2013年02月28日

●続和文解釈入門 第20回

遂行動詞と言うのは、語用論の創始者の一人であるオースティンによれば、発話そのものが行為の遂行である動詞であり、日本語語用論では主張、謝罪、感謝、誓約、宣言、命令、依頼、質問、警告、助言、提案などの発話行為を意味する動詞である。遂行動詞は英語に比べると日本語における使用頻度は少ないとされる。
オースティンによる英語の遂行動詞の種類は、言明解説型(сообщатьなど)、行為拘束型(обещать〔約束する〕、ручаться〔保証する〕など)、権限行使型(объявлять〔宣言する〕、открывать〔開会する〕など)、判定宣告型(оценивать〔評価する〕など)、態度表明型(благодарить〔感謝する〕、поздарвлять〔祝う〕など)の5つであり、私の集めた例文を見る限り、それぞれロシア語にも対応すると思われる。

出題)「人が嘘をつくときは分かるの」をロシア語にせよ。

Posted by SATOH at 2013年02月28日 07:30
コメント

Я сразу чувствую,
когда врут.

(На враньё далеко
не уедешь.)
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正解ですが、これだと嘘をつかれると、背筋がぞくッとするとか、鳥肌の立つという類でしょうか。сразуは出題にありません。私の答えは、Я вижу, когда человек врёт.
видеть = понимать, чувствовать, сознавать 繰り返しの用法。
 最後にある慣用句を利用した文ですが、на + 前置格враньеとする必要があります。далеко не уедешь (уйдёшь) с + 造格 (на + 前置格) = многого не достигнешь, не добьёшьсяですから、嘘をついても無駄、うまくいかない、ぱっとしないというところでしょうか。

Posted by ブーチャン at 2013年02月28日 09:36

Я узнаю момент, когда человек говорит неправду.
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узнаватьは見分ける、見つける、情報を得る、、知識を得る、喜び(悲しみ、困窮)を知るという意味ですが、お答えのような語結合はないと思います。

Posted by ゴ at 2013年02月28日 23:50

(お題)
人が嘘をつくときは分かるの
(コーシカ訳)
1) Я догадываюсь, когда кто-то лжет.
2) Я догадываюсь, когда солжутся.
3) Я догадываюсь, если солгали бы.

嘘を見抜く自分の能力?を話題にしているので「わかる」は不完了体が適しています。
1)は人が嘘をつくときは必ず、という意味に、
2)はたとえ嘘をつこうとしても、という含みに、
3)は(嘘はつかないだろうけど)もしそうしたとしても分かるわよ、というニュアンスに
それぞれなるかと思われます。
心配なのはкогдаを使うと「嘘をつくその瞬間が分かるのよ」に取られる恐れがあることと、
кто-тоが使えるのかどうか、ということです。
さて、正解は
あちゃ、全部×かな…
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1)のкто-тоというのは、だれか名前は分からないが、言いたくないが、人の顔なりのイメージが現れていることを意味します。嘘をつく人というのは、何か口がひょっとこのようになるとか外見上、あるいは癖でわかるのでしょうか。2)はсолгутとですし、だいたい一般的な話(反復・繰り返し)をしているときに完了体未来形がくるでしょうか。例示的用法なら、主文が不完了体なのはおかしいということになります。3)は2)の問題の他に、従属文に仮定法を使って、主文に仮定法を使わないのはおかしいということになります。

Posted by コーシカ at 2013年03月04日 19:28
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