2013年03月17日
●続和文解釈入門 第37回
完了体というのは主観的ニュアンスを帯びるわけで、主観的というのは意識的というに近い。つまり考えてから動作に移るまでに、少なくとも一呼吸というか、一瞬はあるわけで、そのためにその時点のその瞬間を示す事ができないということになる。完了体の完遂的用法(『和文露訳入門』4-2-1項)というのはそういうことに依るものと思われる。また完遂的用法の否定を『和文露訳入門』の否定の強調3-2-4項として現在の時制で扱っているが、この現在というのは広い意味の現在であり、今現在のこの一瞬を含まない、一瞬後以降の近接未来を示している。日本語は動詞の活用では見かけ上、現在と未来を区別しないので、ロシア語に訳す時に、頭の中で細かく時制を判断しないと、正しい訳ができないことになる。
出題)「読みは当たった」をロシア語にせよ。
Предположение
(предсказание)
сбылось.
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仮定(予言)は実現したというような直訳です。私の答えは、Расчёт оказался верен.
Моё предположение оправдалось.
Попал.
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正解は正解ですが、訳せば分かるように直訳的です。それとПопал.ですが、Ему попало.といえば「彼はお目玉を食った」ということですし、「図星だ」という意味ではпопасть в точкуのように言わないと分からないと思います。日本語で「ビンゴ!(ゲーム以外で、「当たり」)はУгадал!と言います。
(お題)
読みは当たった
(コーシカ訳)
(1) Получилось так, как я предположил(а).
(2) Ожидание осуществилось.
(3) Догадка превратилась в реальность.
(4) Получилось так, как обещали.
「(先を)読む」、「読みが当たる」ともに具体的な行為ですので、
いづれの例文でも動詞は完了体過去を使いました。
(2)、(3)の「読み」に当たる語について
読みが当たると言う場合は一つの結果を念頭に置いていると思われるため単数です。
(4)はやっぱりそうなった、という感じが強く出そうな気がしますが
果たしてここまで断定してしまってよいものか微妙なところです。
さて、正解は
なるほどрасчетで計算(どおり)、腹積もり、ですね。納得ですが思いつかへんなぁ…