2013年05月21日
●続和文解釈入門 第100回
不完了体過去形は過去の時制だけで用いられる。これは不完了体現在形が全部の動詞ではないにせよ、現在の時制以外にも、予定の用法では未来の時制に使われたり、歴史的現在で使われたり、また完了体過去形が相対時制では未来の時制で用いられたり、完了体未来形が例示的用法で過去の時制で使われるのとは対照的である。そのため、結果の非存続などのように、現在とはかかわりがないという用法などで使われることになる。
出題)「バルコニーは(ホテルの)二つの部屋共通だった」をロシア語にせよ。二日ほど回答が遅れるかもしれませんが、悪しからず。
(1)Два номера имеет
один общий балкон.
(2)Общий балкон
установлен
для двух номеров.
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出題は過去の時制なので、過去にする必要があります。そう乞うことを除けば正解ですが、英語のhaveと違い、日常会話でиметьというのは、非常に硬い感じがします。私の答えは、Балкон был общим для двух номеров.
Балкон был совместно пользован двумя номерами.
Балкон двух номеров не был отдельно огорожен.
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пользоватьという動詞は使うという意味では使いませんし、古語です。пользованも辞書にはありません。ただ発想は分かります。使う使わないは別にして、二つ目の文も意味は分かりますが、私の答えのобщийというのを、一般的という意味のほかに、共通のいう意味でもよく使いますので、この機会に覚えてください。語彙というのは、特に頭を使わずとも、簡単に暗記できるものですが、体の用法については、本質に対し理解しないと、応用できないということになり、感覚的ではなく、理論的に理解することが不可欠です。熱心にロシア語を勉強なさっているようですから、ちょっとしたコツやヒントで迷いが吹っ切れると思います。勉強の方向としては正しいわけで、近くにある家を尋ねようとして、その周りをぐるぐる回っておられるように感じます。
Между двумя номерами
был расположен один
общий балкон.
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これも正解の一つだと思いますが、部屋と部屋が向き合っていて、その間にバルコニーがあるという風に理解されると思います。ただそのようなのをバルコニーと言うのでしょうか?
(お題)
バルコニーは(ホテルの)二つの部屋共通だった
(コーシカ訳)
1) Балкон был общим между двумя номера.
2) Балкон был общим с соседним номером.
3) Один балкон был отведен на два номера.
1)、2)が状態を指す造格
3)は完全に意味が変わりますが被動形動詞過去短語尾によるアオリストです。
さて、正解は
あぅ、2以上の数詞が格変化する場合は被修飾名詞も複数を取り、
数詞に合わせて格変化するのでしたね…
дляでよいというのも意外というか盲点でした。