2013年03月14日
●続和文解釈入門 第34回
Он чуть не упал.のчуть не = почти неということだが、これを「動作がないに等しい」と考えると誤解の元である。瞬間動作動詞である「ころぶ(倒れる)」という動作を「ないに等しい」のだから、99%は「ころばなかった(倒れなかった)」にせよ、1%はころんだと考える人もいるかもしれない。しかし、ころぶという動作は、ころぶか、ころばないかどちらしかないのである。冒頭の露文は「もう少しでころぶところだった」ということであって、これを99%ころばなかったが、1%はころんだのだと解釈するのは誤りだというは分かるだろう。чутьは動作の量ではなく、可能性の程度や多寡を示しているだけなのである。
出題)「ドライバーは男が中心だった」をロシア語にせよ。
В большинстве
случаев мужчины
послужили водителями.
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служить + 造格で「~となる」という意味もあることと、служить = работать по найму, исполнять обязанности служащегоが露露では第一義であり、「働く」という意味では、一見問題ないように見えますが、このслужащийというのは、露露の説明では知的労働者(事務職)、俸給を受ける人で、肉体労働者рабочийと対比されるものです。рабочие и служащиеというのは労働者全体という意味でソ連時代よく使われました。ですからработатьを使うべきだと思います。それと「働く」というのは、ある程度期間を想定しています。そのため完了体を使うのは、少しの期間働くпоработатьとか、ある期間働くпроработатьというようなニュアンスがない限りは、不完了体を使うべきです。работатьに対応の完了体がないのも、そういうことを反映していると思います。私の答えは、Среди водителей преобладали мужчины.
Болишинство водителей было мужчинами.
Многие из водителей были мужчинами.
Большую часть из шофёров занимали мужчины.
В большинстве шофёрами работали мужчины.
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使えないとは言いませんが、Водители были, в большинстве, мужчинами.なら、それほど違和感はありません。そういう意味で個人的には最後の文が一番ロシア語らしいと思います。それとшофёрは交通機関などのプロの運転手を指すのが普通で、водительはプロもアマも含む総称語で、ドライバーとも訳せます。
(お題)
ドライバーは男が中心だった
(コーシカ訳)
Водители-участники в общем были мужчины.
性別は変わらないものですから対格を取りました(第27回の出題みたく無理やり変える人もいますけど…)。
さて、正解は
先回のレースに引っ張られてしまっていますね…
優位、優勢、数が多いという感じでпреобладатьを使うのですね。
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対格ではなく、主格です。