2013年03月02日
●続和文解釈入門 第22回
ロシア語には有無を問う構文があって、「~はありますか(~はありませんか)」、「~はないですか」というものである。一番簡単なのは、Есть лиやНет ли(+ 生格)を使うもので、具体的なもの一つについて尋ねているのであれば、単数が来る。
Есть билет на сегодня?(今日の切符1枚ありますか?)
У вас есть магнитофон (в продаже)?(テープレコーダーはありますか〔売りに出ていますか〕?)
Есть ли в номере телевизор?(部屋にテレビがありますか?)
Есть ли номер подешевле (получше, потише)? (もっと安い(いい、静かな)部屋はありますか?)
Будет ли синхронный (последовательный) перевод на русский язык?(ロシア語への同時(逐次)通訳はありますか?) <動作は現在ではなく未来に起こる>
Нет ли для меня письма?(私宛の手紙はありませんか?) <Нет ли писем と複数生格にすると、単純に手紙の有無を聞いているだけだが、単数生格だと1通でも、あるいは1通来るのを予想していたというニュアンスが出る>
となるが、あるかないか分からない、不定のものについてなら複数形が来る。какие-нибудь(何か)を使えば、不定の意味を強めることになる。
Есть ли письма для меня?(私宛に手紙はありませんか?)
У вас есть книги русских писателей на русском языке?(ロシア語のロシアの作家の本はありますか?)
У вас какие-нибудь нарушения памяти?(何か記憶障害がないですか?)
Есть ли какие-нибудь изменения в составе вашей команды? (チームのメンバーに何か変化はありますか?)
Есть ли какие-нибудь спортивные передачи по радио сегодня вечером?(今晩何かスポーツ番組がありますか?) <厳密に言えば未来だが、普通はテレビや新聞の番組表に載っているものなので現在形を使う>
出題)「その活動の本当のブームはちょうど1990年代だった」をロシア語にせよ。
(1) Настоящий бум
этой деятельности
был как раз в 1990 годах.
(2) Самый разгар
этой деятельности
был как раз
в 1990 годах.
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ご回答のいずれも、ブームが1990年代のいつかかにあった(起こった)ということですが、出題は1990年代すべてがブームに当たる(相当する)ということなので違います。私の答えは、Настоящий бум деятельности пришёлся как раз на 1990-е годы.
同じように、На другой день воскресенье приходилось.(翌日は日曜に当たる)とも使えます。
приходиться = совпадать с каким-либо днём, часом и т.д.
Настоящий пик этой деятельности был в девяностых годах.
не делать секрета из чего 初めて知りました。ありがとうございます。辞書を見ると、否定でだけ使うものですか?
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ブーチャンさんと同じミスです。делать секретは肯定文ではあまり見ません。скрыватьの方を使うようです。делать секрет достоянием общественностиという表現は、秘密が広く知られるようになる(直訳は秘密を世論の財産にする)という使役の表現です。
(お題)
その活動の本当のブームはちょうど1990年代だった
(コーシカ訳)
1) Бум (этой/той) деятельности, на самом деле, был как раз в 1990 годах.
2) Настоящий бум (этой/той) деятельности точно относится к 1990 годам.
設問の前にブームについての世間一般の考えが述べられている、と見ました。
1)でна самом делеを割り込ませることで、巷で言われておるのと違って実は、
という感じが出そうと狙っています。
2)の場合はなぜ不完了体現在なのかを考えてみました。
現在、歴史の一こまとして扱っ"ている"からではないか、と思われます。
「その」は英語であればthe activityなど定冠詞をつけて、
既に話題に上っているあのことですよ、ということを示すためでしょうから、
ロシア語の場合は特に指示代名詞を必要としないと考えます。
さて、正解は
приходитьсяにこういう意味があるのですね!