2013年02月15日
●続和文解釈入門 第7回
пожаловатьを露露辞典で引くと、устарелая речьとある。これは廃語ということである。他の語にはустаревающая речьというのもある。これは古風な、とか古めかしい(古臭い)語ということだろう。стилизованная речьという表現もある。ある文体特有な言葉遣いということなのだが、露和辞典で、露露でこういう注がある語には、気取ったという訳が当てられている。そういう場合もあるかもしれないが、これこそ和文解釈入門第579回に書いた役割語ではなかろうか。
出題)「予算は震災復興に4兆円の拠出を見込んでいた}をロシア語にせよ。
Бюджет заранее
учитывал расходы
четырех триллионов
иен на восстановление
бедствий от
землетрясения.
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восстановление бедствийというのは災害の再現という意味になると思います。私の答えは、Бюджет предусматривал выделение 4 трлн. иен на ликвидацию последствий землетрясения.
厳密に言えば、ликвидация последствий катастрофы и восстановление страны(国の災害復興)という風にしたほうがよいのかもしれないが、くどい感じがする。
Рассчитывали смету на восстановление от землетрясения в сумме 4 триллиона иен.
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いくつか問題があります。сметаというのは見積もりということで、家の改築の見積もりなどに使います。予算は国家、会社、家計の収支の見積もりでбюджетを使います。一番問題なのは、復興を再生と直訳していることです。ロシア語でも、日本の役人も復興というのを論理的に解釈しています。つまり、地震でも津波でも、その後には通常は建物などの倒壊があるわけで、その瓦礫処理をしないと、再建できないわけです。ですから露訳もそのような訳になっており、日本でも復興費というのは瓦礫処理が含まれるのはそういう理由です。片付けないと、先に進めないというわけです。
P.S. 見積はビジネス用語ではオファー(乙波) offerと言い、ロシア語ではпредложение на + 対格を使います。
(お題)
予算は震災復興に4兆円の拠出を見込んでいた
(コーシカ訳)
1) Из бюджета 4 триллиона иен было выделено на восстановление от бедствия землетрясения.
2) Из бюджета отводили 4 триллиона иен на восстановления от катастрофа землетрясения.
原文とちょっと違ってますが…
予算は主語になれないのでは、と思い、被動形動詞過去短語尾と不定人称文を使いました。
当初は4兆円の予定が足りなくなった、と言いたいのでしょうから、
過去と現在との間につながりのない、бытьの過去形+被動形動詞過去か
不完了体過去が適すると考えました。
動詞は一応2通り考えてみました。выделятьだと別会計のように聞こえそうな気もしますが…
さて、正解は
предусматривать выделение
ликвидация последствии чего
どちらも恐らく定型ですね、覚えるようにします。