2013年04月18日
●続和文解釈入門 第67回
体の用法は極端に言えば、聞き手や第三者がどう思おうと関係なく、話し手がどう思うかどうかによって体の使い分けが決まる。回りの状況に流されない話し手にとって新規の動作であれば完了体を、そうでなければ不完了体ということになる。第55回の出題の解説を見れば、私の言う新規とそうでない場合というのが具体的にどうなのか分かるはずだ。
出題)「好きか嫌いかの問題はここでは関係ない」をロシア語にせよ。
Вопрос о том, что
нравиться или не
нравиться тут не так
важен.
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これでも意味は伝わると思いますが、正確な訳とは言えません。私の答えは、Вопрос "нравится" или "не нравится" здесь ни при чём.
論文やネットでもне при чем, не причёмを見ることがあるが、誤りである。
Я тут ни при чём.(僕は無関係だ)
Здесь всё равно, любо или не любо.
Любо или не любо, здесь это не проблема.
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何となく意味は分かるという感じです。
(お題)
好きか嫌いかの問題はここでは関係ない
(コーシカ訳)
1) Этого (случая) не касается вопрос, любить или не любить.
2) К этому (случаю) не относится вопрос, любить или не любить.
「関係する」は現在の状態を指すため、
「好き嫌い」は状態を指すため、ともに不完了体が適すると考えます。
さて、正解は
ни при чёмですか。
ご著書の『実践ロシア語会話』で遅刻の言い訳のやりとりで
-すみません、嫁が500ドルなくしまして
-何の関係があるんですか!
という受け答えで似たようなものがあったように記憶しております。確認してみます。