2012年09月10日
●和文解釈入門 第479回
ロシア人から日本の葬式についてよく質問を受けるのだが、日本では火葬が一般的であるというような話をする。それに関連して、ロシアはキリスト教だから土葬かと、何となく思っていたが、よく考えてみると、社会主義革命のあった国でもあり、どんなものか調べてみた。火葬が公式に認められたのは1918年12月7日の政令によってである。戦争で死者が増え、墓地の土地が不足したのと、衛生上の関係からと思われる。モスクワではドンスコーイ修道院の近くのセラフィーム・サローフスキーおよびアンナ・カーシンスカヤ教会において火葬場крематорийができた。火葬場には遺骨安置所колумбарийがあり、その壁に火葬後の遺骨が葬られた。この時代、モスクワで亡くなったアメリカのジャーナリスト、ワルター・ヴィッフェンはモスクワ上空に散骨するよう遺言した。ヴァガニコーフスキー墓地(ヴィソーツキーが葬られている)の上空を飛行機が何度か旋回し、モスクワ市内における唯一の散骨が実現したことになる。粛清されて銃殺された人は火葬され無縁墓地に葬られた。ソ連時代は火葬と土葬が並行して行われた時代だったと言える。
設問)「宮殿の木の内装はすべてオーク(樫)だった」をロシア語にせよ。
Все деревянные
интерьеры дворца
были сделаны из
дубов.
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интерьерは装飾された室内、インテリアという意味では、単数だと思います。室内画という意味では複数形もあります。それとдубыと複数にしていますが、いろいろな種類のオークを使ったということを強調したいのなら別ですが(私自身はそのような用例は知りません)、普通は単数でしょう。私の答えは、Вся деревнная отделка дворца была выполнена из дуба.
В дворце были одни деревянные интерьеры из дуба.
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これだと木製室内画という風に取れます。
Всё деревянного интельера дворца сделано дубом.
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被動形動詞過去短語尾に名詞の造格をつけると、特有の語結合でない限り、動作主を示します。つまりオークが内装をしたという意味なります。~製と言いたければиз + 生格を使えばよいのです。「内装のすべては」よりは、「すべての内装は」のほうが、ロシア語として自然です。