2013年03月30日

●続和文解釈入門 第49回

大学を出て、小さな商社に入り、営業に配属され、通商代表部のある公団の駐在員の担当となった。彼の家族がやってくるというので横浜に出迎えたことがあったのだが、5歳の息子のロシア語が分からない。まったくチンプンカンプンでかなり自信をなくしたことを覚えている。その頃はロシア語をやって5、6年だし、大学の時に4人の仲間と1年間自費でロシア人の女性から会話を習っていたこともあって、仕事上の会話では、つまり大人のロシア人との会話では不自由しなかったからなおさらである。今にして思えば、見ず知らずの日本人の幼稚園児とでも、園児の言わんとすることを理解するのは難しいと思う。彼らはいい意味での全くのジコチューだからだ。自分の狭い世界(幼児だから当然だが)からようやく外の世界に飛び出す時期だからであり、そのためにこそ幼稚園や小学校の先生という幼児との意思疎通のプロがいるわけで、素人がかなうわけがないのであり、それが外国語となればなおさらである。こういう幼児とは語学でどうのうこうのではないわけで、特定の幼児とうまくコミュニケーションが図れても、他の幼児、あるいは大人のロシア人とうまくロシア語が通じるかは別の問題だということがおいおい分かってきた。

出題)「そいつが死ぬだけではなく、時間をかけて死ぬことが彼には必要だった。短い時間でも、ほんの数秒の間でもいいから」をロシア語にせよ。

Posted by SATOH at 2013年03月30日 20:44
コメント

Ему не было достаточно того, что этот человек просто умрёт, а ему нужно было, чтобы он умер за некоторое время --- хотя бы только за короткое время, за несколько секунд.
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умереть/умиратьの体の用法が分かっていないようです。それと、достаточноは~するためには十分だということですから、次に続くのは目的を意味するдостаточно + 不定形か、достаточно, чтобыです。私の答えは、Ему было нужно, чтобы тот человек не просто умер, а умирал. Пусть недолго, пусть всего несколько секунд.
умеретьとумиратьの語義の違いが今回の出題のテーマである。умеретьは完了体で瞬間動作動詞であり、умиратьは不完了体で、過程も示せるし、出題のようなある程度時間のかかる死についても使えるということになる。それが主たる理由なのだが、その他にも、一度完了体が出ているので、次に使うときには動作の焦点が動詞には来ないということで不完了体が来るという事も考えられる。

Posted by ゴ at 2013年03月31日 01:36

Ему было нужно, чтобы
этот человек не только просто умирал, но и
постепенно умирал
хотя бы в короткое время даже
в пару секунды.
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構文自体はいいのですが、умереть/умиратьの体の使い分けが分かっていないということになります。

Posted by ブーチャン at 2013年03月31日 11:21

(お題)
そいつが死ぬだけではなく、時間をかけて死ぬことが彼には必要だった
短い時間でも、ほんの数秒の間でもいいから
(コーシカ訳)
Ему была необходима смерть того человека. Для него она должна была результатом после немало времени; хоть коротко, хоть секунд.
さっぱり分からないので2文に分けました。
「必要だった」は被動形動詞過去短語尾でアオリスト、と考えました。
さて、正解は

わぁ~こんな文よぉ和訳せん!
体の使い分けでここまでの含みが出せるのですね。

Posted by コーシカ at 2013年04月07日 23:21
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