2013年07月14日

●続和文解釈入門第152回

1953年のスターリンの葬式といえば、全国民が哀悼の意を示したように思われるが、ちょうどそのときモスクワのサドーヴォエ環状道路を歩いていた作家のカヴェーリンは、刑事らしい人物が上司に強盗事件の顛末を報告しているのをたまたま耳にした。盗まれた品物を列挙し、自分なりの推理をしていた。刑事は非常に落ち着いていて、ほとんどの人はスターリンの死に動顛していたのだろうが、それとは全く関わりのないビジネスライクな調子だったという。ビーバーの襟のついたオーバー、婦人物のスーツ、銀製の食器が盗まれたらしく、話も泥棒の特徴や手口などの話のようだったという。この会話を聞いてスターリンは死んだが、人の暮らしは続いているという現実を強く感じたという。当時は表向き社会主義国には犯罪はないということになっていたが、現実には汚職も含め犯罪にあふれていた。特にその後フルシチョフの恩赦で政治犯を除く犯罪者が大量に釈放されたということもある。

出題)「薬缶を火にかけた」をロシア語にせよ。

Posted by SATOH at 2013年07月14日 06:49
コメント

Я повесил котелок
на огонь.
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повесить + 対格 на + 対格で~を~にかける(つりさげる)という意味ですが、на гвоздьとかна верёвкуのように、固体が来ます。火では引っかけようがありません。それとармейский (солдатский) котелокは飯盒(はんごう)の意味で使うのが普通です。Я повесил над огнём котелок.(飯盒を火(の上)に(つるして)かけた)とすれば、まだましですが、ヤカンを火にかけたというのは、ガスレンジにかけると考えるのが普通でしょう。ただ格の使用は正確です。私の答えは、Я поставил на огонь чайник.

Posted by ブーチャン at 2013年07月14日 07:20

Зажёг гильзу.
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お答えだと、「薬きょうを焼いた」となります。出題はヤカンですから、勘違いでしょう。体の用法は正確です。

Posted by ゴ at 2013年07月14日 18:42

(お題)
薬缶を火にかけた
(コーシカ訳)
1) Я поставил(а) чайник на огонь.
2) Поставили чайник на огонь.
3) Чайник был поставлен на огонь.

1)は完了体過去によるアオリストないし結果の現存と考えます。
でも設問に主語がないのが気になるのでもう少し。
2)の完了体過去の機能は1)と同じで、不定人称文を使って主体を隠してみました。
3)は被動形動詞過去短語尾によるアオリストないし結果の現存です(たぶんこれは×)。
さて、正解は
なんや、原文は主語あるやないですか。
体は○、かな。
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すべて正解です。2)は「ヤカンが火にかけられた」という感じでしょう。日本語で主語がなければ、ロシア語も主語を取ればよいのです。Поставил чайник на огонь.でも正解です。3)は過去の時制であるのが明確なのに、結果の存続であるわけがありません。これはアオリスト的用法です。結果の存続なら、Чайник поставлен на огонь.となるはずです。

Posted by コーシカ at 2013年07月17日 21:48
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