2012年11月20日

●和文解釈入門 第550回

ひっつき虫というのは動物にくっついて移動する植物の種などを指すが、ロシアではрепейが代表であろう。これはゴボウрепейник (лопух)の実である。こういう単語でも日本人とロシア人では受けるイメージはだいぶ違う。1960年代の終わりとか70年代の初めに日本のモスクワ駐在員の奥様方はノヴォジェーヴィーチーНоводевичий修道院の前で雑草を取っていたという事が噂になったことがあるらしい。ゴボウを取っていたのである。日本で売っているのと違い雑草だから、アクが強く、細いので、料理用に集めるのが大変だったという。日本人は雑草まで食べるのかとロシア人は思ったらしい。лопухには間抜けという意味もあるので、いずれにしろマイナスイメージの言葉ではある。

設問)「後はご想像にお任せします」をロシア語にせよ。

Posted by SATOH at 2012年11月20日 06:47
コメント

Дальше я буду
предоставлять на
произвол вашего
воображения.
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直訳するとこういう感じになるのでしょう。оставить на произвол судьбы (случая)というのは成り行きに任せるということで、броситьという動詞のの語結合も可能です。しかし、それ以外の語結合は知りません。私の答えは、Об остальном вы сами догодайтесь.

Posted by ブーチャン at 2012年11月20日 07:57

Остальное предоставляю вашему воображению.

今現在の発話の時点から動作が始まり、後に続く補語や節の示す行為を遂行する伝達型動詞だと思いましたが「3-1-4-3 伝達型動詞の種類」では確認できませんでしたので気になりつつの投稿です。
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вооружениеを使った表現には、дать простор вооборажению(想像力をふくらます)とか、 дать волю вооборажению ( = не сдерживать своих фантазий)(想像の羽ばたくままに任せる)というのがありますが、「想像に任せる」のとは違うと思います。それと、「後は想像に任せます」というのですから、これは体の用法で言えば、現在の一点とは接点がないので、完了体未来形を使います。つまり、残りの事柄の内容については、これから考えてくださいということです。伝達型であれば、残りの内容が同時に伝えられることになります。つまり、伝達型の動詞には具体的な内容を伴うのが普通です。
P.S. Всё остальное предоставьте воображению. (残りはすべて想像にゆだねなさい)という表現がありますから、Пусть всё остальное предоставят воображению.なら少しは近いような気がします。

Posted by メイ at 2012年11月20日 20:39

Сами думаете, пожалуйста, что происходило дальше.
両方不完了体にしてみました。一個目は、皆さんのご想像に、二個目は、次々に起きるプロセスの気持ち。
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お答えのように、体を工夫してみるのはよいことです。думайтеのタイプミスはともかく、何の文脈もないときに、不完了体を使うのは、おかしいように思います。Думай, думай!(よく考えて)というのは、クイズで1度回答して、それが間違いっていた時などに、回答者に対して使いますが、これはすでに考えているという状況のほかに、さらに考えるようにという着手を示しているからと考えられます。думайはこのように場に依存して使うので、その場が前提としてなければ使えません。Подумайте о происходящем.なら、「起こったことについて考えてみてください」となり、設問とは違いますが、文法的には正しくなります。происходилоというのは、過去において、起こっていたという過程、1回ないしは何回か、いつかは分からないが(あるいはいつかということを言いたくないか)起こったこととなり、非常に曖昧です。 それと、「残りは」というのですから、「その先どうなったか」を尋ねているわけであって、経過を聞いている(その先はどうなりつつあったか考えてください)わけではありませんし、こういうような日本語やロシア語自体日常使うとは思えません。経過であれば、よいとか悪い、というような性質を示す副詞が答えとなるわけで、何となくシュールな答えのような気がします。

Posted by ゴ at 2012年11月20日 22:26

伝達型動詞、難しいです。禁止します、とかお知らせします、と言ったものは割合わかりやすいのですが、今回の設問は難しかったです。回答を出すため、いくつか考えられる単語を入れてネット検索したらこの表現がヒットしたので、逆になぜ不完了体が使われているのかと悩んだ結果、伝達型動詞ではないかと考えました。理由は、「(あとはご想像に)お任せします」と言った時点から相手の想像にゆだねる動作(自分が考えたり発言したりするのではなく、相手に考えさせる)が始まっていると理解したためです。ご説明ではこの設問は一定時間を経過してから動作が始まると理解したのですが、例えば30分後に相手にゆだねる動作(?)が行われるとは考えられない気がするのですが…。
じつはネット検索の前に、"А дальше представьте(представляйте) сами" で投稿するつもりだったのですが、この場合も完了体にするか不完了体にするかで悩んでいました。「後はご想像にお任せします」というのは新規の事柄なのか、それとも、発話者がいろいろ質問されて、答えに詰まってこの発言をしたとすれば、この発言以前にその話題についての会話がかなり交わされているはずなので、発話者にとっても聞き手にとっても自然の成り行きからの発言と考えられるのではないか、それなら着手の不完了体でもいいのでは?等です。とにかく体の用法は考えれば考えるほどわからなくなってきます。
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完了体未来形を使うのは、動作の開始が、30分後でなくとも、1秒後でもよいわけです。意識の中で、相手が想像を始めるのですから、発話している最中というのはあり得ないということはいえます。想像にお任せして、想像を開始するのは、一瞬後かもしれませんが、未来です。その意味で伝達型動詞は一人称で使われるのが非常に多い理由だと思います。
 それと「後は想像にお任せします」というのですから、その発話の前は、何かを言葉で説明していたわけです。ということは、想像するのは新規の事柄であって、着手は使えないと思います。着手というのは、動作が周りの雰囲気から判断して、その動作が自然だと判断するときに使うわけですから、「後は想像にお任せします」と言われなければ、聞かされている人にとっては説明が続くと考えるのがふつうだと思います。質問を受けている人が、発話に詰まったということは、質問をしている人は、説明の継続を求めているわけで、想像したいと考えているわけではありません。その場合、質問者が、Говорите!というなら、着手の用法となります。

Posted by メイ at 2012年11月22日 01:29

(お題)
後はご想像にお任せします
(コーシカ訳)
Об остальном вы сами догадайтесь.

想像が分からないのでとりあえずпридуматьを引くと
同義語でдогадатьсяを思い出させてくれました。
そっちを引くと、なんとそのものズバリが…試験のとき以外はかえってがっかりしますね。
不完了体命令による着手の用法…かと思ったら完了体ですか。
えっと、想像の内容という意味で可能性が様々ありうるから完了体…?
さて、正解は
やっぱり同じ

Posted by コーシカ at 2012年11月22日 16:10

丁寧なご回答をありがとうございました。たしかに「想像にお任せします」は新規のことがらですね。そこは納得です。伝達型動詞についてはもう少し勉強します。
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伝達型動詞と似ていて非なのが、誤伝の動詞(相移転型動詞と最近改めました)です。これもまとめて勉強してみてください。例えば、Я даже забываю, что в дальней дороге стёр ноги до крови.(長の旅路で足がすれて血が出たということを忘れさえしている)なども、意味上は動作の結果の現存なのですが、こういうのが児童読み物に頻繁に出てくるのです。つまり日常会話にもよく出てくるわけで、ドストエフスキーなどでは見ない表現です。意味も分かるし、その文脈も分かりますが、文法的に正確に理解しようとすると、覚えているのか、忘れているのか、過程ではないし、忘れているなら、どうしてこういうことが言えるのかなど興味尽きない問題です。

Posted by メイ at 2012年11月22日 22:38
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