策を尋ねていると考えて、不完了体現在を用いております。
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меры по + 与格という語結合はありますが、поの後には動名詞が来ます。по улучшеннию, по предотвращению, по уничтожению, по наведению порядкаなどで、名詞だけが来ても、意味が取れません。меры + 生格ですが、これも動名詞が来ます。
2)は正解です。

Posted by コーシカ@おでかけ中 at 2013年08月24日 22:40

危うくтвердость водыとやって×になるところでした。
念のためводаを引くとжёсткая в. 硬水とありました(研究社、225頁、вода)。
ついでなので重水も調べてみました:
あれは比重も若干重いから重水ゆうのんもあるけど
陽子と中性子が二つ重なって原子核になっとるから重水(素)なん違うんか、と。
英語と同様、比重を考慮した言い方でした。
тяжёлая вода 重水(研究社、2405頁、тяжёлый)
近くにтяжеловодный 重水の、という形容詞も見出し語になっており
тяжеловодный реактор 重水型原子炉という例も載っておりましたので
тяжёлая водаはちゃんとした言い方のようです。
では重水素は。まさかそのまま「重い水素」
…なんてことはもちろんなく
дейтерийというdeuteriumに準じた語でした(研究社、442頁)。

Posted by コーシカ@おでかけ中 at 2013年08月24日 22:42

Какие меры принимаете против грязей, учитывая, что в воде высокое содержание минерала?
ТРКИ初受験。東京往復も含め疲れました。
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мера против + 生格ですが、против нарушенияとするのが普通です。
ТРКИは受験したことがないのですが、露文だけの質問でしょうか?それとも和文露訳や露文和訳のようなものは出題されますか?もし出題されないのなら、ロシア語ガイドにはよいでしょうが、通訳になるための試験としては使えないことになります。

Posted by ゴ at 2013年08月25日 00:49

>ゴさん
東京でのТРКИ受験、おつかれさまでした。
たっぷり1日かけて文法、読解、作文、聴き取り、会話と
あれはなかなか食い応えのある試験ですね。
6年ほど前を最後にごぶさたしておりますが
最近はビジネス向けやらロシア国籍取得希望者向けやら、
露国側のロシア語検定もレパートリーが豊富になってきているようですね。

こちらは今からガイド試験です。さてどうなりますやら…

Posted by コーシカ@おでかけ中 at 2013年08月25日 07:30
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