2013年02月09日
●続和文解釈入門 第1回
和文解釈入門は持ちネタがなくなったのでやめにしたわけで、再開するつもりはなかったのだが、長年の習慣というのは恐ろしいもので、和文解釈入門を終了してからも、もちろんロシア語の本を読んだり、ロシア人と会話した時に、面白そうなロシア語表現(短文とは限らないし、雅語、古語、文語、俗語、卑猥な表現と何でもありで、40年以上も自分だけの和露辞典を作っているわけである)の収集を、趣味というか、生きがいとして今も続けているのだが、その中で手元に書き溜めた和文露訳に使えそうな短文がこの1カ月で30を越えた。30で終わりならそれはそれでよいが、ロシア語の表現の収集を続けて行く以上、このまま増え続けて行く可能性が高い。このまま墓場にもっていくのもいいが、新たにロシア語の参考書を書く予定もないのだから、それを和文解釈入門のように公開してロシア語の会話に興味のあるどなたかの役に立てれば、せっかくの短文が埋もれずに、少しは世の中の役に立つかもしれないという思いが一つ、それと自分と違う解釈についてコメントしてくれる人があれば、それは和文解釈入門のときのように自分の勉強にもなると考えた次第である。
それと、『和文露訳入門』のこともある。購入するのは数人だろうと当初思っていたが、30人近い方がご購入されたので、その方へのアフターサービスということもあり、和文露訳の出題を再開することにした。参考書を買ったら、それに基づいて腕試しをしてみたいという方もいるかもしれないし、用法の説明でも『和文露訳入門』より少しは分かりやすくなってと感じるものもあり、それを伝えたいという思いもある。ただ用法を適切に示し、会話に応用できるような、よい短文というのは世の中にそれほどは多くはない。持ちネタも少ないので、ネタが少なくなったらお休みとし、いい短文が見つかったらその都度再開するという風にしたい。
出題)「何を尋ねたいのか察しはつくよ」をロシア語にせよ。
Догадываюсь, что ты хочешь попросить.
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これはすごい。出題の狙い通りです。ただ惜しいことに、попроситьだと「求める、お願いする」ということですから、спроситьの間違いでしょう。私の答えは、Я догадываюсь, о чём вы хотите спросить.
遂行動詞からの設問。
просить/попроситьは補語にお答えのように対格も取れるし、生格も、о + 前置格来ますが、お答えのчтоは個人的に違和感があります。この動詞だけではなく、他の動詞も踏まえての使い分けを考えると、対格は具体的なもの、生格は抽象的な、不定のものとするのが基本です。何をというのは不定ですから生格のはずですが、設問では何の中味については察しているわけなので、具体的だとも感じられます。最近の傾向としては、あまりこういうことを考えずに、対格使用が優勢であると言われていますからなおさらです。対格とо + 前置格の使い分けについては、『和文露訳入門』の8-12 「~を伝える」と「~について伝える」の違いを参照ください。
ご無沙汰しております。
投稿できない間に和文解釈が終わってしまってまことに残念
…と思っていたところで続編開始と知り、喜んでおります。
毎日チェックはしておりますが、回答はまとめて、という参加になります。
(お題)
何を尋ねたいのか察しはつくよ
(コーシカ訳)
1) Я вижу, о чем ты спрашиваешь.
2) Я вижу, о чем ты хочешь спросить.
1)は今まさに尋ねている行為を話題にしていると考え、不完了体現在を
2)はこれから何について尋ねるのか了解している旨を話題にしていると考え、
具体的な質問を表すため完了体不定形をそれぞれ充てております。
さて、正解は
んん、догадыватьсяですか。
確かにвидетьでは断定しすぎかもしれませんね。
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お元気そうでなによりです。どういう形での参加でもかまいませんが、ご投稿いただければ幸いです。вижуも、この場合は遂行動詞ですから問題ないと思います。意味はпонимаюと同じです。спрашиваешьも遂行動詞ということになります。