2013年07月22日
●続和文解釈入門第160回
スターリンはグルジア人とされているが、どちらかの親がオセット人だと言われている。グルジアではオセット人は残虐なことで有名であり、スターリンが残虐なのをそのせいにするグルジア人もいる。スターリンの父親は飲んだくれで、スターリンが幼いころ馬車に轢かれて死んだ。スターリンはロシア人も、ウクライナ人も、そしてグルジア人も隔てなく弾圧したが、グルジア語が話せても(ベリヤとの会話はグルジア語でしたという)自分がグルジア人だという意識を持っていたかは疑わしい。かなりのグルジアの革命家を差別せずに弾圧したが、それは自分や家族の過去(貧民で神学校の出)をよく知っているという事からかもしれない。自分はソ連の最高権力者であり、民族を超えた唯一無二の存在であると思っていたろう。スターリンは大元帥の称号を得たが、この称号を得たのを後悔したという。大元帥は他に4人いたが、スターリンはたった一人だからである。
出題)「英語は聞くのはいいのですが、話せません」をロシア語にせよ。
По-английски понимать на слух умею, но говорить не умею.
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正解は正解ですが、ロシア人はこうは言わないでしょう。それはумеюを繰り返しているからです。умею понимать, а говорить - нет.ならまだ分かります。私の答えは、Я понимаю по-аглийски, но не могу говорить.
これだと、厳密に言えば、読むのも、聞くのも理解できるということですが、日常会話では聞くのは理解できるという風に取るのが普通です。
Я не умею говорить
по-янглийски, хотя
нет проблемы
слушать.
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出題を直訳している感じです。お答えを和訳すると、「耳の方は(聴覚)には問題がないが、英語は話せる」という奇妙な文になります。つまり英語は音として聞こえるが、理解できるかどうかについては何も述べられていないことになります。
(お題)
英語を聞くのはいいのですが、話せません
(コーシカ訳)
Я умею слушать английски язык, но не могу говорить.
いづれの動詞も能力や現在の状態を表すため、不完了体を使っております。
уметьとмочьを使い分けたのは重複を避けるのが主目的です。
聞く方にуметь、話す方はмочьとすることで
聴解はずっとやってきて能力があるけれど会話は蓄積がないので目下困難ですよ
と(ちょっとだけ)一時的な含みも持たせられるのでは、と考えてもおります。
さて、正解は
なるほど。пониматьを使って重複を避けるのですね。