2012年11月26日
●和文解釈入門 第556回
「ひょっとして、そこには住んでいる人がいないのですか?」という文には、Может быть, там никто не живёт?と訳すのが普通だろう。никтоを使うから動詞は単数になるが、使わなければ、Может быть, там не живут?と3人称複数形が出てくる。これなども、あるかどうか、いるかどうか分からないものには複数が出てくるという例であろう。
設問)「僕は太りやすい体質だ」をロシア語にせよ。
Я легко толстею
по по натуре.
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поが二つあるのは、一つ消し忘れたからでしょう。それを除けば、発想の転換ということで正解です。私の答えは、Я предрасположен к полноте.
Я наклонен к полнотеでもよい。
① Я наклонна к тучности.
② Я предрасположена к тучности.
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どちらも正解ですが、僕はという口癖の女性もまったくいないことはないということでしょうか。тучныйというのは第31回本文で説明したように、メタボ型で、太っているというよりは、でぶっているという感じでマイナスイメージの言葉です。полныйはニュートラルで、ぽっちゃり型という感じなので、相手に対してはこちらを使うようにした方がよいと思います。拙著「るいごプラス!」の「太っている」項にもこの旨の説明があります。
Я сразу полнею органически.
Мой вес сразу увеличивается по организму.
すみません。
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別段謝ることはありません。сразуというのは、一気にという感じですから、誇張表現として使う場合がありますが、太るというのにはどうでしょう?органическиは本能的に(精神面での)ということで、最新のアカデミー版の露露辞典を見る限り、体質的(器質的)な生まれつきという意味はありません。研究社露和にある生まれつきも、例文から見る限り、精神的なもので、それならアカデミー版の定義とも一致することになります。от природыなどを使ったほうがよいかもしれません。
あはは、主語は自分だと信じて疑いませんでした。注意力不足ですね。気をつけねば。