2013年06月01日
●続和文解釈入門第109回
完了体は否定文では使われないかと言うと、不可能、否定の強調の他にも使われる場合がある。забыть忘れる、потерять失う、разбить割る、сломать壊す、убить殺す、ударить殴る、уронитьなくす、などの瞬間動作動詞(瞬時の移行・変化を示す動詞)を含む否定的結果の意味がある動詞は完了体で使われることが多いが、否定文においても完了体で使われる。このような動作に否定的ニュアンスのある動詞を否定すれば、動作を肯定的にとらえるというような主観的なニュアンスに変わるということで、完了体が用いられるからだと考えられる。動詞にもよるが、過去、未来の時制、命令法、不定法での完了体に共通する否定の用法と言える。
(一か八か)Двум смертям не бывать, а одной не миновать. <二度死ぬやつはいないし、だれしも一度は死ぬものだ〔このминоватьは完了体〕>
(ナースチャは手を抜かずに、映画会館や、メモにある劇場に電話をかけまくった)Настя не поленилась, обзвонила и Дом кино, и указанные в записях театры.
(必ず連絡を入れます)Не премину сообщить.
出題)「彼を見ればすぐ分かるに違いない」をロシア語にせよ。
Раз его увидешь, , сразу же заметишь.
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увидишьのスペルミスがあります。それとувидеть = заметить = найти ですから、これでは言い換えに過ぎないことになります。私の答えは、Он должен быть легко узанваем.
Как увидешь его,то обязательно сразу узнаёшь.
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увидишьが正しいスペルです。完了体узнаешь (力点はа)を使わないと順次的用法にならないと思います。もっと簡単に、Его увидишь - узнаешь.とした方がよいかもしれません。このダッシュは文を二つに分け、後半に結果や説明を示したり、素早い動作の移行を示したりします。
При встрече с ним, я должен буду узнавать его.
考えた方がいいのか、考えないほうがいいのか分からなくなってきましたが、考えることにします。
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出題では主語は私とは限らないので、動作主をあいまいにするために、受身にするか不定人称文にするか、普遍人称文にするかを考えるべきです。
ロシア語を勉強しようとする人で、犯す間違いの一つに、ロシア人と同じような感性、感覚(体の使い分けも含めて)を得ようとして、いたずらに語彙や例文の暗記に走る人たちがいます。我々がバイリンガルになるには、環境的にも、年齢的にも無理です。そうなると、理詰めに会得するしか道がないことが分かります。理詰めに理解したうえでの、あるいは平行して語彙や、実証のために例文を覚えるというのは必要なことですが。
(お題)
彼を見ればすぐにわかるに違いない
(コーシカ訳)
1) Ты должен / должна узнавать его тотчас, когда ты видишь (его).
2) Ты увидишь его и должен / должна узнать (его) тотчас.
主語が明示されていないので迷いましたが、恐らくはтыに対する話だろうと考えて作文します。
1)の場合はいづれの動詞も遂行動詞と考えます。
2)は完了体未来で条件を指す場合です。
さて、正解は
なるほど。彼を主語にして動作主?を隠すのですね~
一般人称文では変やろしどないしよ…と悩んでおりましたが、こんな手がありましたか。